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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第五部 ダムガールは、幸せな未来を目指す!

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第42話(累計 第216話) ダムガール、魔王を追い詰める!

 わたしとヨハナちゃんは、駐機していた愛機のコクピットの中。

 出陣準備をしている。


「ヨハナちゃん、今からでも発進できそう?」

「はい、アミちゃん姫さま。整備と補給。魔力充填もしてもらったので、いつでも大丈夫です」


 遠くから魔王の咆哮と砲撃音が、早朝の静けさを壊して聞こえる。

 頭の上を越えて、曳光弾の軌跡が流れ星の様に飛び去り、元はゴルグラスという街だった川の中州に着弾、炸裂。

 のたうつ魔王に多くの破片をぶち当てていた。

 魔王の周囲にはキラキラとした粉末が舞い、魔法陣らしき輝きを灯しながら、朝日に照らされる。

 粘液まみれの魔王は、咆哮を上げつつも移動することも出来ず、足止めをされ、その上に鉄の雨。

 山向こうから跳んでくる激しい砲撃を受け続けている。


「砲撃も順調ね。流石の魔王陛下も、満足に防御魔法(シールド)を張れないみたいだし」


「アミちゃんが、斜め上でエゲつない作戦するんですもの。まさか、魔法銀(ミスラル)の粉を周辺にまき散らして、防御魔法を阻害(じゃま)するなんて」


 わたしが対魔王に練っていた秘策、その3。

 魔王は強固な次元シールドを張る魔法が使えるという情報が、ダイロンさまやグリシュさまから入手出来ていた。

 次元を遮るシールド、それは大抵の攻撃を無効化するということ。


 ……魔王のシールド、恐らくは同じ系統。次元を切り裂いたり、高重力場による空間歪曲なんかの攻撃じゃないと本来は破れないはね。でも……。


 しかし、その魔法も発動して効果を表せなければ、何も怖くない。

 どんな強力な魔法でも詠唱や発動を無効化出来れば、意味は発しない。

 そこから考えて作ったのが、今回の攻撃で使った兵器。

 魔法無効化(アンチ・マジック)空間生成(フィールド)弾頭。

 ロケット弾に沢山の魔法銀の粉末を仕込んで、魔王の周辺で爆発散布。

 そこに、別途魔法陣生成プログラムを仕込んだロケット弾を撃ち込み、術を発動。


 ……秘策その2。衛星からのレーザー兵器を弾いた鏡生成魔法も基本原理は同じね。魔法銀散布をしておいてからの術式展開。この場合は、どんな攻撃をも跳ね返す鏡を空間に生み出したわけ。本当は魔王の魔法攻撃を跳ね返す様だったんだけど。因みに秘策その1は、ゴルグラスの罠。


「ヨハナちゃん、砲撃部隊に追加命令を。このまま魔法銀の散布を継続しつつ、榴弾の他、テルミット焼夷弾を砲撃。出し惜しみなく、魔王を叩き潰します」

「はいですぅ。『斜め上』姫さま、ばんざーい!」


 ゴルグラス近くの高台。

 集合場所に集まっていた各部隊は順次、ここから離れていく。

 夜のかがり火によって集結していたことが魔王にバレた以上、ここにいるのは危険だ。


 ……第三の敵による衛星攻撃も嫌だしね。機械化部隊を使っての戦闘は散兵による機動戦をやってナンボ。脚を止めて撃つのは、視界外からの砲撃戦だけで十分なの。


「では、発進します。ティオさまの部隊は今、どちらですか? あと、ここには観測機器だけ残して撤収を。いつまでも止まっていらたら危険です」


「えっとぉ。CIC経由で情報を流します」


 高台から飛び降りる様にゴーレムを起動したわたし。

 数キロ先に見える魔王の様子を観察しつつ、脚部ダッシュローラーで疾走。

 そのままバズーカーを構えて射撃体勢に入る。


「各機、自由砲撃を許可します。くれぐれもお互いの位置関係を把握して、同士撃ちだけはしないでね」

「御意」


 わたしの命令が出た直後、ゴーレムや戦車、自走砲などなど。

 各機から砲撃の火炎が吹き上がる。

 そして、魔王の巨体に着弾し、いくつもの爆発の花を咲かせる。


「姫さま、偵察機及び攻撃機が上空に現着。このまま観測と攻撃を始めるとの事です。爆撃機も大型貫通爆弾を準備しているとの事です」


「魔王からの対空攻撃と上空の衛星に注意と伝達をお願いね、ヨハナちゃん」


 白んでいく空。

 幾本もの飛行機雲を作りながら、わたしの空軍部隊が飛来。

 続々と攻撃を繰り返す。


「アミータお姉さん、戦いは優勢ですね。このまま魔王を倒してしまいましょう」


「ティオさま! ええ、そうですね」


 しばらく荒野を疾走しつつ、意味のない言葉を延々と咆哮する魔王に向け、バズーカーを発射。

 ティオさまの白銀の機体が朝日に照らされながら、わたしのタロス号に近づいてくる。


 ……むー。ティオさまの機体、白銀で綺麗なんだけど視認性が良すぎるのも問題よね。旗機たるティオさまの機体が目立つのは、味方に対しては良いけど、敵にも目立ちすぎるのも問題。今みたいに剣と魔法だけなら、目立ってナンボ。でも、狙撃や砲撃が主体になったら、狙われて危ないわ。この戦いが終わったら、考えて見ましょ。


「魔王! もう、オマエの時代。恐怖と魔力で圧政をする時代は終わる。悪あがきせず討たれるか、大人しく投降せよ!」


「余を、余を……。バカにするなぁぁぁ!」


 ティオさまの機体は、手に持つアサルトガンを連射。

 魔王の近くまで迫りながらも、滑るように高速移動。

 降伏勧告をしながら、魔王の表面に浮かぶ目を一個ずつ潰す。

 魔王も悪あがき気味に、幾本もの腕や足、触手を振り回し、近づく敵を薙ぎ払おうとする。

 更にはまき散らす粘液が強酸性なのか、粘液で塗れた金属破片や石が煙を上げて溶け出す。

 しかし、そんな攻撃には残念ながら誰も当たってあげたりはしない。


「いい加減、諦めなさい、魔王陛下! 貴方の望みは(つい)えましたぁ!」


 わたしもティオさまの機体に近づきつつ、魔法銀製の弾頭をバズーカーから魔王に撃ち込む。

 粘液と(ドラゴン)の鱗に覆われた小山の様な姿の魔王。

 しかし、強固な皮膚装甲も特殊なHEAT(成形炸薬弾)

 魔法銀によるメタルジェットの前には無力。

 簡単に鱗を貫き、激しく血を吹き出す。

 他にも多数の砲撃を受けた魔王の身体は、幾本の紅い川のような流血で覆われ始めていた。


「こ、この小娘ぇぇ! アミータ! オマエ、オマエさえ居なければぁぁl!」


「ようやく、まともな言葉を話し出しましたわね、魔王陛下。既に勝負ありです! 大人しく降伏致して下さいませ。さすれば命までは奪いません」


 わたし相手にようやく意味のある言葉を紡ぎ出した魔王。

 触手攻撃をかいくぐりながら、わたしは降伏勧告をする。


「小娘が偉大なる王に向かって言う言葉かぁぁ! 余は、余はなぁ。本来であれば世界を! そして多くの異世界すらも制覇する存在なのだぞぉぉ! こんなちっぽけな国や貧しい民どもで満足できるかぁぁ」


「やっぱり、貴方も異世界転生者だったのね。魔王!」

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― 新着の感想 ―
魔法銀の粉… チャフやフレアみたいにばら撒く系? 敵の衛星砲を鹵獲できれば、技術力も上がるよね。 現状では鹵獲も難しいけど。 大型貫通爆弾… バンカーバスター系? 焼夷弾ナパームとかは魔王に有効…
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