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その翌日、今は丁度六時間目の授業の時間だ。
今の授業は世界史…なんだがまだ新学期が始まったばかりらしく、取り敢えず中学の最後ら辺から復習していたらしい。
俺も知識としては知っていたが、綾姉のふわふわした教え方とは違い本職の教師は教え方がべらぼうに上手かった…いや!綾姉の教え方が悪かったとかではなくてね?
「えー、今は西暦2078年な訳であるが…本来なら我々の技術云々は現在とは違い遥かに進んでいる筈だったと言われている…その理由はわかるか?」
すると一人の生徒がはい!と手を挙げる。
「今からおよそ七十年前世界的なバイオウイルスが発症し、全人類の男性の八割が死滅してしまった事が由来です」
「うん、まぁこれは常識だな…それからというもの人類は社会の復興に着手したんだが…まぁ流石にこの状態から元に戻すのに難航してな…復興に専念しすぎて科学技術の進歩が一部を除いてあまり進んでいない…それじゃあその一部とはなんだ?」
そう問いかけるように言い、生徒の反応を待つ…周りが少し俺の事を見る…?なんで俺の事を見ているのだろう?
するとさっきの生徒がもう一度はい!と元気よく手を挙げる…世界史が好きなのかな?
「男性の安全保障のシステムとそれに伴う……そのぅ…」
女生徒が突然モジモジしながら言葉に詰まる。それを見た先生があ、みたいな声を出す。
「うん、まぁこの質問は少し意地悪というかナンセンスだったな、もう大丈夫だぞ、答えてくれてありがとう」
すると先生はコホンと一つ咳をし、おそらく彼女が言おうとした内容や続きを言う。
「えー、それに伴う精子提供システムの効率化とかが今の時代の最先端だな…それと医療、主にに男性の出生率に関する研究が盛んに行われている」
ほへー、まぁ流石にこのままだと不味いからな、なんとかしようと躍起にはなるだろう。
「んで、中学の範囲だとここまでなんだが…高校だと更に深く学んでいく、あ、過去に習ってきた事象とかの深掘りもあるから中学時代の事も忘れるんじゃないぞ」
そういうとえー!みたいな声が響く、みんなノリ良いな。
「うっさい!…あー、コホン、それでここから色々な歴史の人物の話を学んでいくことになるが…まぁこれはまだまだ先の話になるがとりあえずこいつの名前だけは覚えておけって人物がいる、一応中学でも名前は出てきたがそいつの歴史まではやってない筈だ」
「そいつは今の時代を作った張本人、世界中各国に恨みを持たれ、挙句の果てに今現在生きているか死んでいるか特定もできない、人類の技術を数世紀進めると言われるほどの科学者だったが、実際は停滞させた愛に狂ってしまった狂科学者…万象刹那。ま、こいつの名前は嫌でも聞くことになるから覚悟しとけよー」
生徒達ははーいと元気よく返事し、そこで丁度授業終了のチャイムが鳴る。
「ん?よし、これで授業は終わり!…まぁちっと早いがこのまま帰りのホームルームもやっちゃうか…喜べ!今日は早く帰れるぞ?」
「「「「やったー!」」」」
「よし!じゃあさっさと終わらせるか………」
そこから数分後、先生は言った通りにちゃちゃっとホームルームを終わらせた。
「掃除当番は残れよー…んー、これで連絡事項は終わったな…よし!それじゃあ号令してくれ」
そして号令が終わった後…俺は掃除当番として玲と共に教室の中に残っていた。
「なぁ、玲?さっきの万象刹那って人知ってた?」
「はい、知ってましたよ?斧剛さんは知らなかったんですか?」
「おう、今記憶を遡ってるんだけどマジで知らない。んー?綾姉が教え忘れたのか?」
「えっと、確か教科書によっては内容に無いって事があるようですよ?でも現在の主な教科書なら大体載っている筈なんですが…確か数十年前の教科書には……」
「おっと、それ以上は良くない!」
「え!そうですか?分かりました……」
綾姉の年の話はタブーだからな…それに俺が聞き逃したという可能性もなくは無いのだ…触らぬ神に祟りなし…この事は封印しておこう。
「しかし愛に狂ってしまった狂科学者か…なんとなく詩的に聞こえてしまうな…」
「そうだなー、多分その名称を考えた人は万象刹那の事を好ましく思っていたんじゃないかって説もあるぞ」
急に声をかけられてビクッとしてしまう、突然声をかけるんじゃないよ…。
「おおう!先生!?いたんですか?」
「だって私がいないとお前らサボるじゃん…本当だったら私だって職員室に戻りたいんだけどな…もうお前らが掃除をサボるって分かってからな、監視だ監視!」
そう言う先生は面倒臭がりながらも掃除を手伝ってくれている…良い人だ。
掃除当番全員で微笑ましげな目で先生を見ていると。先生は少し照れてしまったようで…。
「か…勘違いするなよ!別に私は早く終わらせて職員室に戻りたいだけなんだからな!」
とツンデレ風に言う…おお!!俺初めて聞いた、感動だぁ。
「せんせー、いい歳した大人がそれやると結構イタイよー」
俺が少し感動している事を他所に他の掃除当番がツッコむ…えー、俺は結構良いと思うけどな。
「おいおい、急に辛辣だな…」
少し悲しげな雰囲気を出してしまった…やはり年上の女性には年齢の話は危険!ここはフォローを出さなければ……!
「いや、先生…俺は良いと思いますよ、実際聞いて感動しました」
「あ、マジ…?…ちょっと照れるな」
少し頬をぽりぽり掻き、照れ臭そうな顔をする、よし!フォローは成功したようだな!
「……斧剛さん?…あまり軽々しくそう言う事を言わない方がいいですよ?」
「え!?これダメなの?先生がちょっと悲しげな顔をしたからつい……」
「……いえ…斧剛さんは悪くないです…、もし危険なことになったら私が守ればいいんですから…」
何やら諦めの顔になってしまった…なんかごめん…。
「おいおい、なんか空気悪くなったな…まぁいいや、取り敢えず掃除終わらせるぞー」
そのまま掃除を続けて解散となった…万象刹那…不思議とその名前は俺の意識に残るのだった。
遅れた登場人物の軽いプロフィール
名前 新妻樹里
身長 156cm
体重 48kg
年齢 15歳
胸はちょいでか、腰は普通、尻はでかい
容姿はまさにギャル!と言った感じの容姿、金髪に、改造した制服…しかしあーしとは言わない。
性格は意外と良心的、斧剛がクラスに馴染めるように声を掛けた。それで嫌な態度を取ったとしても彼女はきっと怒らない、ま、そりゃそうだよねーとあっけらかんとする。しかし斧剛が普通にコミュニケーションを取ってきたので実は内心驚いていた。ギャルだが交際経験は無い…将来の夢はお嫁さん…この世界だと医者並みに厳しい…。コミュ力化け物。
名前 上野亜美
身長 161cm
体重 49kg
年齢 15歳
胸はスラーッ、腰は普通、尻も普通
容姿スレンダー体型なボーイッシュな感じの容姿、制服は少し着崩しているが、ギャルと言うほどでも無い。運動が得意。
性格は自分では普通の女の子と思っているが、周りから見るとサバサバ系と言われている[本人は知らない]バスケ部に入っており一年生ながらもレギュラー入りするのでは!?とバスケ部内で噂されている。周りからカッコいい!と言われており、密かに憧れている人が中学時代からも一定数いるらしい。
名前 柏崎雫
身長 154cm
体重 49kg
年齢 15歳
胸はで…デカイ!、腰は普通、尻も普通
容姿は黒髪で肩甲骨ぐらいまで伸ばしてしているストレート、いわゆる清楚系と言われるような存在。胸はまだまだ成長中。
性格は真面目だが異性に興味がある。突然やってきた斧剛がどんな人なのか最初に確かめようよ!と言ったがヘタレなのであ、やっぱりやめようかなぁ…と言って引き下がろうとしたが新妻に無理矢理連れて行かれた…この三人の中で一番性に貪欲。しかしヘタレ。またの名を奥手とも言う。でもやっぱりヘタレ。




