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反逆の日章旗  作者: 零戦
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第七十一話

すいません、火スペのBGMを聞いたらこうなりました(笑)






「問題は我が日本が深く介入するかだな」


「介入は武器支援程度でよくないですか?」


 杉山の言葉に将樹はそう言った。


「深く介入すれば泥沼になり、史実の支那事変になりますし、ソ連の動きも怪しくなります」


 将樹の言葉に杉山達は顔をしかめた。


「……基本は武器弾薬を格安で提供だろうな。満州の国境線が怪しくなれば介入を辞さないだろうな」


 山本はそう言って皆を見る。


『………』


 全員も反対意見はなかった。


「ならばその方針でいこう」


「それと対ソ用のパンツァーファウストやロタ砲の生産も順調だ」


 対戦車兵器として陸軍はパンツァーファウストとロタ砲の生産を急がせていた。


 パンツァーファウストは満州へ、ロタ砲は主に太平洋に配備されている陸軍部隊や海軍陸戦隊等に配備されつつあった。


 また、戦車でも三式中戦車の大半は満州へ配備されて太平洋には九七式中戦車改が配備されている。(ただ中隊長車等は三式中戦車である)


 そして緊急会合は終わり、将樹と桐野少佐の二人は横須賀へと戻る。


「……なぁ桐野少佐」


「何だ?」


 最終便の列車に揺られながら外の景色を見ていた将樹は桐野少佐に声をかけた。


「桜花とクロエの様子はおかしかったけど……何かあったんかな?」


「そうだな……俺もてんで検討はつかんな」


 二人は溜め息を吐いた。


「……なぁ将樹。もしかしてお前の部屋で何か見たんじゃないのか?」


「俺の部屋でか?」


「あぁ。お前を看病してたのはあの二人だし、お前の部屋で何か見たんじゃないのか?」


「俺の部屋で……」


 桐野少佐の指摘に将樹は考えた。そしてある事に気付いた。


「そういや机に置いてたはずのはつ○連合艦隊やあ○しずがいつの間にか枕元に置いてたような……」


 将樹はそう呟いた時、桐野少佐と顔を見合わせた。


「「……まさかバレた?」」


 二人はハモりながらそう答えて、何とも言えない沈黙が拡がる。


「……もしバレてたらあの行動は凄く辻褄が合うんやけど……」


「それは偶然だな。俺もそう考えた」


「「……ヤバいな」」


「……目撃者は消すしか……」


「やったらお前も死ぬぞ」


 将樹の呟きに桐野少佐が殺気を放ちながらそう答える。


「冗談ですよ」


「……バレていたらどうするんだ?」


「……あの家を出ますよ。自分は元々はこの時代にいない人間ですよ」


 桐野少佐の指摘に将樹はそう答えた。


 二人はそう話し合いながら横須賀駅を降りて桐野家へと戻った。





――桐野家――


「「おかえり」」


「お、おぅ……ただいま」


「ただいまですはい」


 玄関を開けると桜花とクロエが出迎え、将樹は驚き、桐野少佐は完全に腰が低かった。


「……話がある」


「さっきの続きよ」


「(きた……)……分かった」


 将樹は頷いて、桐野少佐と共に居間に入る。そこには桜花達と同様に沈痛な表情をしたナターリャがいた。


「(まさかナターリャにもバラしたのか?)」


 将樹は内心そう思った。


「さて……単刀直入に言うわ。マサキ、貴方は何者なの?」


 三人を代表してクロエが将樹に聞く。


「だからぁ何者と言われても俺は日本人やと「じゃあこれは何だッ!!」ッ!?」


 将樹ははぐらかそうとしたが、桜花が叫んで遮り、テーブルにはつ○連合艦隊とあ○しずの本と雑誌を叩きつけた。


「これは貴様の机にあった書物だ」


「そ、それは……」


 桜花の睨みに将樹は口をつぐむ。


「これによれば日本は負け、更にドイツも負けるような描写があるわ。どういう事なの?」


 クロエはそう言うが、思いっきり二人を睨んでいる。唯一ナターリャは「ツヨシさん……信じています」という表情をしている。


「「………」」


 完全に言い訳を押さえられた将樹と桐野少佐であった。


「(……どうする桐野少佐?)」


「(……覚悟を決めて言うしかないんじゃないか?)」


 桐野少佐はそう言った。


「(ですが……)」


 桜花もクロエもこの時代の人間であり、全てを話すのはタブーと将樹は思っていた。


「(いつかは話さないといけないんだ。なら今言うしかない)」


「(……分かりました)」


 桐野少佐の言葉に将樹は頷いて三人に向き合った。


「……分かった。全てを話す」


 将樹は口を開いた。


「……俺はこの時代の日本人やない。未来から来た日本人や」


 そして将樹は全てを話した。






「と、これが俺の世界で歩んできた日本と世界や」


『………』


 将樹が全てを語り終えると三人は黙っていた。


「何の関係かは知らんが俺はこの世界にやってきた。この日本をあの日本にしないためにも」


 将樹はそう言った。すると桜花が立ち上がり、将樹の前まで行くと……。


パシィンッ!!


 突然、桜花は将樹の左頬を叩いた。


「桜花……」


「……るな……」


「え?」


「ふざけるな将樹ッ!! 私達が真剣にこれを何だと聞いているのにタイムスリップとかわけ分からない事を言うのかッ!!」


「い、いやだからこれは本当やねんって」


「マサキ、いくらなんでもそんな説得力が無い話は無理ね」


「………」


 クロエはそう否定し、ナターリャは黙っている。


「(……やっぱバラしてもこれは無理やったな……)」


「……ぃけ」


「え?」


「この家から出ていけッ!! 私達が真剣に聞いているのに嘘など話す貴様の顔なんぞ見たくないッ!!」


「ッ!? 桜花ッ!!」


 桜花の言葉に桐野少佐が叫ぶ。


「そろそろいい加減に……「ええんや桐野少佐」将樹……」


 反論しようとしていた桐野少佐を将樹は遮る。


「俺が出ていけば全ては済む話や」


「し、しかしだな将樹……」


 将樹は桐野少佐の言葉を聞かずにその場を出て自室に戻る。


「……やっぱ民間人に話したのはあかんはな……」


 軍人なら多少は理解出来るかもしれないが、民間人なら話は別だ。


 そして将樹は僅かの私物を持ち、桐野家を後にするのであった。








御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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