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セシャトのWeb小説文庫-Act Vorlesen-  作者: 古書店ふしぎのくに
第五章『林檎転生  ~禁断の果実は今日もコロコロと無双する~』『プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜』著ガトー
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大人気ない三人が本気でラノベ設定を考えてみた

 金髪アホ毛の神様は町内会で土地神と葛切りに舌鼓を打ちながら話をしていた。


「のぉ、土地神よ」

「なんだい? 神と呼ぶにもおこがましい何も出来ない神様」

「……貴様、それ言ったらいかんであろ?」

 

 ずずっと、台湾甜茶を飲みながら二人はタブレット端末を見つめる。


「あー今日、この古津大輔って男が死ぬね」

「なんとかならんのか? ちょいちょいと、神の気まぐれ的にの?」

「運命って奴はさ……気まぐれっていうもんね。今日パチンコで勝ったから気まぐれ的に助けてあげようかな」

「貴様の地域の人間、不憫すぎるだろ……まぁ良いわ」


 土地神は頑張った。信号を連続で赤にして大輔と鉢合わせになるトラックとの時間差を設けてみた。


「ダメだ……トラックはスリップして横転、そしてそこから飛び出たリンゴがいろんな物にぶつかってそれを見つけた鳥が運んだところ、上空から嘴を滑らせた、大輔は……あたりどころが悪くて……」

「次だ次! というか、大輔の腹でも下して会社に行かせるな!」

「名案だやってみよう!」


 タブレットを見つめる土地神は次なる一手にでる。


「前日に食べたリンゴの種から食中毒、あぁ……意識不明……」

「ぬぉお、逆転の発想であやつにお主の土地神の加護的な何かをの」

「その手があったか! よし、そうしよう」


 ピロリン……土地神の加護が古津大輔に付与されました。本日においてあらゆる厄災から守られます!


「おぉ! 神っぽいの!」

「そうだろう! そうだろう! 君と違って土地神だからねぇ! TO・TI・GA・MI」

「渋谷におる詐欺まがいのインフルエンサーみたいだのぉ、まぁ良い。では茶の続きと行こうかの」


 二人は相撲でもみようとテレビをつけた時、一人のサラリーマンが交通事故で死亡したニュースを見る。


「ぬぉおおおお! 何故だぁああ!」

「ははっ、簡単な理屈さ! あの人間の男はこの町内より外で事故に遭ったんだね。この土地神の力が及ばない領域さ」

「土地神もまぁまぁ役立たずではないか」

「……運命とは簡単には変えられないという事じゃあない? それになんだか彼は別世界で生きてるようだし、無能な神と土地神の思いは通じたと思うのが粋だと思うよ?」

「考えようだの。土地神よ、碁でも打つか? 今日は取られた分のオヤツを返してもらおうか! 賭ける物は」


 二人はツヤツヤの赤い果実を出して、石をパチりと打ち始めた。

 ジュージューと、無煙ロースターを囲む男が二人と女性が一人。


「白肉こんだけでいいですか? サタさん」

「師匠ちゃん、白肉だってぇ……それホルモンじゃん!」

「あ? 殺すぞ? テメェは、スルメイカでも食うちょけ」


 一部の狭い地域でシマチョウの事を白肉という地域がある。

 そんな事を他二人は知るわけでもなく、朝から焼肉。そしてビールの王冠を開ける。


「しっかしいつから小学生って主人公にならなくなったんでしょうね?」


 ハイネケンを舐めるように飲みながら師匠ちゃんはトングで焼き具合を確認してそうつぶやいた。そんな師匠ちゃんに焼き野菜を突きながら元、古書店『ふしぎのくに』店主、現システム部最高責任者のダンタリアンは語る。


「矛盾指摘厨やある都知事のせいで、アニメがゴールデンタイムから姿を消したあたりだと思うよ。それからしばらくして大学生、果てはオッサンやアラサーの女性が主人公という作品が増え出した。まぁ、書いてる作者の年齢イコール主役みたいな部分もあるんだろうけどね。作品のキャラクターは引退がないからね」


 かつては子供の無謀さを勇気として描き、無茶無理難題をご都合主義で彩った。

 そう、ツッコミどころが多く、最高の作品群が存在していた時代があった。

 そうサタが捕捉すると早速否定するダンタリアン。


「それもあるかもだけど、昔は成長譚が人気があったんじゃない? だから、何にも知らない子供が世界救ったり異世界旅したり、時に間違い。時に成長するみたいな物にワクワクしてたんでしょ? で、それらを見て、読んで育ってきた人は次のステージに立ったのだ! そう考えると、プラネット・アースはあれだね。トップをねらえ2の“おかえりなさい“側だね」


 割愛するが、作品の盛り上げ、あるいは作品の流行に関して時代のアンチテーゼとしてこの初代と2のラストは圧巻である。


「流行りのネタは亜音速で変わるってやつか……まぁ、俺もトップ2は最後まで受け付けなかったけど、ラストを見て庵野にやられた気持ちになったな。本作もそれに当たるとか言いたいのか?」


 いい感じに火の通ったカルビをひょいとダンタリアンは甘辛いタレにつけてパクリと、そしてビールを一口。


「だーん! たーり! あーん! 朝っぱらから肉食べて、ビール飲めるとか、最高じゃんね。彩歌くんは、あれだねハイランダーだ。作品でも語っているとおり、不老不死はあらゆる神話でも神々も望んだ物だよね?」


 人間は皆、いつの時代も不老不死の研究をしている。馬鹿らしいと思うかもしれないが、とある研究者が平成の時代に永久に死なない細胞を見つけ歓喜した。よく調べるとただの癌細胞だったというオチ付きなのだが……

 よく考えて欲しい。

 神話でも不老不死の秘薬などは出てくるが、大体あと一歩のところで盗まれたり紛失したりする。要するに、神話の時代から不老不死なんてあり得ませんよ! と理解していたリアリストがいたのだろう。

 システム部は作品の設定についてよく語る頭でっかちな連中である。 

 故に、本作において、誰も気にしないような事に三人は感嘆した。


「おい、ダンカス。達也って真空耐性あんぜ。これすげぇな!」

「あぁ、僕も思ったよ。これは僕らみたいな意地悪な読者向けかもしれないね」


 三人は二本目のハイネケンを取り出すと一呼吸。こちらも簡単に説明しよう。

 ほぼ無敵の人となった達也を殺す方法をシステム部は考えた。単純なタフネスは無尽蔵である為、地球破壊する方法を考える。現在理論上可能な方法としては中性子爆弾。反物質兵器とか言われているヤバいやつである。地球を瞬殺する真空崩壊を起こす実装できれば、巨大隕石への抑止力にはなり、戦争で使えば星が消えるようなそれ。なんと達也くんは真空崩壊への耐性を持っている。

 地球が崩壊すれば達也くんは死ぬとの事だが、達也くんが真空崩壊への耐性があればイコール地球が耐える可能性がある。


「作品に出てくるヴィランの力からして、人類の火より高火力なのが現時点でいない事を考えると、物理領域やカラー領域からじゃ達也くんの攻略はほぼ不可能だよね。だからアストラルな領域かパラサイコロジィの領域あたりからじゃないとまず達也くんにダメージすら与えられないってことだね。要するに無敵モードだ」

「ダンカス。ただし達也、もうお前一人でいいじゃないか……で終わらないところが本作のいいところじゃないか?」


 そう、本作における主人公達也は正直向かうところ敵なしの異常能力者である。しかしながら、それは物理面というだけであり、彼の当初のルートでは地球諸共お陀仏になっていたのだ。彼はそんなバットエンドを捻じ曲げる為にやり直しをしているわけで、これに関しては達也一人でどうにかならないと述べられている。あらゆるところにスイッチがあり、言葉通りフラグを回収、或いは回避しなければならない。その為には、特異点となるような主要人物が達也以外にも存在しているという設定が付加価値としてついてくる。


「なぁ、にしてもこのステータスが見えるみたいなのってあるじゃんか」


 師匠ちゃんが、昨今のラノベ系におけるこの設定に関して面白い考察を語った。

 それはサタやダンタリアンなら成る程なと頷ける内容である。


「これさ、だいたい十進数で表示してるじゃんか? これのコンパイラってなんなんだろうな」


 実のところ、あのRPGゲームなどであるステータスであるが、よくよく考えると数値管理できないのである。逆に言えば回数管理みたいな物は可能なのである。例えば雑魚モンスターを狩り続けてレベルがカンストしました。向かうところ敵なしですに関してその個体はあらゆる方面が限界まで育ちきりました! という事が数値確認できるとなると、魔法という不可思議な世界感の中のハズなのにそれらを上限値が確認或いは、ベースとなるなんらかの巨大なテクノロジーを垣間見る事になる。

 それで終わってしまうと、面白みもないので、実際にこれらを人間の常識的範囲で理解できる物に変換されている仕組みがあると考える。


「そもそもあれでしょ? テクノロジーのテの字も知らないようなその日暮しの冒険者が、自分のステータスを見て理解できるとはアタシは思わないのね? 要するにあれは、自分の持つ知識レベルに変換されて視覚的に理解していると考えるのがベターなんじゃない?」


 海外の洋画や日本のSF作品などで、自立型の機械が何故か、人間の言語で自分の脳裏で考えるというケースがあるが、本来はあれは機械語で確認理解しようとしている物をメディア的に人間の視覚域で見るとあーなるという事なんだろう……まぁ多分。

 流石に斜め上すぎる解釈ゆえ違うと思うけど……


「総称するとこれは神々の奇跡的なコンパイラって事で二人ともいいかい?」


 シャウエッセンの袋を破るとサタさんはそれを鉄板に置いて焼き始める。焼肉におけるウィンナーを邪道と言う者も多くいる中で、三人は箸休め的にシャウエッセンを好む。


「魔界だってよダンカス。お前も魔界に帰れよ! そしてもう二度と戻ってくるな」

「大悪魔差別だよそれ! それにアタシは魔界出身じゃなくて、元々古書店出身なんだけどね。ところで、彩花ちゃんのお友達の占い凄くない?」


 彩花の友人である恵理子氏は彩花がのちに遭遇するそれらをだいたい占ってみせた。占いというよりほぼ予言に近い彼女の力。


「打ち消しとか言ってるから占いなんだろうけど、この子凄いな。この世界におけるイレギュラーである達也とブルーを察知していたわけだ」

「達也自体はこの世界には存在しているから、ありえる話なんじゃないかな? ただそれが何かまでは彼女も分からないのは因果律やら、量子的なお話なんだろうね。はいウィンナー」


 サタはいい感じで焼けたウィンナーを師匠ちゃんのお皿に乗せる。それに師匠ちゃんは会釈して美味しそうに食べた。


「あのさ。二人ともあえて話さないみたいだけどさ。過去に戻ってもう死んじゃった人と会えたらさ、全力で助けようと思う? 思わない? 例えばブルーが無理って言ったとしても」

 

 本作のミーティングの時に、ダンタリアン氏はこの話を出した。もし、とか或いはというのは現実世界ではタブーだとは思う。今年の5月にメンバーの一人がこの世界から他界した。ほんの少し前まで元気だったのだが、突然だった。それがわかっていたらという、割と禁忌の話をダンタリアン氏は切り出した。

 そして……大人である師匠ちゃんとサタさんは当然。


「まぁ、助けようとするだろうな」

「うん、そもそも過去に戻れている時点で因果もクソもないからね」


 そう、多分子供よりも大人の方がこういう局面は割り切れない物なんだろう。

 だから、達也が祖母に会った時の涙と気持ちは痛いほどわかるのだ。


「本作はいろんなところの地名が出てくるね。僕らも東京のふしぎに僕らシステム部。関西のおべりすくと中京のアンクロとか……だけど、鳥取と島根はいないね。日本で一番目と二番目にマイナーな場所だ」

「し、失礼だよサタさん! 島根はワインとか、鳥取は……みずき御大となんだっけ砂場?」

「砂丘じゃろ!」


 日本海側にある鳥取は、近隣の県を除き、大分行きにく。関東にいる達也からすれば岡山から特急に乗り換えたりとややこしいルートが必要になってくる。お年玉の5000円ではちと物足りない。


「宝探しって、リアルマネーなのがちょっと面白いね。それにしてもみんなお雑煮ってどんなの?」


 ふしぎのくににおける比率はすまし9割、味噌一人だった。大阪のシアさんは白味噌のお雑煮との事だが、兵庫や京都のバストさん、アヌさんもすまし。お雑煮のカルチャーショックがあったことを本作から我々は勉強になった。達也と同じ白味噌だというシア姐さんでも餡子の入った餅は入れないとの事。二本全国お雑煮の不思議はまだまだ出てきそうだ。


「あっ、そうだ! 関西で思い出した。二人にお土産でねこもち持ってきたんだった。ぼっけぇうめぇからこれで雑煮でも作ろうか?」


 見慣れない長細い真っ白な餅をカバンから師匠ちゃんは取り出した。確かに猫が伸びをしているように見えなくもない。それを台所でトントンと手頃なサイズに切り分けて、師匠ちゃんは松茸のお吸い物を取り出した。


「これでいっか? 白味噌の味噌汁があると、作品に近い物なんだけど、焼肉のシメに雑煮ってのも悪くはないな!」


 全然関係ないのだが松茸のお吸い物は最強の食材である。そのまま炊飯器に入れてご飯を炊くとかやくご飯になり、鰻丼にぶっかけて食べればうな茶に早変わり。師匠ちゃんのかばんにはマヨネーズと松茸のお吸い物が常に入っているのだ。


「よし、お腹も膨れたし、雑煮食いながら今日は徹夜で本作の読み比べしていこうか?」

「えぇ! リンゴ転生も読もうよー!」

「あれは、セシャトさんとかマフデト君とか若者向けだろ。大人はこっちの方がテンション上がるんじゃね?」


 そう、システム部大人のWEB小説読み語り会、三次会はまだまだ続く。

『プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜』児童文学にタイトルとしてはありそうだよね。

 林檎転生の書籍版を借りに師匠ちゃんさんの部屋に本を取りに行った名無しです。久しぶりです。大人組なので、同時に上記プラネットアースについて少し語ろうと思ってお酒とおつまみを持って行ったんですよね?

 部屋には見知らぬ女性がベットで寝てました。これ……師匠ちゃんさん処すやつだって思ったんですよ。うらやまけしかん事になっているという事ですよね?

 しかも若い女性ですよ。 うん、とりあえず殺そう。そういう気持ちと女性陣を含む全員にこの事実を公表して師匠ちゃんさんを追いやって、自分が名無しという名前なしからちゃんと名前付きに変わり、彼の位置に立てるじゃないですかと大いなる期待です。


「年貢の納め時ですね。師匠ちゃんさん!」


 バン! と自分はそう言ったわけです。師匠ちゃんさんは呑気にこの時、MacBookで書籍版とWeb版との違いを付箋貼り作業という、もう消えてしまうので意味のない作業をしてるじゃないですか! 


「えっ? 何ですか? 名無しさん」


 そう言って丁寧に振り返る師匠ちゃんさん。彼は一部のダンタリアンさんやアヌさん以外には割と腰が低いところがありますが、もうそれもなんの意味もない! さようなら師匠ちゃんさん、貴方の時代は終わりです。


「こんなふしだらなことを師匠ちゃんさん、もう貴方は終わりです」

「兄ちゃん知り合い?」


 この時、そう2021年 8月1日日曜日のことです。地球が何回回った日かは知りませんが、自分はこういいました。本当にこういいました。


「何これ? なんてエロゲ?」


 そう、東京に住まう兄のところに遊びに来た妹の図である? えぇ、世の中の紳士諸君、こんなことが許せるだろうか? ただでさえ成功者故、宮仕(会社勤)をせずに投資とフリーランサー(受注請負、執筆とかイベントコンサルとか?)で生きている若造に食べ頃の可愛い妹がおるんですよ! 芸能人で言うとアレなので、トウカイテイオーみたいな感じの生娘ですわ。


「こちらは名無しさん、俺もぼっけぇ世話になっちょる人や、挨拶せぇよ」

「おはよーございます。兄ちゃんの知り合いぶちかっこええやん!」


 日本語でおけ! 同じピアスしくさりよってからに……なんだお前達は僕は妹に恋をするか(少女漫画)?


「名無しさんカッコええもんな、ええとこの会社勤めちょるから、お前唾つけとけや」


 翻訳しよう! なんと、師匠ちゃんさんの妹様、この自分をかっこいいと 


 もう一度いいます。かっこいいと言ってくれました。


 名無しです。現場からは以上です。あぁ、師匠ちゃんさんが年下のお兄さんか


 そんな、まだライターとしてはなかなかお仕事をもらえない名無しですが、今回、師匠ちゃんさんやアヌさん達に協力して資料集めや、また執筆も少し手伝っております。

 名無しはプラネットアース組でございます! 今月のぶち面白い(方言に影響された)ガトーさんの作品ですが紹介も半分過ぎましたが、是非。

 プラネットアースも林檎転生も一緒に楽しみましょう!

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