22話　剣士と魔法使いのデート

魔法使い

まだあの女と絡んでるんですか？

剣士

あの女？　ああ、見習い魔導士のことか。

魔法使い

今すぐ別れてください！　あの女と一緒にいたら剣士さんは不幸になってしまいますよ！

剣士

お前と居る方が100倍不幸になりそうなんだが。

魔法使い

じゃあ！　今からデートしましょう！　そして私の方が剣士さんの飼い主に相応しいってところを証明してあげましょう！

剣士

もうその時点で行きたくないんだが。

魔法使い

と、言うことで畑にやってきましたよ。

剣士

何で初手畑なんだよ。

魔法使い

見てください剣士さん！　あそこにカバがいますよ！

剣士

なんで畑にカバが居るんだよ！

魔法使い

せっかくなんで食べられてきてください

剣士

何がせっかくなんだよ！

魔法使い

お尻から出てくるまで待っておきますから。

剣士

消化されてんじゃねえか！

ーー剣士はカバに尻を噛みつかれた！

剣士

ぎゃああああああああ！

魔法使い

剣士さん、その調子です

剣士

何が！？

魔法使い

はい、チーズ

剣士

やめろ！

ーー剣士はカバに金を渡して見逃してもらった。

ーーそして次のデートスポット。

魔法使い

魔法使いとのデートと言ったらここ！　SMクラブ！

剣士

帰るわ

魔法使い

入りましょうねー。

剣士

やだああああああ！

カバ

よく来たわね、あんた達。

剣士

何でカバが風俗にいるんだよ！？

魔法使い

オラァ！

ーー魔法使いはカバの尻を鞭で叩いた！

カバ

カバァ！！

剣士

（カバァ！？）

ーー噂を聞きつけて動物愛護団体がやってきた。

動物愛護団体

あなた、さっきカバを虐待しましたね！

魔法使い

オラァ！

動物愛護団体

ダンタイッ！

剣士

何その奇妙な悲鳴！？

ーー叩かれることが病みつきになった動物愛護団体はSMクラブを自分の生きる道とした。

魔法使い

次はどこに行きましょうか。

剣士

やだ！　俺もう帰る！

魔法使い

そうだ、剣士さんの大好きな演劇を見に行きましょうよ！

剣士

俺演劇見たことねえよ！

魔法使い

あ、見てください剣士さん！　カバがいますよ！

剣士

なんでどこに行ってもカバが生息してるんだよ！

魔法使い

だってここサバンナですもの

剣士

んん！　なるほど！

魔法使い

あ、役者さんがカバに食われましたよ。あはは！

剣士

いや笑ってる場合か！　助けないと！

魔法使い

そうですね。この餃子美味しい。

剣士

こんな時に何食ってんだよ！

魔法使い

餃子です。

剣士

分かっとるわ！

魔法使い

ちなみに中身はカバの肉です。

カバ

カバァ！！

ーーカバは逃げて行った！

剣士

良かった……。いや、全然良くないけど。

魔法使い

剣士さん。次は墓地に行きましょう。

剣士

やだああああああああ！

おわり