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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第4部 ダムガール、世界の闇を覗く!

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第37話(累計 第169話) ダムガール、敵を罠に嵌め返す!

 法王国の国境地帯。

 中央部と違い、街道以外は荒野が広がる。

 春真っただ中であるはずなのに、風に揺られて回転草(ダンブル・ウィード)も転がる中。

 砂礫の中にある巨石、その影に漆黒の金属鎧を纏った巨人がボロ布をマントにして隠れている。


「ナンバー2。本当に今日、ターゲットがここを通過するのか? いくらなんでも早すぎるぞ? 聖都を出て3日めのはずだか……」


「ナンバー7。報告員によれば、ものすごいスピードで地上を疾走との事。なんとかして、ここで仕留めねば我らは帰る事を許されぬ」


 巨人(ゴーレム)の側で、幾人かの男たちが岩の陰から聖都方向へ伸びる街道を魔道具らしきもので観察をしている。


「聖都を襲った者たちは歩兵も含めて全て討ち取られたとの事。その上、法王とやらを仕留めきれず、更には小娘共には金属巨人すら撃破されたらしい。残る我らには、ここで小娘らを仕留めるしか道はない!」


「ああ。なんとしてもここで討ち取り、家族の元に帰るのだ」


 悲哀溢れる彼らは、必死に目をこらし砂埃が舞う荒野を見張っていた。


「! 魔導レーダーに感あり。距離、約3000。西方より街道を移動中」


「よし! 各員、騎乗せよ。誰かが必ず小娘の息の根を止め、『本』を処分するのだ。残る者達は、我らの戦いを見守り、生き残って本部へ報告に戻れ。では、いくぞ」


「はっ!」


 騎乗服を着た六人が金属巨人の腹を開け、中に乗り込んでいく。

 巨人の周囲で最後まで整備をしていた者たちも、巨人から離れ、各々、駐機していた馬や馬車に乗り込んでいった。


「各員、ギリギリまで機体を起動させるな。向こうにも魔導レーダーは存在する。出来る限り敵に察知されず、襲うのだ」

「御意」


 隊長格の命令を聞き、各員は日射に熱せられた機体コクピットの中、その時を待った。


「カウント、5、4、3、2、1……」


 しかし、彼らを轟音と鉄の雨が襲ってきた。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「上空哨戒中のファフさまより入電。国境地帯の荒野にて敵ゴーレムを六体確認。他には十台以上の馬車も確認とのことです」


「分かりましたわ、ヨハナちゃん。既にティオさまも聞いていらっしゃるようですが、一度停車して戦闘準備をしましょう」


 敵襲を警戒しつつ、街道を爆走しているわたし達の車列。

 敵の位置を確認でき、迎え撃つために一時街道沿いの野原に駐車した。


「アミお姉さん、どうしましょうか? 敵の位置が分かったのなら、そこを迂回して別ルートで王国内に逃げる事も出来ますか?」


「そうですねぇ。ただ、迂回路は大抵が馬車も厳しい道。大型トラックの移動を考えれば、厳しいでしょう。ルキウスくんなら、どうしますか?」


 自動車を降り、ティオさま達と作戦会議をするわたし。

 ティオさまは迂回ルートを提案してくれるが、ヨハナちゃんが準備してくれた地図を見ると、山道だったり橋の無い川を通過するルート。

 有人型ゴーレムを車載している大型トラックが通れる道ではない。


「そうですねぇ。お話を聞く限り、トラックを捨ててまで移動するメリットは無いでしょう。街道に地雷でも仕掛けられていないのなら、近接戦闘のみの敵。街道上で立ちはだかられない限り、正面から撃破しつつ逃げるのが手でしょうか?」


「そうなりますか、ルキウスさま。では、ボクの機体は出番なしですね。遠距離攻撃手段が魔法くらいしか無いですので」


 ルキウスくんの意見は強行突破。

 確かに街道に地雷を埋め込むような手を取られていたり、街道を封じる様な動きをされない限りは、こちらの方が圧倒的に移動速度は高い。

 わたしも基本、ごり押しの方が勝てると思っている。


 ……地雷を埋めるにも、石畳を一端外して埋め込むなんて事。工事関係者でも無い限り、いきなりは出来ないよね。確かにゴーレムを重機代わりにしたら出来るかもだけど、目立つ行動をするほど迂闊じゃないと思うの。


「では、わたくしの出番ですね。ちょうど使っていない装備がありますので先手で敵の脚をくじき、そのまま逃げちゃいましょう。殲滅する余裕もこちらには無いですし」


「アミちゃん姫さま。ピンチなのにワクワクされなくても良いと思いますわよ?」


「なんと! アミータ姫は、敵を恐れずに立ち向かうのか。俺も見習わねば」


 わたしは、まだ使っていなかった装備を使えると、危機を迎えているのにかかわらず喜んでしまう。

 そこにツッコむヨハナちゃんに、感動するソルくん。

 そんな様子に周囲も緊張すらせず、笑みを浮かべつつ行動を開始した。


「ではでは、わたくしはタロス号に乗ります。ヨハナちゃんはサブをお願いね。他の皆さまは砲撃支援を。ロケットランチャーや無反動砲。なんでもぶちかましましょう」


「えいえいおー!」


  ◆ ◇ ◆ ◇


「敵のレーダーに補足されました。こちらのアクティブレーダーにも感! 敵位置はファフさまの報告と一致。前方3キロ先の岩場にいます」


「了解ですわ。では、トラックの荷台で座ります。ウイング展開。武装準備!」


 布に包まれていた荷台の上。

 そこに積んでいるゴーレム、タロス号のコクピットの中。

 わたしは、バランスを崩さない様に寝ている機体を座らせる。

 そして、羽型のバインダーを開く。

 バインダー内の武装を展開する為に。


FCS(射撃制御システム)起動。照準……ヨシ! 各員へ連絡。射撃準備完了」


 遠距離用水晶球(モニター)で敵がいるだろう場所に照準を合わす。

 そして射撃許可を申請した。


「イグナティオさまより許可でました。どうぞ!」

「撃ちます!」


 トリガーを引き、バインダー内から多数の火の矢。

 ロケット弾が一斉に発射。

 目標地点に一斉に鉄の雨をまき散らした。

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