チャラチャッチャッチャラッチャ〜♪
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
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私が現実逃避をしていると、どこからか威厳に満ちた声が聞こえた。
「通すがよい」
よくよく観察してみれば、門番さんは首から通信球を下げていた。
なるほど。これでそんなに声を張らなくても、中に聞こえるのか。
などと感心をしていると、重厚な音を立て目の前の扉が開け放たれた。
いよいよだ。
先程控え室で教わった通り、ダレルの後ろを数歩分の距離を取ってついて行く。
扉をくぐると、足元には玉座まで続くレッドカーペット。
その両脇に立ち並ぶのはこの国の行政、司法、軍事、神事に携わる貴族達だろう。
私達が玉座の間に立ち入り、その姿を見た者達は皆、一様にどよめいた。
恐らくは、この出で立ちのせい。
外套のフードを深々と被り、その縁から覗くのは突き出たツノと真っ黒な仮面。
ランドルのおばあちゃんを知る世代からしてみれば、私は正しく異形の者だ。
知ったこっちゃない。我が道を行くと決めたのだ。
そんなどよめきは右から左にムーディーに受け流しつつ玉座の前までやってきた。
ダレルが跪く。
それに倣い、私達も跪いた。
「騎士団長ダレル・バートン、帰還いたしました。陛下の命により当代契約者、カオリ・ナカノ様をお連れ致しました」
「うむ、大義であった。下がってよいぞ」
「ハッ」
こんなやり取り、時代劇でよく観るなーなどと、またしても現実逃避で
しょーもないことを考えていると、ダレルが下がり、陛下から声がかかった。
「さて、顔を上げてくれカオリ殿。そなたが契約者であるという話だが、相違ないか?」
その声に私はゆっくりと顔を上げ、玉座に鎮座するその姿を
しかとこの目に据えて、口を開いた。
「はい。只今ご紹介に預かりました、当代契約者、カオリ・ナカノと申します。以後、どうかお見知り置きを」
「ふむ、そうか。当代の契約者様は随分と腰の低い御方だな」
「恐れ入ります。話を聞く限りでは、どうやら必要とされて呼ばれた訳では無いようでしたので、最低限の礼節はわきまえるべきかと」
私がそう答えると、陛下は少し驚いたような、それでいて満足気な表情で頷いた。
「なるほど。カオリ殿は、良識のある人格者とお見受けした。それでは、いくつか質問をしたいのだが、構わんかね?」
「はい。私でお答えできることでしたら何なりと」
うーん、参った。
なんか、陛下に過大評価されたっぽい。
前世で若い頃、そこそこヤンチャしてた私には「良識ある人格者」など
ほぼ縁のなかった褒め言葉だ。
どうにか、ボロが出ないように頑張らねばっ。
「ではまず、その仮面についての経緯をお聞かせ願えるか」
「はい。本来でしたら陛下の御前にて、素顔を隠すことは無礼であることを承知で着用して参りました。なぜなら…」
私は仮面を被ることにした理由と、この仮面をプレゼントしてくれた相手のこと
仮面にツノを付けるに至った経緯を簡潔に説明した。
特に玉座の間がどよめいたのは、プレゼントしてくれた相手の話。
そりゃそうだ。何と言っても、隣国の国王直々の贈り物だからね。
陛下は終始無言で、時折頷きながら私の話を聞いていた。
そして、聞き終わると一言
「ふむ。やはり真実であったか」
ん?それは何に対してだ?
何のことかは分からないが、陛下の中で何かしらの答え合わせができたらしい。
それにしても、ダレルが報告してくれてたおかげなのか
驚くほどすんなりと受け入れられている。
もっと疑われるかと思ったんだけどね。
この感じなら、ヴェールとヴィータの出番はないかな?
とか考えていた矢先
「このままでも余は構わんのだが、それでは示しがつかんのでな。神々を召喚してもらえるか?」
やっぱり、そうは問屋が卸さないようだ。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
ここで第9章は終わりです。
次回から新章に入り、神様視点が少し続きます。
次回更新は19日、木曜日を予定しております。
よろしくお願い致しますm(_ _)m




