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セシャトのWeb小説文庫-Act Vorlesen-  作者: 古書店ふしぎのくに
第一章『隻眼隻腕の魔女と少年 著・麻酔』
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書の大悪魔・令和の世界にこんにちは 感想の自由について

私と師匠ちゃんとレシェフさんは焼肉MTGをよくするのですよ。焼肉代はダンタリアン母様か師匠ちゃんが出してくれるのです。不思議な事に全く感謝の気持ちが湧いてこないのはなんなのか、わかる人がいたら教えて欲しいのですよ。

「いただきます! なのですよ」



 マフデトの朝食はコーンフロスト。マフデトがセシャトの次くらいに尊敬しているのはケロッグのトニー・ザ・タイガー。

 コーンフレークをかっくらうだけでありとあらゆるスポーツに精通できるとマフデトは本気で信じているのだ。


「今日もサラダにコーンフレークにフルーツ……そして牛乳。最高の朝食なのですよ!」


 今日は秋文が来るのかなとか思ってソワソワしているマフデト。そこにからがらんと誰かが入室する音。マフデトは猫のような瞳になるとマフデトはコホンと咳払いをしてから、服の乱れ、王冠の位置を直して玄関へと向かった。

 マフデトは冬休みというものが終わり、秋文は学校に行っている時間であるということを考えていない。

 結果として……


「ヤッホー! アタシの可愛いまーふー!」


 ガシャン!

 マフデトは扉を閉めて鍵も閉めた。


「やべーのです……超、やべー奴がきたのです! とりあえず牛乳を飲んで落ち着くのですよ。牛乳はセトロンニンがなんとかって誰かが言ってたのです」


 牛さんのマグカップに牛乳にを入れてそれを口につけながら母屋のテーブルに……


「ぶっ!」


 牛乳を吹き出した。

 プシュッ! 瓶のハイネケンを開けるピンク色の髪をした露出の多い服を来た女。そう、考えたくもないし、思い出したくもないが……マフデトを作った存在。


「母様、その一杯を飲んだら、私とセシャト姉様の聖域である古書店『ふしぎのくに』から出ていくのですよ! 書の大悪魔、ダンタリアン母様。あとセシャト姉様を作った神様も来なくていいのですよ! 穢れるのです!」

「そんなこと、アタシに言っちゃっていいのかなぁ? まーふー! アタシが知らないとでも思ってるの? まーふーがぷんぷんさせてるWeb小説の匂い『『隻眼隻腕の魔女と少年・麻酔』読んでるんでしょ? おいしそーな、ショタと」



 マフデトは睨みつける。初代古書店『ふしぎのくに』店主・ダンタリアン。ダンタリアンはビールの王冠を開けて二本目のビールに口をつけながら指をパチンと鳴らす。そしてWeb小説の中から一冊の本を取り出した。


「まーふーはショタ少年と喚起について語りたいんでしょ? こんな風に擬似小説文庫を出せば最近のショタは驚いて入り浸っちゃうよ?」


 マフデトはダンタリアンのその発言にハァとため息をつく。


「そんなので喜ぶ奴、もういねーのですよ! 今はiPadがあるのです! ジョブスの開発した物は魔法の力を超えてるのですよ! まぁ、平成初期からやってきた母様からすれば今は未来すぎて開いた口も塞がらねーのですよ! 私は喚起してーのですから、母様はさっさとこの店から出ていくのですよ! 穢れるのです」


 マフデの言葉にダンタリアンは塩漬けでない北海道産の生キャビアをクラッカーにブルーチーズと共に乗せてパクリと食べた。


「リンフは出ていって喚起されるのに、アタシが出ていって喚起されないとダメなの? ありえなくなーい? まーふーはリンフみたいにアタシに頭えてもいいんだよ? ほらぁ! アタシのわがままボディに甘えられるのなんてまーふーだけだよ?」


 牛乳をクピっと飲むと、マフデトは睨みつけるように無視をする。


「まーふーは魔力を手に入れる事で起きる副作用についてはどう思うんだい? 第三次古書店『ふしぎのくに』店主としてのシャープな回答を待っているよ?」

「ふざけんじゃーねーですよ! 簡単な話なんですよ。強い力を手に入れる事はそれ相応の副作用があるんですよ。寿命が伸びる、身体が強くなるだって、実際、その個体の本質が変わる副作用なのです。母様なら知っているでしょう? 日本がうけた被曝について」


 面倒くさそうにマフデトはそう言った。かつて、日の本は核兵器なる、非人道的兵器によって焼かれた。それだけならまだしも、それは生物の本質を変革させる物だった。当然、体に損傷を負わし、障害が出る物が多数出たが、一部。神の奇跡でも起きたのかというぐらい体調改善、病気の治癒された者もいたのが事実だった。


「大きな力は狂気の力かぁ、それを大悪魔であるアタシに言う? 悪魔で母親のアタシに!」

「母様は別にお腹を痛めて私を作ったわけでもねーんですよ。むしろ私は悪魔じゃなくて神の側なのです。名前的には……そんな事よりルプス叔母様は今どこにいるのです?」


 ルプス。オーディン・ルプス。ダンタリアンの妹。マフデトの育ての親でもある彼女。マフデトははダンタリアンの事は嫌いだったが、ルプスには懐いていた。


「えぇ、ルプスちゃんの話やめよー? やだー! アタシの話しよ?」

「しねーですよ! 今は『隻眼隻腕の魔女と少年・麻酔』の話してんですよ! このクソアバズレ。ちったぁWeb小説の話できねーのですか? カンザキがリンフに力を開花させねーのには意味があるんすよ! 過去の過ちなのです。カンザキが魔法を自分の為に使わない、出来うる限りそうしている理由考えれば今後のカンザキの葛藤や序盤の伏線につながってくるんです!」


 ダンタリアンは不敵に微笑むと、冷蔵庫を漁って赤のワインを取り出す。そして勝手にコルクを開ける。


「やっすいワイン。何これ?」

「しらねーですよ! セシャト姉様が料理に使う物でしょう? 勝手に開けて飲むんじゃねーです!」

「まーふーはさ? 読者としてのカンザキしか考えてないのね? ほんと、可愛いんだから、アタシが作った最強のショタだ。逆に言えば親の心子しらずは、知らないのね?」


 ダンタリアンは話す。作品内から読み取れる情報としてはカンザキは過去の痛い思い、失敗なのか、辛い経験上。そんな事からリンフに喚起、そして魔力の発現を良しとしていない。

 と当然読むことができる。これは一般的な年相応のティーンの読者の考え方だろう。

 が……子を持つ大人がこの項目を読んだ時、どう思うのか、それは子供が危険なことをしないように注意勧告するのだ。危ないからやめておけ、まだ今はその時ではないからしないほうがいい、数々の大人の注意は子供からすれば……


「リンフにはうまく届かない。ということなんです?」


 ダンタリアンが安物のワインと評した五千円程のメルシャンを空にするとニィと笑う。


「そういう事。最近のさ、君たちの読み方ってのは理にかないすぎていて硬いんだよね? 読書は自由さ! そしてもっと柔軟に読む物。違うかい? まーふー、一応君も物書きの真似事をするんだよね?」


 ぐっ……っとマフデトは言葉が出ない。これでもダンタリアン過去に何百、一千ちかい作品。まだ小説家になろうなどがなかった時代。携帯小説、ネット小説と呼ばれていた頃から厳しい批評を繰り返し、作者と喧嘩を繰り返し、そして初代ダンタリアンが紹介した作品はドラマ化も映画化をした物もある。


 おそらく最古参でWeb小説という単語を使ったのも彼女なのだ。

 証明という程ではないが、小説家になろうの最大イベント、ネット小説大賞から、我々、古書店『ふしぎのくに』が出現してからWeb小説大賞に名称を変えている事をして証明としておこうと思う。


「クッソ、クッソ! 母様はずりぃのですよ! 平成の世に囚われていたハズなのに、なんでそんなに読み込めてるです? なんなのです貴女は、母様?」

「アタシ? なんだろ? なんだろーね? あはは、まぁアタシにはカンザキやフジノ、まぁまーふーやセシャトさんみたいに師匠なんて者はいないのさアタシは好き放題して生きてきたの。アタシの領域にまーふーが立つなんて不可能ね」

「不可能じゃねーですよ!」


 マフデトはダンタリアンに反抗してみるが、この酒癖が悪く、常に酒臭い、美女。ダンタリアン。彼女には書き込みでも読み込みでも勝てない。だが、案外このダンタリアンとWeb小説について語り合う事は悪くない。

 マフデトにもプライドがあるのだ。神様、ダンタリアン、そして要という人間。この三人はマフデトの思考を超える。


「母様としては、読み方。読者の年齢や性別による考察までしていくのですか? それは逆に面白くねーんじゃないんです?」

「まーふーさ、なんか勘違いしてない? 人種や、文化の違いも考察に入れてるんだよ。当然でしょ? 何通り、何十通り読見込む事は当然でしょ? まぁ、アタシには余裕だけれど、まーふーには不可能ね」


 マフデトは瞳孔を開いて自分には勝てないという事に怒りが爆発しそうになる。それを抑える為の牛乳。


「なんなのです? 母様は何をしに来たのです? 私に不快感を与える為に馳せ参じましたか? そうなのですか?」


 ブーブーと怒るマフデトに対してダンタリアンは少し考えてから、マフデトの前に立つ。そして、マフデトを愛おしそうに見つめる。


「母様、なんなのですか? じろじろ見るなです!」


 そういうマフデトを無視してダンタリアンはペタペタとマフデトの体に触れる。頭のおかしなダンタリアンのやる事をマフデトが理解できるわけもないが、今回ばかりは気持ち悪すぎて叫んだ。


「やめるのです! 触るななのですよ! 気持ち悪りぃ母様なのですねぇ!」


 ぺたぺた触った後は、ダンタリアンはメジャーを持ってきてマフデトの寸法を測り出す。寸法が測れたところでダンタリアンはマフデトに説明した。


「セシャトさん達は偏っているんだよ。そう、当然まーふーもね。考え方の偏り、は読書しかしてこなかった弊害なのさ。少しくらい大人ぶっていても、全然何もわかってないんだよ君は! そんなまーふーには学校に通ってもらいまーす!」


 学校に通わせるとダンタリアンは言った。そう、確かに言ったのだ。学校という場所は小説でしか知らない。実際どういう組織で何を行われているのか、マフデトからしても給食で牛乳が出る程度の知識しかないのだ。

 先ほどからダンタリアンがぺたぺたマフデトを触っていたのは、制服の寸法を測っていたのだ。


「え? 学校です?」

『隻眼隻腕の魔女と少年・麻酔』ダンタリアン母様とヘカ姉様とこの前、カフェで本作の話をしたのですよ。東京駅の星乃珈琲はよく私たちがMTGで使っているのです。二時間くらい熱弁をしてしまったのです。

ヘカ姉様は後で渋谷に遊びに連れて行ってくれたのですが……ダンタリアン母様はお仕事の関係でサタさんのマンションに向かったのでした

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