久しぶりの登場
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今までの話から考えるに、あの契約者は本物と思って間違いない。
何より森で直接対峙した時に感じた
あの何とも形容し難い、人ならざる者の威圧感。
もう答えは出ているはずなのに
情けない話だが、腹を括るためのもう一押しが欲しかった。
そんな動機で始めた聞き込みだったが意外にもすんなりと新しい情報が出てきた。
前回の一般募集の試験に合格し入団した
騎士2名、魔術師1名と治癒師1名の計4名。
早速この4名を執務室に呼び、話を聞くことにした。
騎士2名がジンとジャイル、魔術師がファイ、治癒師がニーナと名乗った。
皆同郷の者達で、入団前は冒険者としてパーティーを組み
旅をしていたとのことだった。
まず、リーダーだったというジンからことのあらましを説明してもらった。
初めて出会ったのはアグニアの街手前の森であること。
その後、入国料を建て替えてくれと頼まれ
とんでもない量の魔石を見せられ、入国後はギルドの仕組み等を教え
共に食事をしジャイルと戦闘訓練をした後プレゼントを受け取り別れた。
要約するとこんな感じだった。
次に実際に戦闘訓練の相手をしたジャイルの話。
「当時は今程実力もありませんでしたが、それでもあの当時の全力をことごとく防がれて、躱されて、いなされました。最終的には身体強化魔法まで使ったのに、一撃も当てることができなかった挙げ句、ビンタ一発で沈められました…。ですが、僕もあの時より数段強くなりました!今なら、あの時のような負け方はしないはずです!」
・・・勝てるとは思ってないんだな。身の程を知っているようで何より。
しかし手加減されたであろうとは言え、よく生きてたなコイツ。
そして治癒師のニーナ。
今にして思えば、不可解な点が多かったと話す。
初めて見た双黒だったこと然り
一人で集めたという尋常じゃない量の魔石然り
そして何より気になったのは、入国後
「最初から合流する予定だった」と宣った仲間の存在だったらしい。
「カオリさん、あの時1ヶ月森で迷ってたって言っていたんです。その点は、魔石の量を見て私達も納得しましたけど、でも最初から合流する予定だった仲間が1ヶ月も行方知れずだったら、簡単に合流なんてできないと思うんです」
そりゃそうだ。
もし本当に最初から街で合流する予定だったのなら
1ヶ月もの間、ただ待ってるというのも変な話だ。
少なくとも聞き込みや捜索をするだろうし、最悪諦めて先を急いだりするだろう。
そんなこともなく、シレッと街で合流できたということは…
「最初からずっと一緒にいたんでしょうね」
最後に口を開いたのは魔術師のファイ。
ファイの魔力感知は精度が高く、索敵能力に優れ非常に優秀な人材なのだ
とアーサーが言っていた。
「その合流した仲間という2人を見た時、人間じゃないってすぐに分かりました。その後少し話しを聞いたけど、何も明言はしてくれませんでした。ただ『この先神聖国に行くことがあれば、少し調べれば分かることだ』とだけ言われました。その時点で契約者のことが浮かびましたけど、信じられなかったのと、世界に何も異常がなかったから、そんなはずはない…と自分に言い聞かせていました」
そこまで話すと、ファイは険しい顔をして目を閉じ、溜息を吐いた。
「今思い出しても間違いない、というか間違えようがありません。あの2人は神でした。しかも、ちゃんと名前を持っていました。状況が全く分かりませんでしたが、神が顕現していることだけは分かったので、契約者の可能性を仲間達に話し、この国に常駐すれば何か分かるかもしれないと、入団試験を受けたんです」
そこまで聞いて、やはり事実なのだと、受け入れるしかないのだと
俺も腹を括った。
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