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置き去り  作者: 大和香織子
第三章 花上優
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花上優2

 多分その子は悲しかったんじゃないかな。

 えーっと、だれの机だったかな?でも、そんな風にして秋保ちゃんは意地悪するのが上手だから、だから死んでも生き返るんだね?

 この世とあの世の仕組みがどんなふうになっているのか私にはわからないけれど、秋保ちゃんが生きているってことは、死んでもこの世に入れるってことだもんね。


 でもね、私の亡くなったおじいちゃんは、なんでだか全然見えないの。おじいちゃんの事は大好きだったのになー。あ、分かった。

 きっとおじいちゃんは優しかったからだ。秋保ちゃんみたいに意地悪何てしなかったもん。おじいちゃん私の事大好きだよ?

 秋保ちゃんは、私のこと嫌いだもんね。だからだ、そうだ、なんで気が付かなかったんだろう。


 ねぇお姉ちゃん?秋保に今から好かれる方法知ってる?秋保に何かプレゼントするとかかな?

 例えば、うーん秋保が喜びそうなものって言ったら、そうだ、テクマクマヤコンとかかな?テクマクマヤコンさえあれば、誰かの身体で自分を出さなくても、自分の身体で好きなように変身できるもんね?

 そうだよ、でも今どきテクマクマヤコンなんて売ってる?お姉ちゃん知っていたら教えてくれない?


 もし、それを手に入れることができれば、秋保にプレゼントするね。そしたら秋保私の所に一々来ないで済むもんね。

 早速お母さんにもお願いしてみようかな。私もテクマクマヤコン昔持ってたな。もしかしたらまだ倉庫にあるかもしれない。

 お母さんに聞いてみよう?


 そうだ、秋保の事、秋保の秘密教えてあげようか?すっごい秘密だよ。でもこれをお姉ちゃんにばらしたなんて言ったら秋保ちゃん怒るかなぁ?

 あのね、お姉ちゃん実はね、秋保ってトーヤ君の事が好みだったみたい。うわー言っちゃった。


 秋保怒って私の所にきちゃわないかな?大丈夫だよね?

 トーヤ君って知ってる?そう、朝倉トーヤ君。私はねそんなにタイプじゃなかったんだけど、秋保はトーヤくんにぞっこんだったよ。

 もちろん私にも好みの人って居たんだよ?え?トーヤ君じゃないよ~。ちがう、ちがう。私の好きなタイプはね、優しくてお髭が濃くてサンタクロースの衣装が似合う人だもん。

 何をしても怒らないでいてくる人が好きなの。


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