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反逆の日章旗  作者: 零戦
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第九十四話






 三月中旬、モスクワを首都にしたドイツ東方自治政府が独立した。


 この独立には日本やイタリア等枢軸国側が承認して、イギリスやアメリカは承認する事はなかった。


 ドイツ東方自治軍の主力は旧ソ連軍が主体であったが、ドイツ軍が徹底的に規律を施したおかげで史実のような略奪や強姦等の被害は抑える役割となった。


 東方自治軍は主にウラル山脈西以降に存在するロシア連邦の侵攻を阻止するために立ち上げられた軍であり、史実の自衛隊のような物であった。


 自治軍の兵器は旧ソ連軍の武器やドイツ軍の武器が入り交じった状態であったが練度はそれなりにあった。


 ドイツは東方を手に入れた事によりキエフ等の穀倉地帯やカスピ海のバクー油田地帯を手中に収めた。


「バクー方面から中東のイランへなだれ込むのだッ!!」


 新たな作戦にヒトラーはそう指示をしていた。


 中東方面には砂漠地帯も考慮して北アフリカで活躍したロンメルを総司令長官に、総参謀長にマンシュタインを任命するなどヒトラーの中東占領の意欲がかなりあった。


「中東をハーケンクロイツの旗を立てるには近くに味方が必要だ」


「それでしたらトルコは如何ですか? トルコは日本とそれなりに親しい仲だと聞きます」


 部下はそう答えた。北アフリカがドイツ軍の手に落ちた以降、日本はトルコにも少量ではあるが武器を格安で輸出していた。


 ちなみに日本軍が装備している九九式短小銃の後継小銃は半自動小銃化した三八式歩兵銃(制式名は四式半自動小銃)である。


 また、日本は中東のサウジアラビアにも近づいていた。戦後の事を考えた日本はサウジアラビアにも武器を格安で輸出したりしていた。


 サウジアラビアにはまだ在庫にあった九七式中戦車とその改を輸出してサウジアラビア軍の戦車部隊が設立されていたりする。


 この事が原因で、サウジアラビアは親日国となり戦後に日本の会社がサウジアラビアに進出したりする。


 一方、イギリスもインド経由からの情報で知ってはいたが対処する事が出来なかった。


 インドに輸送船団を送ろうにもセイロン島には角田中将の第三機動艦隊と伊藤整一中将の南遣方面艦隊が駐留しており、迂闊に近づけば壊滅させられる恐れがあった。


 また、第三機動艦隊はインドのムンバイやカラチ等を攻撃して港や航空基地の機能を低下させていた。


「ふむ、トルコか……成る程、日本とも仲が良いのなら大丈夫だろう。直ぐにトルコに連絡をとれ」


 ヒトラーはそう指示を出す。


「それとルーマニアやハンガリーにも連絡を入れて中古武器を格安で提供すると言え。親独にさせて中東方面に向かわす時は援護するようにするか」


 この交渉により、ドイツは中古になって余っていた三号戦車等をルーマニアやハンガリー等に売却してドイツ寄りにさせる事に成功させた。


 ヒトラーの世界征服の道は着々と進んでいたのであった。


「そうだ、中東方面を攻める時は日本にも協力させよう。ビルマは日本が占領しているからな」


 ヒトラーはそう言った。確かにビルマは日本が占領していたが、インドとの国境線は山であり下手に侵攻すれば史実のインパールになるかもしれなかった。


「取りあえず日本に要請しておこう」


 その場ではそう決まった。しかし、勝手に決めてもらっては困るのは日本だった。






――東京――


「ヒトラーはふざけているのかッ!?」


 会合で東條はそう叫んでいた。他の陸軍からの出席者も表情を怒りに変えていた。


「此方はハワイを攻めこもうとしている時に横から茶々を入れるなんて……」


 堀長官が溜め息を吐いた。


「楠木君、インドは攻略出来ると思うかね?」


 伏見宮は将樹に聞いた。


「……正直に言えば完全な攻略は無理でしょう。インドネシアやビルマとは違います」


 将樹はそう言って世界地図のインドを見る。


「インドは戦前からガンジーやネルー達による独立運動が盛んでした。仮に日独でインドを占領してもイギリスからの独立を求めていたガンジーやネルー達は日独を受け入れませんね」


「……だろうな。だが、仮に攻略しようにも第三機動艦隊はハワイ攻略作戦のために内地へ向けて回航しているんだぞ?」


 堀長官はそう将樹に聞いた。


「あくまでも仮にですからね」


 将樹はそう前提をした。


「第三機動艦隊がいないなら内地にいる第四航空艦隊をビルマのヤンゴンに展開させて機動艦隊代わりにします。また、陸軍の飛行集団も一個ほどビルマに展開ですね」


 将樹は一息つく。


「そんでインパール方面からは攻めずにチッタゴンやカルカッタ等に師団を上陸させてインパール方面を占領してやるしかないですかね」


 将樹はそう説明を終えた。


「……確かに……」


「そこはまた作戦を練らなければならんが……」


 将樹の説明に東條達は時折頷いていた。


「まぁ一応準備はしておくべきですね。イギリス軍が粘ればドイツ側も攻略要請をしてくると思いますし」


「……それもそうだな。一応は作戦を練っておくか」


 東條達も頷き、取りあえず支援要請が来たら受けようとして一応は作戦を練っておくことが決定されるのであった。










御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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