妖力と心霊現象
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
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あれからしばらく経つが、男爵からの連絡はまだ無い。
しかしその間にも、アンデッドの襲撃が数回あった。
数を増やしてみたり、タイプを変えてみたりと
手を変え品を変え、まるでこちらの手の内を
探っているようだった。
そして、その度に木の芽が増えていった。
以前ヴェールとヴィータが説明してくれたように
アンデッドにされてしまった死人の魂が
再び人間に生まれ変わるための第一歩。
その芽の世話を、熱心にしていたのはタツだった。
水をやったり、私が生ゴミを再利用して作り出した
肥料を与えたりして、それはそれは甲斐甲斐しく
世話を焼いていた。
そんなタツの姿に感化されたのか
いつの間にか3兄弟も木の世話をするようになっていた。
いつもの戦闘訓練。
合間の休憩中に、彼らの会話が聞こえてきた。
「タツさんってなんだかんだ面倒見いいッスよね。俺等の訓練にも付き合ってくれるし、木の世話もしてるし」
「訓練に関しては、俺自身も体を動かしたいし、勘を鈍らせたくないという理由があるが…そうだな、木の世話に関しては、完全なるお節介だな」
「お節介だなんて…少なくとも、僕の目にはあの木の芽達は喜んでるように見えますよ」
ヨルとヘルに褒められて、照れながらも満更でもない
と言わんばかりの表情を浮かべるタツ。
・・・ちょっとカワイイ。
「だといいんだがな。少しずつではあるが、穢れを取り除けてはいるから、通常よりは早く人間に戻れると思う」
!?!?な、なん・・・だと!?
今、何と言った?
魂の穢れを取り除いているだと!?
「ちょ、ちょっと待ってタツ!あんた、そんなことしてたの!?」
「あ、あぁ。彼らは利用されただけなんだろう?それなのに、まともに転生ができないなんて、あまりにも哀れじゃないか」
「いや違う、そういうこと言ってんじゃなくて!魂の穢れを取り除くことができるのかって話」
「そういうことか。できるぞ。他者の魂に干渉できるんだから、当然それをいじることもできる。だがこの者達の場合は、魂を傷付けないように細心の注意を払いながらやらなければならないから、1日にできることは限られてしまうのが難点なんだがな」
隣を見れば、ヴェールとヴィータも驚いて固まっていた。
「え、2人にはその様子は見えてたんじゃないの?」
「いや、まさかそんなことできるなんて思ってねぇから、わざわざチェックなんかしねぇって…」
「言われてみれば、確かに少しキレイになってるわね…」
「ほぇー・・・スゴいね!」
その後、妖力と妖の世界についての話を
もう少し詳しく聞かせてもらった。
以前タツが言っていたように、妖の世界から人間界には
割と簡単に行けてしまう。
元は人間だったものが多いために
帰省する感覚で行けてしまうのだそう。
人間の中には、妖達と似た波長を持つものがいるのだと。
所謂霊感持ちと言われる人達だ。
その人達の意識や魂には干渉がしやすく
視覚、聴覚、嗅覚など
あらゆる感覚に入り込めるのだそうだ。
そして中には、当然ながら悪い考えを持つ妖もいる。
干渉しやすい人間を見つけると
その魂に入り込んで悪事を働き
その人間の人格を乗っ取ったり
魂を刈り取り、殺してしまうような輩もいると。
それを悪霊と呼んでいるとのことだった。
前世ではよく聞いていたオカルト話に
そんな裏側があったとは…
元の世界でのほほんと生きていたら
絶対に知ることはなかったであろう真実に
ただただ驚くばかりだった。
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次回更新は6日、土曜日を予定しております。
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