おとうさまとおかあさま
書籍第三巻発売時のリクエストより♪
近未来? ネタバレしないよう、性別不詳で『プチさん』w
『プチ ヴィオラ』なのか『プチサーシス』なのかは、またいずれ……♪
私はフィサリスこうしゃくけの子供です。みんなには『プチ(仮)』と呼ばれています。
おとうさまは王さまのいるおしろで『きしさま』というお仕事をしています。わるい人からおしろをまもるお仕事だそうです。おかあさまはおうちにいることがほとんどです。おかあさまは「おうちにいるのが好きなの」と言っています。
そんなプチのおとうさまとおかあさまのおはなしをします。
プチのおとうさまはとってもやさしい人です。まいにちお仕事でいそがしいけど、お休みの日にはプチと一緒にあそんでくれます。
このあいだはキラキラしたきれいな石がいっぱいついた『たんけん』というものをプチにくれて、
「これはね、こうやって使うんだよ」
「こう?」
おとうさまは『たんけん』のもちかたと、そして『こう』と言いながらロータスを突く真似をしています。ふ~ん。人を突くものなのですね! わかりました!
プチもおとうさまの真似をしてロータスを突いてみます。でも力がよわいので、ロータスに突き刺さるどころか、優しくほほえまれています。むぅぅぅ。
「そうそう。ああ、銀色のところはさわっちゃだめだよ、危ないから。手を切っちゃ痛いだろう?」
「イタタです! もちません!」
「いい子だ」
と、おとうさまに『たんけん』には気を付けなさいと言われていると、
「きゃー! サーシス様! 何を持たせてるんですか!! プチさんにはまだ早いです~! 危ないです~!!」
と、走ってきたおかあさまに怒られていました。
「早くないですよ」
「早いです! プチさんはまだ三歳ですよ!」
「大丈夫、これは練習用の模造刀だから」
「ふわ~~~! びっくりしたぁ~! もう、驚かせないでください!」
「ごめんごめん」
『モゾウトウ』がなんなのかプチにはわかりませんが、とりあえずこの『たんけん』は、おとうさまがくれたんだし大事にしておきます。
プチのおかあさまはやさしいだけでなく、とってもかわいい人です。いつも一緒にいて、本を読んでくれたりします。おうちの中だけではありません。おにわで土あそびなんかも一緒にしてくれます。
「プチさん。これはお腹が痛いときに飲むといいハーブです」
「はーぶ?」
「はい。薬の元ですね」
「ふうん」
ベリスの温室に入って土遊びをしていると、おかあさまが葉っぱをもってきて教えてくれました。おかあさまはいろんなことをよく知っていて、こうして遊びながらプチに教えてくれます。
すると。
「……奥様ぁ。それはまだプチ様には難しいのでは……?」
「いやいや。遊びついでに覚えると一石二鳥です!」
「「……」」
ベリスとミモザが苦笑いをしていました。プチとしては楽しいから別にいいんだけど。
あ、そうそう。プチはさいきんおかあさまにおしえてもらって、たくさんハーブのしゅるいをおぼえたんですよ! 今度ベリスやおとうさまにじまんしよっと!
プチのおとうさまとおかあさまはとっても仲良しです。
おとうさまはしょっちゅうプチとおかあさまにプレゼントをくれます。
服やおかざりなんかをプレゼントされたときには、おかあさまは、
「もう、また~。たくさんいりませんって言ってるでしょう!」
と怒っていますが、それがお花のプレゼントの時は、
「わぁ! かわいいお花ですね! ありがとうございます! プチさんプチさん、今度はどこに植えましょうか?」
と、とってもうれしそうにしています。
その顔がとってもかわいいので、おとうさまもプチも幸せな気分になります。
おかあさまは、切って花束にされたものよりも、植えられるお花の方が好きなようです。なので、いつもお花を植えかえるのはプチとおかあさまのお仕事なのですが。
プチがおかあさまの手にあるお花をじっと見ていると、
「プチと一緒に土いじりをするのはいいけど、お腹は気を付けて。明日、休みだから僕がプチと一緒に植えましょう。プチ、お父さまと一緒に植えようね」
「はい!」
おとうさまがプチのあたまをやさしくなでながら言ってくれました。
おかあさまのお腹がまるくなってきているのです。
いぜん、おかあさまのおなかをながめていたときに、ミモザやダリアが「プチ様に弟か妹ができるのですよ」と教えてくれました。よくわからないけど、赤ちゃんが生まれるそうです。たのしみです。
赤ちゃんが生まれたら、プチも赤ちゃんにいろいろ教えてあげるんだ!
ありがとうございました(*^-^*)
本日(3/20)の活動報告で、リクエスト募集をする予定です♪
よろしければ覗きに来てやってくださいませ!




