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番外編8 瀬田 美咲

今回は、かなり際どい話です。

(多分、R15には引っ掛からないとは思いますが)

 5月に入った、ある日の昼休み時間。



 「ふふふっ、今日は逃げられないよ」



 僕は、美咲先輩に捕まって、体育倉庫に連行された。


 倉庫に入ると、僕が逃げられない様、先輩が扉に鍵を掛ける。


 それから僕にくっ付くと、ネットリとした視線で僕を見上げながら、そう言った。



 「せ、先輩、一体何を・・・」


 「ここで、二人きりでする事と言ったら、分かるでしょう♪」



 そう言って、カッターのボタンを全部外すと、カッターの前を開いて、中のTシャツを(めく)り、僕の胸を直接、円を描くようにして撫でまくっていた。


 それから、しばらく、僕の胸を撫でると、先輩の顔が段々近づいて来て、そして。



 「チュッ♡」



 いきなり、キスをされた・・・。


 

 「やっぱり、あーちゃんの唇は、柔らかくて気持ち良いなぁ」



 先輩が妖しい笑みを浮かべながら、そう言った。


 いつも、先輩に(もてあそ)ばれているけど、今日はそれ以上だ。


 いくら、僕達が恋人どうしでも、それはあんまりだ。


 そう、なぜか、僕らは恋人になっていた。


 あれは、春休みが終わってから直ぐの事だった。



 ***************



 ある日の放課後。



 ホームルームが終わると、僕は図書室へと向かった。


 図書室に行こうと廊下を歩いていると、廊下の角から美咲先輩が出て来た。



 「こんにちは、あーちゃん。

ねえ、チョット、こっちに来てくれないかなぁ」


 「ん、何ですか?」



 先輩にそう言われて、僕は一緒に付いていく事になった。


 

 ・・・・・・



 僕らは校舎裏に出ると、僕は校舎を背にして立つ形になる。



 「で、何でしょうか、先輩?」


 「あのね、あーちゃんにお願いがあるの・・・」



 先輩の様子が、いつもと違い、躊躇(ちゅうちょ)する様な雰囲気があった。



 「あーちゃん、私を付き合ってくれない?」


 「先輩・・・」



 先輩が、一気にそう言った。


 それから、先輩が両手を僕の頭の横に突き出して、壁に当てると。



 「ねえ、今、この場で返事して欲しいの」



 そう言って、僕の返事を求めた。

 

 ・・・僕は今、壁ドンの体勢になっているのか?


 一瞬、そんな場違いな考えが頭をよぎるが。



 「早く、言って」



 先輩が、返事を催促(さいそく)する。


 別に僕は、先輩の事を悪くは思ってはいない。


 ただ、先輩に振り回せれる事には、疲れるだけで。



 「別に、僕は先輩の事は嫌いじゃありませんよ」


 「じゃあ、あーちゃん」


 「僕は、先輩と付き合ってもいいですよ」


 「あーちゃん、ありがとう」



 先輩がそう言うと、先輩の顔がアップになり。


 それから、僕の唇と先輩の唇が触れた。


 その状態がしばらく続き、それからユックリと離れて行った、



 「あーちゃん、これからもよろしくね」



 そう言って、先輩が僕に抱き付いた。



 ****************



 そんな訳で、僕らは恋人どうしになったけど。


 先輩の僕を弄ってくる頻度が多くなって、その内容がエスカレートしてきたのだ。


 この間なんかは、階段後ろの死角に連れ込まれて。


 イキナリ抱き付かれると、僕の手を取ってスカートの上から自分のお尻に当てた。


 そして、僕の手を使って、自分のお尻を撫でたんだ。


 そのお尻の柔らかさ、暖かさ、その曲線、そして曲線を包む布の滑らかさに僕は、意識が飛んでしまった。


 ・・・・・・


 僕の意識が戻ると、先輩が髪を乱し、顔が上気して息が荒いけど、何だか満足そうな表情でなっていた。


 そして、潤んだ瞳で。



 「あーちゃん、大好きだよぉ」



 と言うと僕の肩に、まるで飼い主に甘える猫の様に、頬を擦り付けた。



 **************



 「ねえ、あーちゃん、聞いているの」



 僕は、少し前の事を思い出していると、先輩から呼ばれていた。



 「すいません、少し前の事を思い出していました」


 「ひょっとして、あの時の事かなあ〜」


 「え、何の事ですか?」


 「ふふふっ、ひ・み・つ」



 そう言いながら、僕の大事な所を撫で出した。



 「せ、先輩、そこはー!」


 「何を期待してるのかなぁ、こんなにして」



 そう言って、撫で続けている内に、僕の意識は飛んで行った。




 *************



 「(ギュッ)」



 あーちゃんが、私を抱き締めて来た。


 うふふっ、やっとスイッチが入ったね。


 あーちゃんは、密着して色々と挑発してくると、変なスイッチが入って、急に積極的になるんだよね。


 そう思っていると、あーちゃんがキスをして来た。


 唇と唇が触れると、次に舌が私に口の中に侵入する。


 ・・・


 あーちゃんの口付けで、私の意識がボンヤリとしてきた。


 あーちゃんの唇が私の唇から離れると、今度は、私の頬や、額、首筋などに、キスの雨を振らせる。


 ダメだよ、そんなに強く吸ったら、跡が残るよぉ。


 キスの嵐に身を(もだ)えていると、今度は、お尻を撫で始める。


 私のお尻を撫でる、あーちゃんの手の感覚が、とても気持ち良い。


 あ、そこは!



 「はぁぁ・・・」



 その快感に、私は翻弄(ほんろう)される。



 「あーちゃん、大好きだよぉ・・・」



 あーちゃんを抱き締めると、私は、あーちゃんの耳元に、そう(ささや)く。


 そのまま私は、あーちゃんが与えてくれる快感に、落ちて行ってしまった。



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不思議な先輩女子と、平凡な後輩男子との不思議な話。
夏の涼風
姉弟物の短編を取り揃えていますので、どうか、お越し下さい。
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