初対面
いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ
本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!
「さて…と、じゃ、そろそろ連れて来ても大丈夫そうかな?」
場が少し落ち着いたので、本題を切り出すことにした。
にわかに緊張が走った。
団長さんに至っては表情が険しい上に、明らかに変な汗をかいている。
此奴…ヴェールとヴィータに会っても
まだ私を信用していなかったか。ムゥ・・・。
そんな不機嫌が顔に出てしまっていたのか
私を見た団長さんが慌てて言い訳を始めた。
「あ、いや。申し訳ない。別に疑っている訳では無いんだが、過去の事を思い出すとどうにも…な。すまない。ただの条件反射だと思ってくれ」
「あー・・・。まぁ、そりゃそうだよね」
確か鬼って、半年〜1年に1回のスパンで召喚されてたんだっけ?
しょっちゅうと言ってもいい頻度。
私も洗脳されてる時のタツと戦ったけど、あんなのがしょっちゅう現れて
暴れていたのでは、たまったものではない。
洗脳解けたら安全です。と言われたところで、ハイそうですか。
と簡単に受け入れることはできないだろうし、理屈を頭で理解しても
すぐに適応することも難しいだろう。
ましてや団長だ。
今まで1番多くその現場を見て経験してきているはず。
そんな彼に、いきなり警戒を解けというのが土台無理な話だよね。
「徐々に慣れていけばいいと思うよ。お互い手探り状態なわけだしね。じゃ、呼んでくるね」
タツは工房に籠もっていた。
タツはタツで、この状況に緊張しているらしく、心を落ち着けたいと
窯に火を入れて短刀を打っていた。
私が工房の扉を叩くと、すぐに出てきた。
「来たのか」
「うん、出番だよ。大丈夫?」
私が母屋に来て欲しい旨を伝えると、彼は汗を拭い新しい服に着替え
私と一緒に一同が待つ母屋のリビングに足を運んだ。
「お待たせしました。彼が鬼のタツさんです」
「タツと申す。この世界において、鬼の行いや鬼に対する扱いも大体聞いている。今まで、同胞が随分と迷惑をかけたようだ。代わってお詫び申し上げる。だが、これだけは言わせて欲しい。本来、俺達鬼は穏やかな種族だ。無闇に人間を襲ったり、無益な殺生をすることは断じて無い。この世界に連れてこられた鬼達が、暴れてたくさんの者を傷付けた事実は消えないが、それは決して俺達鬼の意志ではなかったこと、どうかご理解頂きたい」
そう言って、タツは深々と頭を下げた。
なんだか見ていて痛々しかった。傷付けられたのは鬼も同じなのに。
過去殺されてしまった鬼達だって、自分の意識とは関係なく
人間を傷付け殺めてしまったことを知ったら
やっぱりすごくショックだろうし傷つくと思う。
ましてやその鬼達は、正気に戻る前に殺されてしまっているのだ。
もし今後、また鬼が現れる事があれば、絶対に助けると誓った。
それと同時に、無責任に鬼をこの世界に召喚したヤツに対する怒りが込み上げた。
何が目的でこんなことしてるか分からないけど、絶対に許さない。
早く犯人を見つけなきゃ。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回更新は14日、木曜日を予定しております。
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