表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第3部 ダムガール、人々の笑顔を守る為にインフラ構築に頑張る!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

119/234

第29話(累計 第119話) ダムガール、異端審問官を追い詰める。

「我らが法王さまがお持ちになられている外典(アポクリファ)。未来のことが記されている予言書には、聖女の姉たるオマエが魔女となり、世界を闇に沈めるとあるのだぁぁ!」


 ステイラ神聖法王国から来訪した異端審問官ルミナリア。

 わたしの事を「黒衣の魔女」。

 世界を滅ぼす傾国の魔女と言い放った。


 ……どう聞いても法王さまの持つ外典って、この世界の元になったゲームのシナリオ集だよね。わたしが聖女になったエリーザに討たれるなんて『未来』が書かれているんだもん。


「では、貴方はその外典を直接お読みになられたのでしょうか? まさか、読みもせずに人伝えでわたくしを侮辱なされたのでしょうか?」


「ぐぅ! 魔女めぇぇ。私はオマエの魔力に屈せぬぞ。私にはステイラさまの守護がぁぁ!」


 わたしの質問に答えようとしない異端審問官。

 血走った眼を見開き、わたしの話を完全無視。


「はぁ。これは話になりませんですわね。こんな狂信者ではステイラさまも御不幸だわねぇ……」


「な! 何を言う!! 魔女ごときがステイラさまの御名前を呼ぶなど冒涜ではないかぁ!」


「あ! やっぱり、わたくしの話が聞こえないでは無く、無視なさっていたのですの。さては、貴方。外典を読まれた事がないですわね? 大方、神殿の愚かなお偉い方から、わたくしを始末せよなど言われているに違いないわ」


「愚かだとぉぉ! 私は法王猊下(げいか)より直々に今回の命を受けておる。この地にて異端を広める魔女の排除。及び魔族の殲滅が我らの目的よぉ!」


 ……なるほど。神のお名前や上司について煽ると黙っていられなくなるのね。単純な狂信者だこと。まあ、単純で純真だったからこそ、簡単に洗脳されてテロリストになるのは、何処の世界でも同じだわ。


 わたしが反応しそうな言葉で(あお)れば、どんどんと情報を吐き出す異端審問官。

 おかげで、かなりの情報が手に入った。


 ……警護役の騎士さんたちもオタオタし始めたの。ティオさまは呆れ顔だけど、今はこのまま押し通しましょうか。


「あら? 法王猊下ったら、わたくしみたいな小娘が恐ろしいのかしら? わたくし、ただのか弱き乙女ですのにぃ。それに妹のエリーザとは仲良しですわよ。エリーザが聖女と呼ばれるほど慈愛に満ちているのは認めますがぁ」


「お、お前のような小娘など、剣を持たぬ私でも殺せるぞ!? 猊下は今後の事を考え、後々にステイラ神による世界統一の邪魔になるオマエを処分せよと宣ったのだ。聖女も、まだ真の力に目覚めておらぬから、姉が邪悪な存在であることに気が付かないだけよ。我が国に眠る星の聖剣。極光(ブレーザー)を猊下から貸与されれば、聖女の真の力が発動するであろう!」


 ……お! こんなところで聖剣の情報ゲットなのぉ。ふむふむ。法王の近くに聖剣が安置されているのね。魔王討伐の為にも、いずれお借りしたいものだわ。


「ルミナリア殿、落ち着いて下され。我が国の極秘情報までぺらぺらと敵にこれ以上話すのは困ります」


 わたしの誘導尋問で本来、国の秘匿情報であった聖剣の安置場所まで話す異端審問官。

 流石にこのまま話させていけば不味いと判断した護衛役の騎士。

 そのうち最も鎧の彫金(エングレービング)が豪華な者が審問官の肩を後ろから制止。

 話すのを辞めさせる。


 ……あら、ここまでかしら。でも騎士の方も失言よねぇ。


「敵とは誰ですかぁ? 騎士団の方。顔もお見せせずに、わたくしのようなか弱き乙女を『敵』と呼称なさるとは? それは、我が国への宣戦布告と判断しても宜しいんでしょうねぇ?」


「う、そ、それは……。し、失言であったのを詫びさせてもらう。今回の任務は、あくまで神殿としてのもの。法王国としての者では無く、王国と敵対する意図は、法王国には無い……」


「なら、ステイラ神殿の総意として、我が国に宣戦布告を告げに参ったということかしら? 他国の政策に、よその国の『たかが』神官が口出しをするなんて……」


 騎士の失言に、更に追い打ちをかけるわたし。

 乙女に対し、魔女だの、傾国だの、異端だの、敵などと言われれば、いい加減頭にもくる。


「やはり、コイツは魔女だぁ! 言葉で我らを愚弄し操ろうとしておる。皆の衆、こやつの言葉に耳を貸すでない!!」


「はぁぁ。ティオさま、もうお話になりませんですの。場を乱してしまい申し訳ありません。しかし、この方々。女性とお話したことがあまりないのかもですわねぇ」


 狂乱したままの異端審問官が再び叫びだし、わたしを指さして魔女呼ばわりをする。

 なので、わたしは会談の中断をティオさまに申し出た。


 ……粗方、欲しい情報は手に入ったし。これ以上、馬鹿を相手するのは疲れるわ。


「アミお姉さん、これ以上ルミナリアさまたちを刺激しないように。いくら女性に対して失礼な事ばかり言って侮辱する方々としても、『一応』は法王国からのお客様なので」


 ティオさま、流石に言い過ぎたわたしを制してきた。

 といいつつ、わたしを侮辱した事に関しては怒っていると発言。


「公爵閣下! 本当に魔女をのさばらせておいていいのですか? この先、法王国と貴君や王国が大変な関係になりますぞ!?」


「アミお姉さん。いえ、アミータ・デ・アヴェーナさまは、私の大事なパートナー。ボクが一番愛する女性です。言いがかりでしかない、戯言で侮辱するのは許すことはできません。今日はお帰り下さいませ」


 異端審問官や警護の騎士たちが殺気を向けてくる中。

 ティオさまは涼し気な表情でわたしに対する愛を告げ、彼らを追い出した。


「その言葉、後悔しても遅いですぞ。今後、全てのステイラ神の信徒が閣下らの敵となります。一切、神殿よりの加護が無くなる事をご覚悟を」


「勝手にどうぞ。愛する女性を守れない方が、ボクにとっては不幸ですからね」


 捨て台詞を吐きながら公館を去る異端審問官たち。

 彼らに向かって更に啖呵を切ったティオさまがカッコよくて、でも迷惑をかけてしまったこともあって、わたしは複雑な心境だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ