表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
売国政府を断罪する最強転生者――彼の過去を暴くチートを得た私が小説にしたら、全世界が大発狂  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
A章 世界の夜明け。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/188

トコ16話 攪乱。


 トコ16話 攪乱。


 ――体育館。

 ロキは壇上に腰かけ、片手でタブレットを弄んでいた。

 兵士からの通信が一つ、また一つと途絶えていく。

 ヘッドセット越しに、雑音だけが残る。


「……ふむ」


 ロキは顎に指を添え、薄く笑った。


「これは……ただの電波障害じゃないな。アタックだとみるのが正しいだろう」


 赤く点滅する通信ログを、退屈そうに眺める。

 次の瞬間、唇の端が愉快そうに吊り上がった。


「くく……まるでダイハ○ドじゃないか。面白いねぇ。どこのエージェントか知らないが……ウチの兵隊相手に、どこまでやれるか見物だな」


 声には余裕しかなかった。

 ロキにとって、これはあくまで余興。

 センエースと対峙するその瞬間までの、暇つぶしにすぎなかった。


 ★


 一方その頃――校舎の別棟。


「よっ……と」


 パワードスーツをまとった薬宮トコは、教室の窓から軽やかに飛び降りた。

 補助動力が衝撃を吸収し、無音に近い着地となる。


 目の前には、慌てふためく武装兵士たち。

 ラックから切り離された銃器はすでに沈黙し、

 パワードスーツの残骸も赤い警告灯を灯している。


「ど、どういうことだ……制御が効かねぇ……!」

「武器が反応しない!? 再起動もできんぞ!」


 おろおろとパネルを叩き続ける兵士たちに、トコは肩をすくめた。


「……そらそうやろ。システム、あたしが落としたんやから」


 次の瞬間、トコの右腕がうなりを上げた。

 パワードスーツに内蔵されたアクチュエータが、信じられないほどの加速を生む。

 兵士の腹部に叩き込まれた拳は、壁にめり込むほどの衝撃を与えた。


「ぐあっ……!」


 吐血と共に崩れ落ちる兵士。

 致命傷ではないが、骨は折れているだろう。


「……殺す気はないけど、この威力で攻撃されたら障害は残ると思うで。あたし、ゲームの操作とか、そんなにうまくないから、微調整は無理やねん。ま、高校生相手にテロリズム気取ったんやから、自業自得ってことで」


 淡々と呟き、次の兵士を掴み上げる。

 首根っこを押さえつけ、床に膝をつかせる。


「ひっ……や、やめろ……!」


「質問に答えてくれたら、すぐ離す」


 冷静な声。

 恐怖で震える兵士の肩がびくびくと揺れる。

 そんな彼に、トコは冷静に、


「お前らのリーダーは誰? どこにおる?」


「り、リーダーはトリックスター……サルバトーレ・ロキ……体育館の中央に……!」


「ロキ……ねぇ」


 トコの眉がわずかに動いた。


(……救世主サルバトーレロキって……都市伝説で聞いたことある名前やな……裏社会のフィクサーにして、最強の武力を持つ悪の神みたいな。……ヘドが出るほど厨二くさいウワサやと思うとったけど、マジで存在するとは……)


 短い沈黙ののち、トコは、


「……」


 一瞬の逡巡を経て、兵士の両足をへし折ってから、床に転がした。


「殺されんかっただけ、ありがたいと思ってな」


 呻き声を背に、彼女は再び歩き出す。


「……ぁあ、もう、体痛い……衝撃吸収も限界あんねんなぁ……運動神経はともかく、耐久度とか体力とかは、そんな自信ないねん……はぁ……」


 パワードスーツの補助動力が低く唸り、足取りは迷いなく体育館の方角へ向かっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
システムを落とし物理で解決するトコがカッコよすぎます! 攪乱というタイトル通りの敵の裏をかく展開に興奮しました
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ