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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第2部 ダム・ガール、ショタ公爵様と学園生活を楽しみつつ。、インフラ構築を考える!

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第5話(累計 第49話) ダム・ガール、ゴブリン族の姫を助ける。!

「そういえば、お姉ちゃん。魔族国家って言うけど、本当はどんな国の名前なの?」


「それが良く分からないのよ。実際、国というけれど、種族、部族ごとの集団が寄り集まったのが魔族国家。最近になって魔王さまが各部族を纏めたという噂ね。だから、王国みたいに国の中心があって運営するって感じじゃなくて、それぞれの種族、部族が独自に暮らしているらしいよ」


「ボクも陛下からそう聞いています。とりあえず、今回の事案について、ゴブリン姫を影ながら警護するよう正式な命令を受けています。もちろん、監視も含めてですが」


 まだ、わたし達は食堂で昼食中。

 話題のゴブリン姫の事について話し合っている。


「そうですね。どっかのバカがゴブリンだとバカにしてケンカを売るかもしれませんですし。で、その子の姿はどういう感じなのですか? わたくし、ゴブリン族の男性とは戦ったことがありますので、彼らの姿は分かりますが」


「それがね。普通に小さな女の子に見えるの、お姉ちゃん。肌の色は緑系なんだけどね」


 既にゴブリンの姫に出会っているエリーザは、興奮気味にわたしの彼女の姿を教えてくれる。


 ……ゴブリン族の男性って小鬼。邪悪っぽく見える風貌なんだけど、女の子は普通に可愛いのかな? ゴブリン族は只人と混血可能で、ゴブリン族の血を濃く継ぐ子が生まれるって話だし。


 ゴブリンの男性、オスに孕ま(レイプ)された女の子がゴブリンを産むというのは、古来より良く聞く話。

 そういう意味でも、只人族の中でゴブリンは嫌われている。

 そんな敵だらけの中に娘を送らざるを得ないゴブリン氏族の族長は、こと心配であろう。


 ……お父さんがゴブリンキングとかロード種とかなら、娘さんも上位種なのかもね。だったら、賢くて只人族と同じ学校に通えるのはあり得るの。


 そんな事を思っていた時、急に大きな声が食堂内に響いた。


「汚らわしい! どうしてアタクシが汚くて臭いゴブリンごときと一緒に食事をしなくてはならないのですか!?」


「オマエ! 我が姫さまに対し何を言う!? 発言次第では外交問題になるぞ」


 何処かの令嬢が、噂のゴブリン姫に対し苦情を言っている様だ。

 それに対し、凛とした声の女性が反論をしている。

 わたしは、その声の方向に顔を向けた。


「あ! 本当に可愛いのぉぉ!」


 視線の先。

 テーブルとセットの椅子に、ちょこんと座った小さなドレス姿の女の子。

 緑色の肌、尖って垂れさがった長めの耳、小さく額部に生えた二本の角は、あまり見慣れない姿。

 だが、艶々とした黒髪は綺麗に編み上げられ、黒目がちな大きな目、ちょこんとした鼻、桜色の小さな唇は只人族の姫君と同じ。

 実に可愛い幼女がそこに居た。


「エリーザ、あの子が!?」


「ええ。そうなの、お姉ちゃん。確かリナちゃんってお名前だったような?」


 エリーザと話す間も、貴族令嬢とお付きの背が高い女性とは言い争いを続けている。


「ティオさま。あの警護役の女性は……」


「ええ。お察しの通り、ダークエルフ族でしょう」


 可愛いゴブリンの姫を庇うように立つ長身の女性。

 褐色の肌、そして長く尖った笹型の耳。

 純白に見える長髪、すさまじい程の美貌。

 明らかに典型的なダークエルフの美女だ。


 ……スタイルも抜群なお姉さまなの! エルフ種は華奢でスリムなイメージなんだけど、ダークさんはお胸もお腰もすっごいね。


「くぅ! いい加減にしないか! これ以上、姫を侮辱すると言うのなら……」


「あら、どういたしますのかしら? アタクシの家は高貴なる伯爵家。貴方がたの処遇くらい、お父さまの一言でなんとでも出来ますわ!」


 怒りの燃える警護役のダークエルフ美女は、腰の細剣(レイピア)に手を掛け、いつでも抜ける様子。

 そんな彼女に対し、扇を口元に抑えながら挑発する金髪縦ロール、碧眼の令嬢。


 ……これ、放置しておく方が大変ね。それに小さな女の子がイジメられているのを見ているのは嫌だわ。


 わたしの眼には、ゴブリン姫が必死に我慢している様に見える。

 その可憐な唇を噛みしめ、グッとこらえている。

 彼女の周囲にいるゴブリン少女メイドたちも、気が気でない表情。


「ティオさま。少しお節介して宜しいでしょうか?」


「アミお姉さんなら、動くと思ってました。どうぞ、ご存分に。後の事は公爵家の名のもとに責任を持ちます」


「お姉ちゃん。わたしからもお願い! あの子を助けてあげて」


 わたしの表情から、ゴブリン姫を救いたいというのが見えていたのだろう。

 ティオさまは「錦の御旗」をくれるし、なんとエリーザまでが彼女を助けてほしいと言ってくれた。


「では、参りますわ。ヨハナちゃん、毎度だけど付き添いお願いね」

「りょーかいです、アミちゃん姫さま。ヨハナ、何処までもご一緒致します」


 わたしは背後にヨハナちゃんを従え、一触即発の現場に介入した。


「護衛役が剣を抜けないのかしら。情けないわねぇ」


「クぅ。言わせておけば」


 剣柄を握ったダークエルフ美女の手がプルプル震え、今にも抜きそうな瞬間。


「あら、何を騒々しくなさっていらっしゃるのかしら? ここは貴族学校の食堂。令嬢ともあろうものが、下品にも大声で言い争いですか!?」


「横から口出しをしないでください……。え!? アンタ、いえ、貴女さまは……」


 わたしがダークエルフと言い争う令嬢の間に立ちはだかり、令嬢へ苦言を言う。

 すると彼女はわたしに文句を言うが、そこで言葉が止まる。


 ……背後のダークエルフ嬢に対しては、ヨハナちゃんがあしらってくれているのを感じるの。


「ええ、わたくしはヴァデリア伯爵アヴェーナ家が長女、アミータ・デ・アヴェーナですわ、おほほ」


 わたしがカテーシーをしながら挨拶をすると、周囲から息をのむ音が聞こえた。


「アレが噂の『泥かぶり姫』!?」

「伯爵領を姉妹で奪還した女傑!」

「元王子さまな公爵閣下の思い人?」


 ……あーん、ティオさまの思い人って二つ名は嬉しいよぉ。

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