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異世界の神はインモラル  作者: アリス
第15章
215/319

確かあの子は… -sideヴェール-

いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ

本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!

「なぁ、ヴェール。前の契約者の従魔って、猫だったか?」

「え?何よ、突然。うーん、そうねぇ…正直よく覚えてないわ。でも…言われてみれば違ったような…」


ウィムニスからの帰りの馬車で

ヴィータが突然言い出した。

いきなりそんなこと言われても

覚えてるわけないじゃない。


申し訳ないとは思うけど、アカリとカオリ以外は

特別なことって無かったから

これといって印象にも残ってないのよね。

顔も名前もボンヤリとしか覚えてないの。


「それがどうかした?」

「いや…ちょっと気になってな」


ヴィータはそう言ったきり、黙り込んでしまった。

うーん、どうだったかしら?

前回のことなんだから、覚えてても良さそうなものよね。


長い歴史と数多(あまた)の契約者、そしてその従魔達。

もう、頭の中がゴチャゴチャになってきたわ。

一旦考えるのを止めて、カオリ達の様子を伺った。


『次はどこにしようか?』

『東側に2ヶ所、北側に2ヶ所、西側に1ヶ所っていう配分よね?』

『そう。今いるのが西の森の北寄りの所。ミロットと王都を結ぶ街道沿いだね。設置済みの2ヶ所が東の森で、南部寄りの所と東部の北側。スタート地点が南東だったから、このまま反時計回りに進めて、次は北側にしようか』

『そうですね。マーキングした場所を考えると、その流れが自然だと思います』


どうやら、作戦会議中のようだわ。

邪魔をしちゃいけないから、声はかけない。

意識を向けて会話を聞くだけ。

実は、ウィムニスにいた時もこっそり様子を伺っていたの。

魔法の練習の進捗具合も気になってたからね。


初めて訪れる街を歩きながら

私達が喜びそうだからという理由で

そこかしこにマーキングをしているカオリの様子を知って

私達のことを本当に大切に思ってくれているのだと

改めて実感したわ。


こっちの世界には、過去契約者と共に何度も来てるけど

今まで街を歩いて見て回るなんて、余裕も発想もなかった。

だから、今回は日々発見の連続よ。


そういえば、幼体の動物を従魔にして育てたってパターン

今までにあったかしら?

群れを殺されて、取り残された狼の子ども達。

迂闊(うかつ)にもカオリが呟いてしまった一言で

従魔になってしまったけど、あの兄弟のおかげで

家族っていうのがどういうものか分かった気がするのよね。


今までの従魔は、手負いの獣を治療したり

餌付けして懐いたやつをそのまま従魔にしていたけど

力で屈服させたり、幼体を保護する形で従魔にする

というのは、今までに見たことがないパターンね。


そんなことを取り留めもなく考えていると

私も唐突に思い出した。


「鳥・・・鳥よ!」

「あ?そりゃ森ん中移動してりゃぁ、鳥の1羽や2羽普通にいるだろうよ」

「んもぅ!違うわよ!さっき言ってた前の契約者の従魔、確かあの子は、猫じゃなくて鳥だったわ」

「あぁ、そうか。…じゃあ、アイツは一体・・・」


イヤな沈黙が流れる中、馬車の車輪の音だけが

やけに大きくゴトゴトと響いていた。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

次回更新は17日、月曜日を予定しております。


よろしくお願い致しますm(_ _)m

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