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誰にも媚びない孤高のS級ヒロインが、最近なぜか俺にだけ優しいのだが ~ドS級美少女の瑛理子先輩は、俺が好きすぎてデレを隠し切れない~  作者: みなもと十華@3/25二作同時発売
第1章 瑛理子先輩は誰にもなびかない

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第21話 妊娠しちゃう

 ピンコーン!


 風呂上り、自室でまったりしていた俺のスマホが鳴った。メッセージアプリの着信音が。


「あっ、真美さんからだ!」


 スマホの画面には、愛らしいポメラニアンの画像が表示されている。


「や、やった! やったぁああ! 真美さんからだ!」


 これをどんなに待ち望んでいたことか。

 先日のデートでは気まずいまま別れちゃったからな。

 あのままずっと話せずにいたけど、LIMEしてきたってことは許されていると考えて良いのか?


 ピッ!

 俺はゆっくりとスマホをタップする。


『今、電話しても良いかな?』


 表示されたメッセージは、短文ながらも刺激的だった。


「で、でで、電話だと! 真美さんと! ああっ、緊張する! ま、待て、パジャマだけど恥ずかしくないかな? って、電話だから分からないよな」


 一人であたふたしながら『良いですよ』とメッセージを送った。


 ピロロピロロピロロ――


「うわあっ、電話が! いちいち驚くな俺ぇ! てか、ビデオ通話じゃねえか! しまった、やっぱりパジャマ姿が問題にぃ!」


 着替えようかと悩む俺だが、いつまでも真美さんを待たせる訳にはいかない。

 せめて背筋を伸ばし襟を正してから『通話』をタップした。


『あっ、俊くん♡ 忙しかったかな?』

「全然大丈夫ですよ。って、ぐはぁあっ!」


 画面に映った真美さんの姿が刺激的すぎた。透け感多めのランジェリーみたいな格好をしているのだが。


『どうしたの、俊くん?』

「どど、どうしたじゃなくて! 真美さん、その格好は? ねねね、ネグリジェですか?」


 真美さんが肩に掛かっている紐を引っ張る。


『ああ、これ? ベビードールだよ♡ 寝間着にしてるんだ。どう、似合うかな?』


 そう言って真美さんが肩紐を引っ張り、スマホのカメラを胸元に持ってゆく。


「ちょ、みみ、見えちゃいますって!」

『えへへ♡ 見ても良いよ♡ 俊くんだけの特別ね♡』

「か、からかわないでください。本気にしちゃいますよ」

『良いよ♡ 本気にしても♡』


 小悪魔っぽい表情でしなを作る真美さん。Gカップ(推定)の胸が窮屈そうに盛り上がり、その谷間は手がスッポリ入りそうなくらい深い。

 もう目が離せないぞ!


「だ、だだだ、ダメですって! 見ちゃダメだ! 見ちゃダメだ!」

『うふふっ♡ 変な俊くん』


 口に手を当てて笑う真美さんが可愛らしい。

 清楚でお淑やかなのに、服装とのギャップが凄すぎるぞ。


『俊くんのパジャマも可愛いね♡』


 真美さんに見られている。恥ずかしい。


「すみません、こんな格好で」

『ううん、パジャマの俊くんも新鮮だよ♡』

「そうですかね」


 何だろう、お互いに寝間着で話すなんて、一気に距離が縮まったみたいだ。


『うんしょ♡』


 そんな色っぽい真美さんだが、今度はベッドに寝転がった。うつ伏せになって寝ころぶように。

 横になったことでGカップ(推定)の胸がムニッと潰れ、余計にデカさが強調されているのだが。

 とりあえず話題を変えねば。


「あ、あの、真美さん」

『何かな?』

「先日はすみませんでした」

『えっ、何のこと?』


 真美さんは本気で分からない顔をしている。


「だから……最近の真美さん、俺に冷たかったし……。先日のデートで俺がやらかしちゃったのかと思いまして……」

『ええええっ!』


 真美さんが驚きの声を上げた。

 声に合わせて胸がボヨンボヨンしていたので、俺は目を逸らしたけど。


『ち、違うよ! 俊くんは悪くないよ! 私が恥ずかしくなっちゃっただけだよ!』

「そうなんですか?」

『そうだよ。だって私……デートで気絶しちゃって……迷惑かけちゃったから』


そう話す真美さんが、目を伏せ体を縮める。代わりに胸が強調されてるけど。


「そんな、真美さんは悪くないですよ」

『ごめんね、俊くん。あっ、そうだ!』


 ボヨンッ!


 急に真美さんがパチンと両手を合わせた。それによりGカップ(推定)も凄い弾んだのだが。


『俊くん♡ 明日の夜、家に来ない?』

「えっ?」

『お詫びに手料理をご馳走するよ♡』

「えええっ! 真美さんの手料理!?」


 何だってぇええええ! 真美さんの手料理だと!

 もうそれって付き合ってるみたいじゃないか!


「さ、さすがにそれは早いと言いますか……。それにおばさんに誤解されちゃいますよ」

『うふっ♡ 変な俊くん。昔はよく来てたでしょ』


 真美さんは笑ってから衝撃的な一言を口にする。


『明日は私一人だから大丈夫だよ♡ 両親は旅行なの』

「えっ? ええええっ!?」


 りょ、りょりょりょ、旅行だとっ!

 もしかして、もしかしなくても、真美さんと二人っきりだと!?

 どどど、どうするんだ!? 一つ屋根の下で若い男女が二人っきりなんて、確実に赤ちゃんできちゃうだろぉおおおお!


「真美さん、さすがに二人っきりはマズいのでは? まだ子供は早いです」

「子供じゃないもん♡ もう大人だから大丈夫だよ♡」


 ん? 大人? 赤ちゃんの話はスルーしてくれたのかな?


「でも、せめて卒業するまでは……」

『卒業するまで待ってたら進路が違っちゃうかもだよ』


 確かに!

 真美さんが遠くの大学に進学でもしたら、離れ離れになっちゃう。

 って、ちょっと待て! 何で俺はもう付き合ってるみたいな気でいるんだよ!


「で、でも、さすがに妊娠は……。そんな魔性のおっぱい耐えられないです」


 し、しまったぁああああ! つい『妊娠』とか『おっぱい』とか本音が漏れてしまった!

 てか、俺は今まで何を話していたんだ? マズい、俺の下心が真美さんにモロバレなのでは?


 そんな俺の不安を他所に、真美さんは真面目な顔で考え込む。


『うーん、俊くんはニシンのパイが食べたいんだ? 作ったことないけど大丈夫かな?』


 セーェェェェーフ!

 妊娠とおっぱいがニシンのパイに聞き違えていたみたいだぞ!

 助かった!


「あの、ニシンのパイはアニメを観て思い浮かんだだけです。普通のパイで良いです」


 本当は真美さんのおっぱいが好きだけど、そんなことは口が裂けても言えない。


『そうなんだ。じゃあアップルパイにしてみようかな? 本当はおっぱいをあげたいけどぉ♡』

「ですよね。アップルパイ美味しいですよね」


 よし、健全だな。

 電波の状態が悪くて最後の方が良く聞こえなかったけど。


『うふふっ♡ えへへっ♡ じゃあ明日はおっぱいってことで』

「はい、アップルパイですね」

『六時くらいに来てね♡』

「はーい」


 ピッ!


 通話を切ってから嬉しさが込み上げてくる。急にシャドウボクシングしたくなるような。


「やったぜぇええっ! 真美さんの家で手料理だ! シュッ、シュッ!」


 ガンッ!


「痛っ! いってぇええっ!」


 繰り出したパンチが机の角に当たり、俺は現実に引き戻される。

 そもそも何でシャドウボクシングしているんだ。


「あれっ、そういえば瑛理子先輩は……」


 一度冷静になると、瑛理子先輩の顔まで思い浮かべてしまった。あの不意に見せる笑顔を。


「ああああぁ! 俺は何をやってるんだ! 真美さんが好きなのに、瑛理子先輩も気になってしまう! 俺のバカバカバカ!」


 ガチャ!

「うっさいぞ、愚弟!」


 しまった。一人で騒いでいたら凛を召喚してしまった。最悪だぜ。


「問おう、お前は俺のお姉ちゃんか?」

「寝ぼけてんのか! あんたの姉に決まってるでしょ!」

「痛い痛い!」


 凛がプロレス技を掛けてきやがった。スレンダーな体形なのに意外とガチな感じで。

 ついでに色々柔らかい部分が当たっていて困惑する。


「待て待て! 実の姉に密着されると微妙なのだが!」

「実姉に反応してんじゃねえ! この色ボケ弟が! あんたのせいで私がどれだけ苦労してるか」

「何の話だ!?」


 むしろ苦労しているのは俺なのだが。

 まったくこの傍若無人なドS姉ちゃんめ!



「ふうっ、酷い目に遭ったぜ……」


 やっと解放された俺は、関節責めに遭っていた肩を回す。


「あっ、そういえば俺、明日の夕食は要らないから。母さんに言っといて」

「はあ? 外食でもするの?」

「真美さんが手料理作ってくれるって」


 真美さんの名を聞いた凛が頭を抱えている。


「どうした、姉ちゃん?」

「えっ、いや、その、真美とは進展してるの?」


 進展? 何の話だ?

 あっ、一つ屋根の下で男女が食事をしたら妊娠しちゃうって話しかな?


「大丈夫だ、妊娠はしないから」

「ああああぁ! もうそんなになってんの!? 実の弟だけに複雑なんだけど!」


 凛は何をやってるんだ?

 相変わらず、よく分からん姉だな。


「よし、明日はおっぱい……じゃなかった、アップルパイだぜ!」

「あああぁ、もうどうなっても知らないから」


 俺は真美さんの手料理を待ちわびていた。

 とんでもない事態が待ち受けているとも知らずに。



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姉喰い勇者と貞操逆転帝国のお姉ちゃん!

書籍情報
ブレイブ文庫 第1巻
ブレイブ文庫 第2巻
COMICノヴァ

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