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姉弟だけどいいじゃない!!  作者: 毒の花


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第38話 こたつだけどいいじゃない!!

あ、ありのまま起こったことを話すぜ。私はファンタジー小説を書いていたはずなのに気がついたらこちらを投稿していた。な、何を言っているのか分からねーと思うが(ry

ちなみに我が家にもこたつがあります。

「よいしょっと」


「父さん何やってんだ?」


なんか父さんが大きな荷物をリビングに運び込んでいる。


「あぁ、栗栖、ちょっと手伝ってもらってもいいかな?」


まぁ断ることでもないから手伝う。リビングで包みを広げて中身を取り出す。布団やらコードやらを組み立てて出来上がった物は、


「こたつ?」


「そろそろ出す時期だからね」


「ウチって年中こたつ出てる気がするな」


「2人とも寒がりだからね。仕方ないさ」


あぁ、優希と母さんのことか。猫だから寒がりってか。にしても、1年の半分どころか4分の3くらいは出てんじゃねーか?


「スイッチを入れてっと」


カチッとスイッチを入れるとブゥ~ンと熱気が出てくる。


「さ、2人を呼んでこようか」


「そういやさっきから姿見てねぇけど、どこいったんだ?」


「そういえばそうだね。探してみようか」


父さんと手分けして家中を探す。が、見つからない。おっかしいな? 靴はあるから外には出てないと思うんだけど。


「いたかい?」


「いねぇな。マジでどこ行ったんだ?」


とりあえず座るか、とこたつに入る。


「…………」


「…………」


2人してこたつ布団をめくりあげて中を見る。見覚えのある三毛猫と黒猫がいるぞ。


「こんなとこにいたのか」


「みゃぁ」


「うにゃー」


いつの間に入ったんだ? ……そういや、スイッチを入れた瞬間なにか影があったような。


「こんな時ばっか無駄にスペック高いよなお前」


「にゃー」


もぞもぞと膝の上に登ってきたネロを撫でてやる。そろそろ毛が生え変わる頃か? 抜け毛が多くなってきたな。


「あぁ~~~、やっぱ入るとだらけてくるな~~~」


猫共ほどじゃないがこたつの魔力ってヤバい。


「確かにねぇ。あ、こたつで寝るのはやめときなよ」


父さんがなんか手を動かしてる。……あぁ、母さんがいるのか。猫の姿だからそうは見えにくいけど、よく考えるとイチャイチャしまくってんな。何が悲しくて親がイチャついてるとこ見にゃならんのだ。


「でもこたつ入ってるとそんなこともどーでもよくなってくるな~~~」


「にゃ~~~」


その後もひたすらのんびりし続けていたんだが、


「…………」


なんか喉渇いてきたな。こういうときはみかんを……あれ、ない。しゃーない。取ってくるか。


「……(スッ)」


「あ、お茶持ってきて」


「うにゃっ!!」


「にゃんっ!!」


「猫語はわかんねぇよ!!」


こたつに入ると動きたくないから立ち上がった奴に用を頼むのはあるあるだよな。


「えーっと、……父さーん、みかん無いぞー」


「え? あー、買ってなかったかなぁ」


マジかよ。みかん無いとこたつとして完成しねぇぞ。


「しゃーない。買ってくるかぁ」


「あ、ボクも行くよ」


「あれ出てきたのか」


てっきり、こたつから出たくなくて留守番するかと思ってた。


「強靭な精神力と強い愛さえあればこたつの魔力から逃れることができるんだよ!!」


そんな壮大な覚悟が必要なのか?


「あ、ああああぁぁぁぁぁ……」


「ど、どうした!?」


「こたつが、こたつがボクを呼んでいる……温もりが足りなくなってきた……!!」


「禁断症状出てんじゃねーか」

 

- ☆ - ☆ - ☆ - 


なんやかんやあってみかんを買った。ついでに夕飯の買い出しも。


「さ、早く帰ろう」


優希が手を引っ張ってくる。あんまりにも寒がるもんだから手を繋ぎながらの買い物だった。まぁ、手を繋ぐことなんていつものことだけど。てゆーか、こうしていると―――


「あら優希さん、栗栖さん、こんにちわ。奇遇ですね」


「でやがったな!!」


最近よく雅と会う気がする。


「発信機とか盗聴器とか仕掛けてんのか?」


「そんなことないでしょう!! 本当に偶然ですよ!!」


本当かぁ?


「まぁまぁ、そんなことはいいから早く帰ろうよ。早くこたつに入りたい!!」


「もう中毒みたいだな」


「優希さんの家にはこたつがあるんですか?」


「うん。雅さんの家にはないの?」


「床暖房を導入しているので……わたくしは入ったこともないですわ」


お、いいな床暖房。ウチでも入れたいもんだな。優希が料理中とか寒そうだし。


「少々お邪魔してもよろしいですか? わたくし、こたつに興味があります」


「な、正気!? あれは一度入ったら強靭な意志がなければ出ることのできない最終兵器(リーサルウェポン)なんだよ!?」


「そ、そうなんですか!?」


ちげーよ。そんな大層なモンじゃねーよ。


- ☆ - ☆ - ☆ - 


「お邪魔しますね」


「おやこんにちわ」


「にゃー」


というわけで雅が家にやってきた。てゆーか、母さんまだ猫のままかよ。


「これがこたつですか……」


「遂にここまで来てしまったね……!!」


なんか雰囲気出してるけど、ただのこたつだからな?


「こたつに入ったらもう出れないかもしれない……それでもいいんだね?」


「わたくしは、こたつの魔力になんて負けませんわ」


まるで『くっ殺』の女騎士みたいだな。即堕ち二コマになったりして。


「そっか……その覚悟があるなら、入るといいよ」


大袈裟なこと言ってないでさっさと入れよ。


「では、いざ……!!」


スッとこたつに入る雅。……おい、さりげなく優希の隣に座ってんじゃねーよ。


「なるほど、これがこたつなのですね。予想よりも温kあぁぁぁ~~~」


堕ちるのはえーな!! マジで即堕ちじゃねーか!!


「こ、これは想像以上ですわ……!!」


お、まだ抗ってる? ……ふむ、ちょっと止めでも刺してみるか。


「ほれ、みかんだ」


「ありがとうございmあぁぁぁ~~~」


あぁ、完堕ちしたな。



その後、雅の家でこたつが導入されたらしい。




こたつを9月中旬から梅雨明けまで出してると友達に言ったら軽く引かれた。解せぬ。

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