鬼に至る条件
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この世界に無理矢理召喚された鬼達は
全て倒されてしまったという話は聞いていたが
その後はどうなっていたのだろう?
この世界の者ではない鬼が
死後どのような道をたどるのか。
「多分だが、今まで倒されてきた鬼達の魂は元の世界に戻ってると思うぞ」
「マジで?…多分、というのは?」
「そもそも鬼という存在が、私達の力の影響下にないのよ。魔獣の元になるような感情を落とすこともなく、どこかへ消えてしまうの。見届けられる範疇にないから、多分としか言えないのよ」
「そう…か。住んでいた世界へ戻れるのならいいが…しかし、鬼として生まれ変わっているとは思えないな」
「ん?どゆこと?」
「さっきも話した通り、妖の世界の住人は、元は人間だったものや、人間の念などから生み出されたもの達が多い。鬼もそのうちの1種でな。俺自身も元を辿れば人間だ」
「うぇ!?そうなの!?」
衝撃的過ぎて変な声出た。
「詳しく話すと長くなるから割愛するが」
と前置きをして、人間が鬼になる経緯を教えてくれた。
曰く、あまりにも強い力や想いを持ってしまった人間は
その死後に妖の世界に送られるらしい。
そしてその力に相応しい姿になるんだとか。
「裏を返せば、極楽にも地獄にも、門前払いされているということだ」
極楽にも地獄にもそれなりに秩序があるようで
良い力でも悪い力でも、強すぎるものはその秩序を乱す。
だから、厄介払いのために妖の世界に送られるらしい。
「良い力を持つものなら守り神や、幸運をもたらす存在になれるが、悪い力だと、疫病神や祟り神、そして鬼にもなる」
「え!?じゃあ、タツは…」
「…俺の記憶にあるのは、激しい怒りと悲しみ、憎しみそして恨み。・・・俺に対する逆恨みの末に、何の罪もない妻と子を殺された。それ以外の記憶は曖昧だ。俺が鬼になってから、もう300年は経っているからな」
「300年!?」
「あぁ、鬼になってしまったが最後、成敗でもされない限りは、寿命など無いに等しい。だが、その時のことは今でも鮮明に覚えている」
「それで…仇は取れたの?」
「まぁ、な。そいつを殺しはしたが、俺の家族が戻ってくる訳では無い。失意の底に沈んだ俺は、そのまま自ら命を絶った」
「…そうだったんだ」
「だからな、もしこちらの世界にきた鬼が、死後に元の世界に戻っているとしたら、それは人間の世界に戻っているかもしれないんだ。…もしそうならば、今度こそ悔いのない、良い人生を送ってもらいたいな」
タツの話を聞き、殺されてしまった鬼達の行く末が
少しでも穏やかなものであることを
願わずにはいられなかった。
「鬼になった者の中には、俺と同じような経験をしてきた者も少なくない。似たような境遇だからこそ、共感もできて強い仲間意識が芽生えた。だから、仲間を兵器として利用されたことは本当に許せなかった。今回、シンシアの声が強く聞こえたのは、似た境遇のアーサーと俺が共鳴した結果なのかもな」
だから仲間を兵器として利用されたことに対して
あそこまで憤りを感じていたのか。
だからシンシアさんの言葉をアーサーに
伝えようとしているのか。
自分が死者の、奥さんと子どもの声を
もう一度聞きたいから。
するとそれまで黙って聞いていたダレルが口を開いた。
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