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第100話 終業式の日

皆様のおかげで、無事100話を迎える事が出来ました。

こんな、何を書いているのか訳が分からない物を応援していただき、有り難う御座います。

残り36話(本編27話)ですが、天然天使をよろしくお願いします。

 今日は、終業式だ。



 それで、全校集会とクラスの大掃除、ホームルームが終わると、クラスメイトは帰ってしまうのだが。


 図書委員でもある僕達は、今度は図書室の大掃除があるのだ。


 大掃除と言っても、棚の上や、高い所、棚の裏などと言う様な。

普段、しない所をするといった、感じではあるんだけど。


 そんな訳で、唯一の男手である僕は、重い物を運ぶと言う事になった。


 今は、準備室で、ダンボールの(たぐい)を、準備室の外に運んでいた。



 「あ、あーちゃん、今度はこれを運んで」



 と、図書室の管理を担当する、川尻先生が大掃除の指揮を取っている。


 先生の(おお)せのままに、ダンボールに入った本を次々と運んだ。


 一通り、ダンボールを準備室から出すと、今度は。



 「あーちゃーん! こっちの方をお願いねー!」



 僕を呼ぶ、恵先輩の声が聞こえた。


 見ると、手を振っている、恵先輩と有佐先輩の姿が見える。


 それで、そちらの方に向かう事にした。


 その途中、棚の上を掃除する、静先輩と麗子先輩の姿があった。


 麗子先輩が脚立の上に乗って、ハンディーモップで拭いて。

静先輩が、脚立の抑えている役目をしている。


 そして、僕が先輩達の背後を通ろうとした時に、フッと先輩達の方を見たら。



 「(フワリ)」



 脚立に上に乗っている、麗子先輩のスカートから、青い布地の物が見えた。


 どうやら、棚の上を拭こうとして、脚立の上で前のめりになったからみたいだ。


 ウチの学校の制服は、スカートの長さが極端には短くは無いが、膝丈ほどの長さも無い、微妙な長さなので。

大丈夫だと油断すると、シッカリ見られたと言う噂を聞いた事がある。


 僕は、静先輩の方を思わず見た。


 静先輩は、脚立を抑えるのに必死で、気づいていない様だ。


 麗子先輩も、自分の状況には、全く気付いていない。


 それを見届けると、気恥ずかしさと見つからない様にする為、僕はその場を足早に立ち去った。



 **************



 「「「「「先生! よいお年を〜」」」」」


 「みんなもねぇ〜!」


 そう先生に挨拶をして、図書室を後にした。


 みんなで連れ立って、廊下を歩いていると。



 「みんな、クリスマスはどうするの?」



 恵先輩がそう尋ねて来た。



 「う〜ん、僕は特に予定は無いですね」


 「え、そうなの。

じゃあ、私と一緒にクリスマスパーティをしない?」



 と僕が答えると、恵先輩が誘ってきた。



 「あ〜、私も参加します」


 「私も、私も(出ます、出ます)」



 それを聞いて、静先輩とのどか先輩もそう言った。



 「・・・、ふう、有佐と麗子はどうするの?」



 二人のその言葉に残念そうな顔をしながら、恵先輩は残る二人に尋ねた。



 「有佐と麗子はどうするの?」


 「残念だけど、ウチん()で弟とするけん、ダメばい」


 「ウチも家族とするから、出られないですね」



 有佐先輩と麗子先輩は、そう言って断った。



 「しょうがないか、じゃあ、4人でしましょう」


 「うん、男の子がいるクリスマスパーティなんて、久しぶりだよ(やった〜)」


 「もお、のどかったら」



 恵先輩がそう言うと、のどか先輩の言葉に静先輩が呆れていた。


 そんな事を言い合いながら、僕らは、今年最後の道を歩いて帰っていった。



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不思議な先輩女子と、平凡な後輩男子との不思議な話。
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