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姉弟だけどいいじゃない!!  作者: 毒の花


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第5話 体力測定だけどいいじゃない!!

ちょっとリアルが忙しすぎてなかなか進みませんでした……

体育館に到着。ここでやるのは、えーと、握力と上体起こしと反復横跳びと長座体前屈みたいだね。順番は決められていないみたいだから空いているところから行こうっと。


「まずどこから行く?」


「おっ、反復横跳び空いてるぞ」


「じゃあそこから行こう」


というわけで反復横跳びをやってみる。結果はボクが一番回数が少なく、マサくんとカズくんが同じぐらいだった。上体起こしも同じ結果。


で、長座体前屈。


「……24cm。カズくん体固いね」


「う~ん、こういうのは苦手でなぁ」


「ほら、優希の番だぞ」


座って計測器に手を乗せる。そのまま前に体を倒す。


「……43cmだな」


「おおっ、優希めっちゃ柔らけぇ!!」


「えへへ~」


体が柔らかいのは自慢なんだぁ。


「えーと、握力か……よっ」


わ、すごい。42キロだ。


「負けねぇぞ……ふんっ」


わ~、カズくんは43キロだ。


「どうだ!!」


「別に勝負ってわけじゃないだろ。ほら、優希も」


渡された計測器を思いっきり握りしめる。


「ん~~~~……どう?」


「えーと、26キロだな」


はぁ、ボクって非力だなぁ。ちょっとは鍛えたほうがいいかなぁ……


「(そういや、ヤンデレモードのときはどうなんだ?)なぁ優希」


「ん? なに?」


「カズがまた栗栖をナンパするらしいぞ」


「……えっ?」


「ちょ、なに言ってんだよ!!」


カズくんが、お姉ちゃんを、ナンパ?


「ひぃっ!!」


ふふふふ、そんなこと考えるカズくんにはお仕置きがひつようかなぁ。


ミシッ


「おい、ヒビ入ったぞ!!」


「ちょっとまずかったか……?」


いやいや、ちょっと落ち着くべきだね。大切なのはどこに死体を隠すかじゃないか。


「海の底……樹海の奥……」


ミシミシミシ…


「死体の処理法考え出したぞ!! なんとかしろよマサ!!」


「そ、そうだな。おい優希!! さっきのは冗談だから!! 誰も栗栖をナンパしたりしないからな!!」


ピタッ


「もう、そんな冗談やめてよっ」


「ああ、すまんな(計測計が壊れかけただと……!?)」


「さ、さっさとグラウンド行こうぜ(命拾いしたな、オレ)」


2人ともなんでそんなに震えてるの?


 - ☆ - ☆ - ☆ -


グラウンドに移動。ここでやるのは……50m走と立ち幅跳びとハンドボール投げだね。


はっ……!!


「お姉ちゃんの匂いがする!!」


「何言ってんだおまえ……」


「よー、おまえらもグラウンド来たのかー?」


「本当に居た!?」


というわけでここから先は2組の3人も一緒に行くことになった。


「それにしてもいい天気でよかったな」


「……栗栖、オレにはめっちゃ曇ってるように見えるぞ」


「あたしにとってはいい天気なんだよ」


先天性白皮症(アルビノ)の人って少しの光でも眩しく感じるから日中はサングラスをかけて過ごしている。けど今日は曇ってるからかける必要がないみたい。紫外線対策は必要だけど。


「ま、とっととやろうぜ」


「そうだね」


まずは50m走からやっていく。


「よっしゃ‼ オレ1位‼」


「くそっ負けたか」


「はぁ……はぁ……ふ、2人とも速いよ……」


予想通りの結果。

で、お姉ちゃん達が走るのを待ってる。えーと、4人ずつ走るから……神代さんが一緒みたい。


「誰が一番速いと思う?」


「美奈じゃないか? 陸上やってるし」


「お姉ちゃんもけっこう速いよ?」


「ん~なら栗栖だな」


「えっ、どうして?」


「そりゃあ、バストの差だろ。貧乳より巨乳の方が先にゴールするだろ?」


いや、だろって言われても……


「紗彩さんや神代さんはどう?」


「そうだな……」


「ぺったんこはともかく、神代もけっこうデカいし栗栖といい勝負になるんじゃないか?」


「おまえ、さっきから胸の話しかしてないな」


「あ、走るよ」


4人の走る準備が終わり、先生が空砲を構える。


「位置について、よーい」


パンッ


合図と同時に4人が走り出す。

大方の予想通り、紗彩さんは遅れていく。


そして、残りの3人は速い。特に神代さんが一番速い。美しいフォームで疾走していき一着でゴールした。二着に陸上部の意地を見せつけた美奈さん。そして三着がお姉ちゃんだ。


「神代、速いな」


「すごいね~、まさかお姉ちゃん達が負けるなんてね」


「美人で頭良くて運動できて巨乳なんて素晴らしすぎる‼」


「おまえ胸から離れろよ」


 - ☆ - ☆ - ☆ -


で、ハンドボール投げを終え、最後は立ち幅跳びだ。ハンドボール投げの結果は……言わなくてもわかるよね?


「カズは残念だったな……」


「ああ。惜しいやつを亡くした……」


「私はあいつのことを忘れないわ……1週間くらい」


「安らかに眠るです……」


「死んでねぇよ!!」


「あ、生き返った」


カズくんはボクが投げたボールに当たってしまい、さっきまで気絶していた。当たったのは股間と側頭部。それもけっこうな勢いで。

……なんで後ろに飛んでいくんだろう? 前に投げたはずなのに。なんてノーコン。


「ごめんねカズくん」


「あー、まぁいいよ。悪気があったわけでもないし」


「そうだね。じゃ、次行こうか」


「切り替え早ぇよ!!」


というわけで立ち幅跳び。


「ふふふ、オレの八艘跳びを見よ!!」


「八艘跳びってなんだ?」


「えーと、昔、源義経が壇ノ浦の戦いで能登守教経から逃げるために使ったっていうものらしいね。実際に跳んだ距離は一艘分らしいけど」


「優希さん物知りです」


いや、この間大河ドラマで見たからなんだけどね……


「いくぜ!! うおおおおっ!!」


助走をつけてジャンプする。


「どうだ!!」


どうだって……


「立ち幅跳びだから助走つけちゃいけないよ?」


「な、なんだってーーー!!」


普通わかるよね?


「こいつバカだ」


「バカだな」


「バカね」


「バカです」


「ごめんカズくんフォローできないよ」


「いじめだ!!」


そんなこんなで体力測定は終わった。




あらすじに優希にちょっとした秘密があると書きましたが中々出てきませんね。次回あたりで出しましょうか……?

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