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売国政府を断罪する最強転生者――彼の過去を暴くチートを得た私が小説にしたら、全世界が大発狂  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
C章 プリズンブレイク黙示録。

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6069話 命で遊ぶ。


 6069話 命で遊ぶ。


 低く静かな声が、鋭い刃のように空気を裂いた。

 間崎の胸の鼓動が早まる。

 自分の鼓動の音が耳の奥で反響している。


「……」


「本当なら、マジで守護の剣翼を切って、『お前が世界中の被害者から非難されるところ』を見届けたいところだが……命では遊べねぇ」


 センエースは目を伏せ、わずかに肩を落とした。

 照明の光が彼の横顔に陰を落とし、静かな緊張が再びスタジオを満たした。


 音を立てない空調の風がケーブルをわずかに揺らし、観覧席の誰もが息を細くする。


 間崎の喉仏が上下し、乾いた唾を無理に飲み込む気配だけが耳に残った。





『なんで、あんだけ言ったのに、無駄に悪ぶるん?』


 対談ののち、トコから連絡がきて叱られた。


『あんた、アホなん? かっこよく世界征服せぇと言うたやろ、ぼけぇ』


 そんな彼女に対して、

 センは淡々と、


「根が素直すぎてな。思ったことをそのまま言ってしまうのが、僕の悪い癖」


『……ほんまにイラつくわ……なんで、あなたは――』


 センが叱られている間も、世界はどんどん変わっていく。


 本格的に動き出したセンエースを相手に、世界はなすすべもない。

 ただひたすらに、センエースという暴走機関車に振り回されて、気付けば、何かが修復されていく。


 修復の速度に理解が追いつかない者たちは、

 歓声と悲鳴の境目で立ち尽くすばかり。





 ――世界が、センエースに平伏してから数日後。

 大きく変わった世界を見渡しながら、

 冷えた風の流れる高所に立つ影があった。

 日本の廃ビル。

 廃退的な雰囲気で一杯の場所。


 ――そんな場所で一人、『ロキ』は、


「つまらない時代に産まれてしまったものだ……」


 息を吐き、空を仰ぐ。

 もはや彼に連絡を返す者はいない。

 裏の金融を操っていた大物老フィクサーは、守護の剣翼により跡形もなく斬り捨てられた。

 傭兵網も、軍の残党も、あれほど金と血を費やして築いた同盟も、

 みな同じように、あっけなく消えた。

 通信は途絶え、倉庫は焼かれ、

 ――残ったのは、この身体と、壊れかけの刃だけ。


「暴力の神によって、暴力が制限された世界……社会不適合者は、台所のゴキブリみたいに、息をひそめて生きるしかない。犯罪者を許容しないユートピア。ここまでくると、寒気すらしない」


 現状を嘆きながら、武器を手に取り、柄の重さを掌で量るように持ち替えた。

 刃に映る空は鈍く、街の境界線は新しい規律で塗り直されている。


「もはや勝てるとは思わないが……こんな退屈な世界で生きていたいとも思わないのでね」



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― 新着の感想 ―
センエースの「命では遊べねぇ」という一言の重みと、 世界が彼の行動についていけていない描写が、 この物語のスケールと緊迫感を物語っています。
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