表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
127/136

最終話 さよなら僕の天然天使

取りあえず、本編はこれで終了です。

 卒業式の後。



 卒業式が済んだ僕は、先輩達が図書室に来るのを待っている。


 僕だけでなく、静先輩、のどか先輩、麗子先輩も一緒に先輩達を待っている。


 そして、図書室の扉の所で待っていると、扉が”ガラッ”と開いて。



 「「「みんな、おまたせ〜!」」」



 と、3人が入った来た。


 3人? 恵先輩、有佐先輩ともう一人。



 「あれ、翠先輩、どうしてここに?」


 「いやね、手芸部に行く前に、あーちゃんにお別れを言いに来たの」



 そう言うと、突然、翠先輩が僕に抱き付いた。


 それから、直ぐに離れ。



 「ねえ、あーちゃん、今までありがとうね」



 翠先輩がそう言って、扉を開けると。



 「みんなも、ありがとうね〜」



 その言葉を残して、急いで扉を締め、それから走り去って行った。



 「翠も涙を見せたくないんだね」



 締まった扉を見ながら、恵先輩がそう言った。


 それから、恵先輩、有佐先輩が僕らを見渡すと。



 「みんな、今まで、色々とありがとう」


 「みんなも、元気で、いてくれんね」



 それぞれ、そう言った。



 「恵先輩、有佐先輩・・・」


 「こちらこそ、お世話になりました(グズン)」


 「先輩達も元気でいてください・・・」



 静先輩、のどか先輩、麗子先輩が、涙ぐみながらもお礼の言葉を言った。


 それから、二人は僕の方を向いて。



 「ねえ、あーちゃん、受け取って貰いたい物があるの」


 「私達だけの、特別やけんね〜」



 そう言うと、首に巻いていたスカーフを解く。


 そして、恵先輩が僕の右手に、有佐先輩が左手に、それぞれのスカーフを結わえ付けた。



 「普通、男子は第2ボタン、女子はスカーフを、1対1で後輩にあげるけど」


 「あーちゃんは特別だから、私達2人があげるけんね」



 そんな言葉と供に、恵先輩が僕に抱き付き、次に有佐先輩が僕に抱き付いた。


 それから、先輩達は3人の方を向くと。



 「ねえ、読書部を続けさせてね」


 「はい、絶対に、潰したりはしません」

 

 「まかせて下さい(つづけさせますから)」



 恵先輩がそう言うと、静先輩、のどか先輩がそれに応えた。



 「図書委員も大変だけど、無理したらいけんけんね」


 「はい、そちらも頑張ります」


 「マイペースでいきます(むりはしませんよ)」


 「先輩も無理しないでください」



 有佐先輩がそう言うと、静先輩、のどか先輩、麗子先輩がそう言って返した。



 「そろそろ行こうか」


 「長居しても、辛くなるけん」


 「「じゃあ、みんなも元気でね」」



 そう言って、先輩達は扉を開けた。



 「「「「先輩、ありがとうございましたー!」」」」



 僕らみんな、先輩達にお礼を言うと、先輩達は頷きながら、扉を締めた。


 そして、先輩達は、扉の向こうで急ぎ足で去って行く、恐らく、涙を見せたく無いからだろう。


 僕らは、段々遠ざかる足音を立てる先輩達を、扉を見ながら見送った。


 そんな先輩達に、僕は心の中でこの言葉を送った




 ”さよなら、僕の天然天使たち”





                                 図書室の天然天使 終



本編はこれで終わりですが。

それから後は、それぞれ個別のヒロインと主人公が付き合うという、分岐型の後日談を9話送りまして。

それから、この物語が終了となります。


その中にはもちろん、天に上った、あの人も含まれます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議な先輩女子と、平凡な後輩男子との不思議な話。
夏の涼風
姉弟物の短編を取り揃えていますので、どうか、お越し下さい。
星空プロフィール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ