頼れる人達
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
コリンが帰って来た。
一体、どれほど急いでくれたのだろう?
その顔には疲労の色が濃く滲み
明らかに出発前より痩せていた。
「ただいま戻りました。お役目、無事に果たせましたよ。・・・はい、コレ。男爵殿からのお返事です」
「!!コリン、お前っ・・・あぁ、よくやってくれた。ありがとう。とにかく今はしっかり休んで、体力を回復させてくれ。話をするのはそれからだ。本当に、ご苦労だった」
「えぇ、お役に立てて何よりです。では、失礼します」
俺に手紙の返事と小箱を渡したコリンは
覚束ない足取りで、自室に戻っていった。
本来なら、一般人が陸路で普通に歩いて
ウィムニスのルイ男爵領まで行こうとすれば
往復するだけでも1ヶ月はかかる。
それを、コリンはたった3週間で戻ってきた。
あのコリンの様子から察するに
恐らくは、昼となく夜となく
馬共々、最低限の休息だけで走り続けたのだろう。
コリン自身ももちろんだが
アイツの愛馬が壊れていないか心配だ。
後で様子を見に行こう。
コリンを見送り執務室へ戻ると
ルイ男爵からの手紙を開いた。
一緒に渡された小箱も気になったがまずは手紙に目を通す。
* * *
ダレル・バートン様
お手紙、しかと受け取りました。
持参してくれたコリン殿の様子からただ事ではないと判断し
至急拝読致しました。
事の次第を理解したため、急ぎお返事を書かせて頂きます。
内通者がいるかもしれないとのことでしたが
この状況を鑑みて、その嫌疑をかけられているのが
やんごとなき立場の方々とお察し致します。
つきましては、頂いたお手紙にあった依頼は
全て承ります。
こちらの準備が整い次第、お知らせ致します。
どうか、その通信球を常にご携帯頂きますよう
お願い致します。
ルイ・サピエンテ・ウィムニス
* * *
「よし、これでひとまずは第一関門クリアといったところか」
手紙は間違いなく本物。
ミドルネームである「サピエンテ」は所謂隠し名。
この名前を知っているのは、各国の王族でも
ほんの一握りだ。
手紙を読み終え、椅子の背もたれに体を預けた。
気になっていた小箱は、手紙にあった通信球だろう。
そこでふと、問題が浮上したことに気付く。
この通信球を俺が持っているのは少々危険だ。
俺の立場上、容疑者である面々と顔を合わせる事が多い。
俺が持っていれば、男爵殿からの連絡があった時
その声を容疑者に聞かれてしまう恐れがある。
それは俺に限ったことではなく
アーサー、ケイト、コリンの3名も同じだ。
誰か他の者に持っていてもらう方が安全だろう。
「問題は、誰に預けるか…だな」
独りごちて、頭の中で預けられそうな人を思い浮かべる。
俺達団長格は論外なのだが、今回の計画を知らない者を
巻き込むわけにもいかない。
すると、条件に合うのはファイなのだが
彼女にしても、基本は魔術師団の宿舎で生活しており
周囲には、常に誰かしらがいるだろう。
城内の人間に持たせるのは、あまり気が進まない。
どこから秘密が漏れてしまうか分からないからだ。
「すると、やはりあの方達がいいのだろうな」
そう思い至り、通信球に魔力を流す。
「カオリ殿、カオリ殿、聞こえるだろうか?こちらダレルだ」
「ヌォ!?あ、あぁ…ハイハイ、こちらカオリですよ。どうしましたー?」
通信球をカオリ殿に繋ぐといつも第一声が妙な奇声なのだが
これには、何か意味があるのだろうか?
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は19日、火曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




