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第50話 図書室で見つけた天然天使

ありがとうごさいます。

皆様のおかげで、無事50話を向かえる事が出来ました。

こんな訳の分からない文章でも良ければ、応援して下さい。

 夏休みのある日。



 今日は、僕が当番の日だ。


 朝早くからやって来て、職員室で鍵をもらい、それから図書室に入って。

中を一通り見廻った後、エアコンのスイッチを入れる。


 一応、今日は僕一人だけである。


 カウンターで勉強道具を広げて、来るかどうか分からない貸出希望者を待つとする。



 *******************



 「ガラッ」



 図書室の扉と開ける音がした。


 見ると、女の子が一人で来た様だ。


 その女の子は、髪型が前髪を切り揃えた肩まで掛かる位のストレートで、背の高さは静先輩くらいか、雰囲気も静先輩に似ている。


 上靴の色を見てみると、2年生のなのは偶然か。


 そして、その女の子はチラリと僕を見た後、本棚に行き目的の本を取り出すと、テーブルに座り勉強道具を取り出した。


 勉強道具を取り出すと、早速、勉強を始める。


 それを見た後、僕は視線を手元に戻し、自分の勉強を再開した。



 ******************



 それからしばらくの間、僕はカウンターで勉強していると。


 あの女の子が本棚の所で、床を見ながらウロウロしている。


 それがどうにも気になって、僕はその女の子の所に行ってみた。



 「どうしたんですか?」



 と僕が尋ねると、その女の子が。



 「えっと、片目のコンタクトを落としてしまって・・・」



 そう答えた、それで僕は、



 「それじゃあ、僕も探しますよ」


 「え、はい、お願いします」



 そう言う訳で、二人でその本棚付近を探すことになった。



 *******************



 「ああっ!」


 

 片目だけで探していた彼女が、突然バランスを崩した。



 「あぶない!」



 思わず、僕は彼女を受け止めた、すると思わず僕に抱きついた彼女が、顔を上げる。


 少しの間、何が起こったか理解していなかったのか、ボンヤリとした顔で僕を見詰めた後、急に顔を赤くして僕から離れようとした。


 しかし、片目で平衡感覚が狂っているようで、その弾みでまた倒れようとした。


 それで、また彼女を抱きとめてしまう。


 更に赤くなる彼女の顔、それを見ている僕もドキドキしてきた。



 「う、動いたらだめですよ、そこでジッとして下さいね」



 僕はそう言って、彼女をジッとさせて、動かない事を確認すると。



 「後は僕が探しますから、そのままで居て下さい」



 彼女にそう言うと、僕は一人でコンタクトを探し始めた。



 *******************



 「あ〜、ありがとうございました」



 ニッコリ笑いながら、彼女がお礼を言った。


 10分ほど探していたら、本棚の角付近で光る物を僕が見つけると、それがそのコンタクトだった。



 「いいえ、いいえ、とんでもない」



 そう言って謙遜してすると、彼女が。



 「あのう、伊倉秋人くんですよね」


 「あれ、僕の事を知っているのですか?」



 僕の名前を言ったので、その事を聞いてみると。



 「うん、静から良く聞いているから」


 「静先輩の知り合いですか」



 静先輩の知り合いみたいだ。



 「うん、静とは友達だから。

それに、静だけでなく、のどかとも友達だし。

あ、そうそう、遅れてごめんね、私、大津(おおづ) 麗子(れいこ)って言うの。

麗子って呼んでね」



 と自己紹介する、麗子先輩。



 「でも、静が言うとおりだね、秋人くんは可愛いけど、イザと言う時は頼りになるって」



 そう言って、僕を褒める麗子先輩。


 それを聞いて、僕は頬が熱くなる。



 「あっ、もうこんな時間、そろそろ帰らないと」



 時計を見ると、急に帰り支度を始める、麗子先輩。



 「じゃあ、また合いましょうね」



 ニコニコしながら、小さく手を振って、麗子先輩が図書室から帰って行く。


 僕は苦笑いを浮かべながら、それを見送った。




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不思議な先輩女子と、平凡な後輩男子との不思議な話。
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