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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第五部 ダムガールは、幸せな未来を目指す!

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第35話(累計 第209話) ダムガール、最終決戦前に発情する。

「アミお姉さん。先日、グリシュ陛下にお話しした事を本当に実行なさるのですか? 正気とは思えません」


「相手が非常識な行動に移るのでしたら、こちらも『斜め上』な作戦で対応するしかありません。緊急時対応を各方面に連絡をお願い致します。早急な避難が出来ないと、実行が難しいので」


 コンビットスの公館に一旦帰宅したわたし。

 ティオさまが驚きの顔をして説明を求めるのだが、急ぎ対応策を自室にて下書きしている。

 まもなく夕食の時間ではあるが、事態は急を示している。

 いつ何時、魔王がココに攻め込んでくるか分からないからだ。


「とはいえ、アミちゃん姫さま。いきなり『自爆』などを言い出されましても、誰もが驚きますよ」


「ええ、ヨハナちゃん。誰もが自分で作り上げた街を犠牲にするとは思わないでしょうね。だからこそ、効果は大きいのです」


 ヨハナちゃんに入れてもらったお茶を飲み、植物紙の束に書き込むわたし。


「……分かりました、お姉さん。ですが、お姉さんだけを危険に晒す訳にはまいりません。ボクも一緒に……」


「いえ、ティオさま。今回に限れば指揮系統を分散しておく方が良いですわ。本来であれば護衛対象を一か所に(まと)めておく方が効率的。ですが、敵が個人テロを狙うのであれば、分散しておけば被害は最小限で済みます」


 わたしも本心では、ティオさまとは離れたくはない。

 しかし、わたし個人を狙うテロであれば、ティオさまを巻き込みたくない。

 そして指揮系統を分けておくことで、何処が襲われても指揮者が誰もいなくなるという事は無くなる。


 ……冷たい計算式、ってやつね。誰か一人が生き残れば勝ち。


「それにティオさまは、メレスギルさまの保護という大事なお役目があります。臨月の彼女をお守りするのは、今後の魔族との対話に大きく影響しますから。ティオさまは、メレスギルさまと一緒に領都へ移動なさる準備をなさってくださいませ」


 グリシュさまが、わたし達に頼みたかった事。

 それは、臨月になり身重のメレスギルさまを預かって欲しいと。


 グリシュさまが狙われている以上、近くにいればメレスギルさまも狙われる。

 こと、身重の彼女は自分の身すら守れない。

 グリシュさまは、妻と生まれるだろう子どもを絶対に守りたい。

 なので、ティオさまにメレスギルさまの身柄保護を依頼したのだろう。


 ……他にも、『人質』という意味もあるんだろうね。大事な奥さまとお子様の命をティオさま。王国側に預けるという意味。これで陛下はもちろん、他の貴族もグリシュさまを信用してくれると思うの。そこまでグリシュさまが考えていたのは凄いわ。


「……、分かりました。ですが、約束をしてください。必ず生き残る事を優先になさってくださいね、お姉さん」


「はい。わたくし、またティオさまと結婚していませんですもの。あと数年でティオさまも成人になります。それまでは、絶対に死にたくないです。わたくしの目標は、孫や曾孫に囲まれて幸せな最後を迎えることなんですから!」


 わたしは一旦筆を置き、ずっと横にいてくれたティオさまに抱きつく。

 そしてまだまだ子どもっぽいティオさまのほっぺにキスした。


「きゃ! こ、こんな時に……。もう、お姉さんには敵いませんです。はい、ボクもお姉さんと結婚するまで生き抜きます!」


 わたしとティオさま、二人はぎゅっと抱きしめ合う。

 そして殆ど身長が同じになった顔を見合わせ合って、静かにキスをした。


 ・

 ・・


「いつまでラブシーンをお続けですか、アミちゃん姫さま」

「まあ、良いではないですか、ヨハナさん? このくらいは多めに見てあげましょう」


 ヨハナちゃんとファフさんの声でびっくりしたわたし。

 飛びあがる様に急いでティオさまから離れた。


「もー、二人とも側にいるんだったら、空気を読んで別室に行ってくれたらいいのにぃぃ」

「う、うわぁぁ。ボク、恥ずかしい……」


「だって、ここまで盛り上がってしまえば、アミちゃん姫さまはイグナティオさまを『食べて』しまいますよね。そりゃ、アミちゃんは成人を先日迎えたとはいえ、未成年の男の子を『食べて』しまえば、流石に各方面から怒られます。アタシ、伯爵さまや陛下から、お二人の関係については色々頼まれていますので!」


 耳まで真っ赤なティオさまを見、わたしも顔がものすごく熱い。

 しかし、盛り上がってしまっていたのも事実。

 あのまま小一時間一緒に過ごしていたら、確実にティオさまの貞操を奪っていただろう。


「う。え、えっとぉぉ。うん、今は時間が足りません! ティオさま、ラブシーンの続きは魔王陛下をぶちのめしてからにしましょうね」

「は、はいです、お姉さん」


 ジト目のヨハナちゃんの視線を感じつつも、一旦棚上げにしたわたし。

 魔王討伐の後に『えっち』な事を先延ばし。

 まず、目の前の脅威。

 魔王を倒す作戦を立案することにした。


「とにかく、兵は神速を好みます。魔王への偵察と避難・撃退作戦を早急に決めましょう。ヨハナちゃん、他のメンバーも至急招集をお願い致します」


「うふふ。はいです、アミちゃん。これから忙しくなりますね」


 魔王をおびき寄せる罠を仕掛けるべく、わたしは行動を開始した。


 ……自分を撒き餌にしましょうか? それに敵が、わたしやグリシュさまの居場所をどうやって調べるか……。そこが逆に狙い目かもね。

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