157381話 究極。
157381話 究極。
「……毘沙門天……限界を殺すから……手を貸せ」
その一言で、大気の色が変わった。
背の剣翼が震え、七色の刃が何十枚にも重なる光を生んだ。
結晶は砕かれる。
それでいい。
「ヒーロー……」
太陽すら霞む。
剣翼からあふれた光は鋭く、冷たく、しかしどこまでも眩かった。
「……見参……」
センの背で輝く剣翼――毘沙門天が、天を覆うほどの光柱となり、殺意そのものの光で空を塗りつぶす。
天地、覆る。
命、華萌ゆる。
豪奢に積み重ねてきた全てが、
神速で、豪気に、
雄々しく、猛々しく、
――センエースを加速させる。
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\\// [**☆極☆**] \\//
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―・ / :命: \ ・―
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\\// [☆☆*月*☆☆] \\//
\\//[☆*☆*華*☆*☆]\\//
[☆☆**☆*/ *☆**☆☆]
\\//[☆*☆*図*☆*☆]\\//
[☆☆**約*・*戮**☆☆]
「―――/\☆*【【 究極超神化9 】】*☆/\――」
[☆☆**殺*永*束**☆☆]
//\\[☆*☆*久*☆*☆]//\\
[☆☆**☆*\ *☆**☆☆]
//\\[☆*☆*閃*☆*☆]//\\
\\// [☆☆*光*☆☆] \\//
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―・ \ :虚: / ・―
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白光が天地を裂き、音という音が遅れて追いついた瞬間、
センエースは完成した。
それはもはや単なる覚醒ではない。
世界の法則が一段階、上書きされた結果。
半身は神獣、半身は機神。
生体と機構、信仰と暴力、祝福と呪詛――本来なら相容れぬ概念が、センの肉体の内部で複雑に絡み合い、完璧な均衡を保っている。
頭上には銀白の角と獣の耳が並び立ち、長い銀髪は重力を忘れたかのように宙を漂う。
瞳は細く鋭く、黄金と深紅が混じり合い、見つめられた者の『存在値』を即座に測り、値踏みし、無価値と判断すれば切り捨てる冷酷さを宿していた。
胸元には多重構造の神核が輝き、脈動のたびに空間が歪む。
そこから放たれる光は、生命の鼓動であり、同時に終焉の予告でもある。
右腕が司るのは、巨大な機神兵装。
複雑に絡み合う金属神経と魔導回路が露出したまま蠢いている。
発射口には炎と雷が同時に収束し、引き金に指を掛ける必要すらない。
思考がそのまま殲滅命令となる。
一方、左腕には、無数の『時』を刻む生体刃と機械刃が融合した異形の剣。
刃身には竜骨、神紋、歯車、チェーンソーのような刃が幾重にも重なっている。
振るえば斬撃は、意図も物理法則も置き去りにし、軌道そのものが『結果』として虚空を刻みこむだろう。
背後では巨大な神獣のアギトが展開し、
夜を喰らうフルアーマーの三日月がギラギラとたゆたう。
磨き抜かれた爪は黒曜と蒼光を帯び、震えるだけで大地に亀裂が走る。
咲き誇る多層翼は白、蒼、金、異界色が混じり合い、羽根一枚一枚が独立した推進器として機能していた。
羽ばたきは風ではなく、空間そのものを押しのける衝撃。
獣毛と装甲板、聖布と機械骨格が入り乱れ、どこにも『弱点』と呼べる連続性は存在しない。
存在してはいけない。
破壊される前提で組み上げられ、破壊されるたびに再構成される――戦うために最適化された、完成された不完全神王体。
膨れ上がっていく。
たどり着いた命の華。
究極超神化9。
命の答えを求めさまよい続けた修羅の後光。
最終も固有も融合も……全てを飲み込んだ、王道神化の最果て。
地道にコツコツ駆け上がってきた階段の頂点。
「――裏閃流超絶狂奥義――」
センは自身の全てを、その腕へ、その剣翼へと注ぎ込む。
魔力とオーラが混然一体となり、腕から剣翼へ、剣翼から拳へ、一本の巨大な『意志の渦』となって集束していく。
骨が軋み、筋肉が裂けそうになる負荷。
それでもセンの表情は揺らがない。
そして――
「――月華龍閃崩拳――」
剣翼の輝きが拳へと重なり、両者が一体化する。
音もなく、空間そのものがしなった。
センはわずかに目を閉じ、息を吐き、世界ごと断ち切るように拳を振り下ろす。
瞬間、白い爆光がすべてを呑んだ。
天地が反転するほどの衝撃波。
地平線まで続く裂け目。
暴風とも爆発ともつかぬ轟音が、時空の壁を砕きながら広がっていく。
光が影を押し流し、影が悲鳴を上げる。
「う……がぁあ――」
ラストの断末魔が掻き消えるより早く、彼の全ては白の奔流に溶け、形を失い、跡形もなく消滅した。
ただ静寂だけが、あとに残った。




