高速移動
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
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翌日、私達は東部行きの馬車に乗り込み
一路南東の森を目指した。
ある程度の距離を馬車で移動し
森に近付いたら下車し、徒歩で森の奥へ向かう。
途中、襲いかかってくる魔獣を蹴散らしつつ
歩き続けること暫し。
前を歩いていたファイがこちらを振り返り、徐ろに尋ねた。
「ねぇ、どの辺まで行けばいいの?」
「本当は今住んでいる所と同じくらい街から離れたいんだけど、時間的にそうも言ってられないよね」
「少し走りますか?お二人は俺達が背負いますよ」
「あ、そうしよっか」
「え!?おんぶするってことですか!?いや、私、重たいから、それはちょっと…ゴニョゴニョ」
「大丈夫ッスよ!なんてったって、俺達はカオリ様の従魔ッスからね!」
「いや、それでも人を背負って走るなんて・・・あー、いや、そうよね。うん。じゃぁお願いしようかしら」
「ファイ!?」
ニーナの抗議に対し謎理論を展開するヨル。
そこにファイがツッコミかけるも
なぜか私を見て納得をしていた。…解せぬ。
私の不満を他所に、フェンがファイを
ヨルがニーナをおんぶして、準備は万端。
「ヨ、ヨル君、大丈夫?重くない?」
「全然!よゆーッスよ!俺が毎晩使ってる枕と同じくらいッス!」
なんだその微妙な例えは。
女の子に対してなんだから、もっとこう
「羽のように軽いよ」とか・・・言わないな。ヨルだし。
「さ、カオリ様、参りましょう」
「・・・あぁ、うん、行こうか。ちょっと飛ばすから、2人ともしっかり掴まって、目と口は閉じておいた方がいいかも」
「そ、そんなに…!?」
「分かったわ。フェン君、よろしくね」
「えぇ、お任せ下さい」
ということで、宣言通り従魔達が着いてこれる
ギリギリのペースで飛ばした。
途中、ファイとニーナの体力面も考慮し
適度な休憩を挟みつつも、半日程走り続けた。
「よし、もうこの辺でいいかな」
「す…すごかった。こんなに速く移動したの…初めてです」
「そ、そうね…多分、騎士団が乗ってる軍馬…よりも早かったんじゃないかしら」
「大丈夫?ここにマーキングして、一旦うちに帰って休む?」
「あー、そっか。そういうこともできるんスね」
スプリトーナを出たのは早朝だったが
馬車に乗り森を歩き、そして駆け抜けること半日。
辺りは夕暮れの色に染まっていた。
このままいきなり魔法の練習を始めるには
少々無理のある時間に思えた。
「そうね。とりあえずマーキングだけして、今日はもう帰りましょう」
「わ、私もさすがに今日はもう…なんていうか、膝が笑ってます」
やはり現役魔術師とはいえ、あのスピードでの移動は
生身の人間には堪えたようだった。
その場にしっかりマーキングをして
西の森の家に戻り、その日はいつもの家で
ご飯を食べてお休みなさい。
客間をしっかり作っておいて良かった!
「こんなに簡単に戻って来られるなんて、ホントに便利な魔法ッスよねぇ」
「そうですねぇ。私達も、早く使えるようになりたいですねぇ」
従魔達が転移魔法の便利さに感心していると
気付いたようにルリカが言った。
「カオリ様が同行してくださるなら、あんなにたくさんの魔力回復薬はいらなかったかもしれませんわね」
「そんなことないわ。回復薬が必要になってくるのは明日からよ」
そして翌日、ファイの言葉の意味を知ることになった。
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次回更新は27日、月曜日を予定しております。
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