縛る鎖
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
「さて…と、コイツらだな」
「うん。強さはそんなでもなかった」
「んもう!油断して切られてたくせに」
「スンマセン」
ヴェールとヴィータは戻ってくるなりゾンビ達を観察した。
結界を解除し、ゾンビに近付くと
ヴィータはわずかに残っていたゾンビの魔力を抜き取った。
ヴィータの手のひらの上でユラユラと揺らめくその魔力は
なんだかとても禍々しいものに見えた。
「やっぱり、間違いなさそうね」
「あぁ、この魔力はヤツのものだ」
2人はその魔力を観察すると
分かっていたとでも言うように結果を出した。
やはりスペルディアのようだ。
「なぁ、2人共。その者達を早く解放してやることはできないか?」
タツがヴェールとヴィータにゾンビ達の開放を訴えた。
このゾンビ達を見た時から、タツはとても痛ましいものを
見るような顔をしていた。
「ねぇ、タツの目には彼らはどう映ってるの?」
「あ、あぁ。俺には彼らの魂が肉体から離れようと必死にもがき苦しんでいるのに、肉体の方から伸びている鎖がその魂をがんじがらめにして、無理矢理縛り付けている様が見える。その苦悶の表情たるや、筆舌に尽くし難い程だ」
「そ、そんなに・・・」
恐らく、タツにしか見えていないであろうその光景が
想像以上の有り様で、思わず言葉に詰まった。
「私達とは見え方が違うようだけど、タツの言う『肉体から伸びる鎖』が術者の魔力よ。それを断ち切ってあげれば、その魂を解放してあげられるわ。だけど・・・」
「アンデッドにされたやつは、魂が穢れる。そのままじゃ黄泉へ送れねぇんだ。何周かして浄化されて、ようやく人間に戻れるんだ」
「どういうこと?魔獣の元になる負の感情とは違うの?」
詳しく聞けば、魔獣の元になりうるのは
魂の持ち主本人が抱えていた負の感情で
それらは人間の死後、魂の自浄作用で解放される。
それから初めて、ヴィータの力で回収されるのだ。
そして空になった肉体の方をヴェールの力で作り直す際に
キレイな状態の新たな魂を吹き込む。ということだった。
「要するに、アンデッドにされた魂についた穢れは、まっさらになった魂に後から着けられた術者の負の感情ってことだ」
「死体を術者の魔力で動かすために、本人の魂を媒体にしてるって感じね。そんな使い方をされてしまうから、その魂に着いた穢れを無理に落とそうとすると、魂を傷付けたり、最悪壊してしまうかもしれないの。だから時間をかけて、その穢れが落ちるのを待つしかないのよ」
そこまで話すと、ヴィータがゾンビ達の魔力
術者のものであろうその魔力を、根こそぎ吸い取った。
するとそれまで人間の形を保っていたゾンビ達が
どんどんと干からびていき
最後は砂のようになり、サラサラと飛んで行ってしまった。
後には、彼らを縛っていたロープだけが残されていた。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は8日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




