狂犬
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
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最高のクリスマスプレゼントです!(*^^*)
「い、いえ、そんな…運が良かっただけですわ。たまたま私の方に魔術の才が現れただけで…そ、それに!私なんかより、お兄様の方がすごいですわ!剣術がとってもお上手ですの!ダレル団長と同じくらいお強いのよ!」
・・・かわいい。
神様からの称賛をうけ、恥ずかしそうに頬を染め
それでも自分より兄のがすごいと力説する健気な美少女。
萌える。推せる。
ヴェールとヴィータが、誰の何を褒めているのか分からなかったが
どうやらアンナ王女の魔術の才を褒めていたらしい。
具体的にどうスゴイのか、いまいち分からんが…。
という感想が、顔に出やすいでお馴染みの私の顔に出ていたらしく
2人が念話を繋いで説明してくれた。
『あのねぇカオリ、言ってなかったかもしれないけど、普通の魔術師は魔法を込められた魔道具だけを見て、それが誰の魔力かなんて分からないのよ』
『え!?そういうもんなの?』
『えぇ。他の魔術がどうかは分からないけど、少なくとも魔力感知の精度は私達に匹敵すると思っていいわ』
『ほぇ〜、そりゃすごい。私はさ、魔力も魔術も無い世界から来たもんで、自分の感覚が基準になっちゃってるんだよね。だから、誰の魔力でも分かるもんだと思ってた』
『前にも言ったと思うが、お前は魔核の干渉を強く受けてるから、契約者としても規格外なんだよ。今の状況は当たり前じゃねぇからな』
…やらかした相方に向かって吠えた狂犬みたいなセリフだ。
さっき2人が驚いていたのはこのことに対してだったのか。
それにしても、久しぶりに言ってなかったシリーズが発動したな。
私達が水面下でそんなやり取りをしていると
妹に「すごい!」と力説された兄のアレクシオ王子が
照れ笑いとも苦笑いともつかぬ笑顔で応えた。
「アンナ、いくらなんでもそれは言い過ぎだよ。ダレルには日々剣術を教わっているけど、まるで追いつける気がしない。自分との実力差を痛感するばかりだよ」
「そんな、お兄様…」
「あぁ、でも、ダレルよりも私はコリンに勝ちたいんだよね」
ん"ん"っ!?
気のせいかもしれないけど、なんとなく王子の目が
ドロリと濁った気がした。
まさに今日、コリンと試合をした時に垣間見た
闇を孕んだようなあの目だ。
「コリンはすごいんですよ。彼は元々スラムの孤児だったんですが、幼くして格闘の才能を開花させたのに、悪行を重ねてしまっていたんです。そして向かうところ敵なしだった当時の彼が、この人にはどう足掻いても敵わないと完全に屈服した相手が、その時コリンを捕らえに来たダレルだったそうです」
それからダレルはコリンの腕を買い、見込みありと判断したため
更生させた後、遠縁の貴族家で養子にしてもらい
アカデミーに入学したらしい。
それ故にコリンが忠誠を誓っているのは、国でも王族でもなく
ダレルただ1人なのだそう。
「今やコリンはこの国の副騎士団長として、主戦力の1人。元々スラムでも狂犬なんて二つ名がついていたものだから、『神聖国の狂犬』とか『神の狗』なんて呼ばれているんですよ」
コリンの話をしている王子は、それはもうキラキラと
憧れの人を語り、恍惚としていた。
…アイツも狂犬だったか。
それにしても、よほどのことがない限り
この国の跡取りはこの王子だよな。
・・・大丈夫か?
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次回更新は26日、火曜日を予定しております。
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