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ゼネコン令嬢~ダム・ガール、悪役令嬢になりて異世界に建つ! 継母に家から追放されても、ショタ公爵さまとイチャコラしながらインフラ強靭化計画を実現しますの~  作者: GOM
第3部 ダムガール、人々の笑顔を守る為にインフラ構築に頑張る!

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第18話(累計 第108話) ダムガール、皆に叱られてしまう。

「お父ちゃん。いえ、ゴブリン王グリシュ陛下。ようこそ、平和の街コンビットスへお越し頂き、ありがとう存じます」


「リナ、出迎えご苦労。しかし、驚いたぞ。略奪と殺戮しか知らぬと思っていたゴブリンら魔族が、このような街をつくるとは……」


「いえ、陛下。この街はアミータお姉さまとイグナティオさま。そして多くの人々の努力と協力の元に出来上がりました。魔族の力だけでは、このようなインフラが整った街は作れなかったでしょう」


 ゴブリン王とお后様をコンビットスの公爵別荘まで、魔導自動車でお連れしたわたし。

 別荘玄関前で、リナちゃんから歓迎のあいさつをしてもらう。


 ……今回の非公式のゴブリン王訪問。色々、政治的にイグナティオさまに頑張ってもらったの。わたしも警護やゴブリン王への説得に頑張ったわ。


 普通、王と后が敵国本陣のど真ん中まで非武装で訪問するなどは、ありえない。

 いくら友好的であろうとも、暗殺を疑うのは当たり前。

 今回は、娘リナちゃんがどうしても街を見て欲しいと懇願し、更にわたしが必ず同行。

 訪問中に何かあれば、わたしが命を賭けるという魔法誓約までしてのコンビットス訪問となった。


 ……特殊加工された羊皮紙巻物(スクロール)に魔力で刻み込む魔法誓約。心配するからティオさまや周囲にもナイショにしてたんだけど、何処かからか漏れてティオさまには一時間ほど叱られ、街の魔族の人たちからは絶対にわたしとゴブリン王らを守るという大騒ぎになってしまったのは、余談ね。現場に居た身内はヨハナちゃんとディネリンドさん。ティオさまに漏らしたのは、間違いなくヨハナちゃんね。今もわたしをジト目で見てるの。


「アミータさま。今回はお世話になりました。ですが、一言だけ、貴女の母代わりに叱責させていただきます。貴女は、あまりにご自分の命を軽く見過ぎですわ。確かに王を信用させるという意味はありましたが、我らがワザと王を軽傷で住む程度の襲撃をすれば、労せずして最大の敵戦力である貴女の命を奪えますのよ? 賢い貴女らしからぬ策ですわ。ご家族や婚約者を悲しませてはダメですよ?」


「うむ。俺もあまりの事にあえて意見を挟まなんだが、乙女がご両親。いや、お父上が悲しむようなことはせぬ方が良いぞ。アミータどの」


「は、ひゃい。今後はもっと自分を大事に致しますです」


 と、まあ当のゴブリン王や王妃様にまで親不孝だと叱られてしまうのは、実に解せない。

 ただ信用させるという意味では大成功なのは間違いない。


 ……リナちゃんが絡むから、ゴブリン王やお后さまが親の顔を見せてくるのは嬉しい誤算ね。でも、種族全体を背負う以上は冷徹な判断をするのも当たり前。今回の訪問に関しては、暗殺さえされなければお互いにWin-Winになるから、快く受けてくれたと思うの。


「花咲き誇る季節にお会いできましたことを感謝いたします、王陛下。ボク、いえ私がヴォルヴィリア公爵イグナティオでございます。この度は、非公式ながら我が領地二番めの街コンビットスにお越し頂きありがとうございます。慣れぬ自動車での移動でお疲れだったと思います。屋内にて茶菓子など準備いたしておりますので、どうぞ。アミータさまには後で、『ゆっくり』とお話ししましょう」


「はいです、ティオさまぁ。ま、まあ。という事で、中でお話をしましょう、陛下」


 ……ティオさま。わたしを見る視線が怖いの。笑顔なんだけど、目が笑っていないわ。ヨハナちゃんも眼が怖いぃ。ああ、わたし、考え無しに暴走しちゃったわ。


 わたしは周囲が心配してくださっているからこそ、叱ってくれるのを感じつつも、苦笑しているゴブリン王らの視線がいたたまれなくなり、屋敷内に入るのを促した。


 ……警備の方々も生暖かい視線なのは、どうしてかしらぁ。観衆もわたしとゴブリン王を褒めたたえる声が多いのは、もうよく分からないの。


「うむ。では案内せい、ディネよ」

「はい、陛下」


 リナちゃんの背後に立っていたディネリンドさんがゴブリン王の前に進み、片膝を落として臣下の礼をする。

 そして別荘の玄関を開いた。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「この茶葉は王国のものかな、公爵閣下? 隠し味は何かの蒸留酒とみた。実に良い味だ」


「はい、陛下。リナ姫さまより王陛下のお好みを聞き、厳選した物を準備いたしました。同じ物をお土産に準備いたしましたので、お持ち帰って頂けますと幸いです」


 まずジャブとしての「攻撃」。

 リナちゃんから聞いたグリシュさまのお好みを考え、ブランデー入りお茶を給仕した。

 もちろん同じものを、わたしやティオさまが先に呑み、毒が入ってないって証明。

 既に個人情報を調査済みって知らせる訳だ。


 ……わたしの母親が既にいないのはグリシュさまやお后さまも知られていたから、そこはお互い様ね。リナちゃんが教えたんだと思うし、別に問題無い個人情報だもの。


「それは楽しみだ。蒸留酒の方も、もちろんあるのだな」


「はい、陛下。同じものは今宵の晩さん会にも出しますので」


 今回は時間をかけての会談。

 お互いに食事を共にしてのものを行う予定だ。

 もちろん、食事を出すという事は毒殺の危険性が上がる訳だが、そんなことをすれば魔法誓約でわたしが死にかねないので、あり得ないと思ってくれているから、信用してくれている。


 ……ティオさまがわたしを犠牲にし、更にリナちゃんを敵に回す様な事は絶対にしないよね。だって、ゴブリン王を殺せば、魔族国家に対し戦争の理由を作ってしまうんだし。


 そんなこんなで、ゴブリン王グリシュさまとイグナティオさまの停戦交渉が始まった。

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