遠くの親戚より近くの他人
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
「ふんふん、なるほど。要するに、私がその通信球を預かって、ルイ男爵から連絡が来たらダレルに知らせればいいのね?」
「そうだ。頼めるだろうか?」
「もちろん!任せてよ」
俺はカオリ殿にここまでの進捗状況を報告し
件の通信球を預かってもらうよう依頼した。
「それにしても、やっぱり現行の通信球では不便があるようだねぇ」
「まぁ、そうだな。そもそもこんな事が起きるなどと、想定していなかったしな」
「フッフッフッ。そんなあなたに朗報です!なんとこの度、通信球の改良に成功いたしました!拍手!」
通信球の向こうから、パチパチと手を叩く音がする。
なんとも微笑ましい雰囲気が漂う。
「本当か!?どのように…あぁ、いや、詳しい話は後で聞かせてくれ。とりあえず、ルイ男爵の通信球を渡したいのだが…俺の方から何度も行くのも怪しまれそうだ。近いうちにまた、騎士団の戦闘訓練に参加してもらえないだろうか?改良の話もその時に」
「いいよ。いつがいい?」
「では、来週辺りにでも。よろしく頼む」
「了解。タツも連れて行くね」
そうして通信を終えた。
そこから1週間。
男爵も急いでくれているだろうが
そんなに早く準備が整うこともないだろうと思い
少し迷いはしたが、通信球は極力自分で持つようにした。
その間にコリンの体力も回復し、事の次第を説明した。
その後、俺が通信球を持っているのが危険な時は
コリンに預けるようにした。
陛下に申請をしたり、団員達に通達をしてるうちに
1週間はあっという間に過ぎた。
そして当日。
「いよっ!なんか久しぶりだねぇ。ちょっと懐かしさすら感じるよ」
カオリ殿は機嫌が良さそうだ。
改良型の通信球をお披露目できるのが嬉しいのだろう。
まずは陛下に会って挨拶をしてもらう。
滞りなく済ませ、執務室に通した。
そしてコリンも交え、改めてこれまでの話をした。
「するとアーサー、ケイト、コリンの3人は容疑者から除外されて、もうこちら側の事情を知っているってことね?」
「あぁ、この3人が裏切るとは思えない」
「フフッ。団長からの信頼なんて、何よりのご褒美ですね」
「そっか。…うん、ダレルの判断を信じるよ。でも、ちょっと意外だったな」
「?何がだ?」
「いや、身内であるお父さんやお兄さんより、言い方は悪いけど他人を信用するんだなって思って」
「確かに、自分の肉親を信用したいという気持ちは大いにある。だが客観的に見れば、疑わしいのは事実だ。父は元々王位継承権を持っていたわけだし、今だって宰相という立場上、俺より陛下と共にしている時間の方が長い。兄もまた然りだ。それよりは、現在進行系で同じ釜の飯を食っている仲間達の方が、気心も知れているし、互いに理解し合えているという自負があるからな」
「なるほど、納得。そうすると…どうしようかな」
「何がだ?」
「改良した通信球を誰に持ってもらうか。実はね、5つあるの」
「はっ?」
何と驚いたことに、俺が預けた通信球を改良し
それが成功するやいなや、神々がそれを複製したらしい。
恐るべし神の力。
悪しき者が欲しがるというのも納得だ。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は21日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




