表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
反逆の日章旗  作者: 零戦
37/132

第三十七話








―――第二機動艦隊旗艦翔鶴―――


「山口長官ッ!! ツラギ島攻略部隊から入電ですッ!! 敵艦載機の空襲を受けたとの事ですッ!!」


 通信兵が艦橋に通信紙を持って報告に来た。


「………来たか」


 山口長官は通信紙を受け取り、電文を見て呟いた。


「これで、第一段目は終了しました。次は………」


「MO攻略部隊か………」


「はい」


 山口の言葉に将樹は頷く。


「護衛している空母祥鳳、瑞鳳は全て零戦が搭載されている。それに奮戦してもらうしかないな」


 山口長官はそう言った。


「ですね。後は彼等に奮戦してもらうしかないですから」


 将樹は言う。







 そして、五日と六日は特に大きな動きは無かった。


 0545。


 空母翔鶴から発艦した九七式艦攻が空母を含む機動部隊を発見したと電文が来た。






―――第二機動艦隊旗艦翔鶴―――


「確か………給油艦と駆逐艦の小艦隊だったな?」


 山口長官は将樹に聞いた。


「はい。一応、もう少し詳しく教えろと打った方がよくないですか?」


「むぅ、そうなると電波で敵艦隊に見つかってしまう恐れがあるな」


「ですが長官。索敵は重要です」


 将樹と山口、奥宮が話していると、再び通信兵が艦橋に来た。


「索敵機から追加報告です。先程発見した機動部隊は給油艦一隻、駆逐艦一隻の艦隊と報告してきましたッ!!」


「………攻撃隊の発艦は見送りですね」


「だろうな」


 山口長官は将樹にそう言った。






―――第四艦隊旗艦鹿島―――


「全艦、一時ラバウル方面へ退避する」


 軽巡鹿島の艦橋で井上中将はそう決断する。


 勿論、敵機動部隊の空襲を警戒してだ。


 それに先程、偵察機であろうSBDドーントレスが飛行していた。


 ドーントレスは直ぐに迎撃隊の零戦に落とされたが、電波を発していた。


「直ぐにやってくるぞ」


 第四艦隊司令部はそう判断をして祥鳳、瑞鳳に零戦の発艦準備をさせて迎撃機を増やしていた。


 そして彼等はやって来た。


『電探に反応ッ!! 敵機来襲ですッ!!』


 電探室から電探員が叫んだ。


「零戦を全機発艦させろッ!! 全艦対空戦闘用意ッ!!」


 MO攻略部隊は俄に騒ぎ始めた。


『敵機は約百機ッ!!』


 電探員が更に報告をしてくる。


「……………(ツラギで落とされたはずなのにまだそんなにあるのか?)」


 井上はそう思った。


 ツラギ島を空襲したフレッチャーは艦載機の損害にかなり動揺をし、艦載機補充のためにエスピリトゥサント島の沖合い七百キロまで後退をしてエスピリトゥサント島から飛来する艦載機を収容してから急いで珊瑚海に戻ったのだ。


 フレッチャーは確かに攻略部隊を発見して攻撃隊を送った。


 しかし、自分の艦隊も山口第二機動艦隊の九七式艦攻に発見されていた。


「敵の機動部隊だッ!?」


「二隻はいますよ機長ッ!!」


 機銃手が嬉しそうに言う。


「言う前に手を動かせバカ野郎ッ!! 直ぐに敵戦闘機が来るぞッ!!」


「は、はいッ!!」


 機銃手は慌ててキーを叩き始める。


「逃げるぞッ!!」


 機長であるパイロットは最大速度にして敵機動部隊から逃げた。






――フレッチャー機動部隊旗艦レキシントン――


「……どうやら発見されたようです。撃ち落としますか?」


 通信兵からの報告を聞いた参謀長はフレッチャー少将に訊ねた。


「……いや今更戦闘機を上げても無駄だろう。恐らく落とされずに逃げられる」


 フレッチャー少将は前方の海面を見ながらそう呟いた。


「索敵に出したドーントレスからの発見連絡はまだ無いのかね?」


「は、残念ながら他の敵機動部隊を発見したという報告は……」


「……後手になるが仕方ないな」


 フレッチャーは天井を見ながら呟いた。


「参謀長、ヨークタウンにも伝えて攻撃隊を飛行甲板に上げろ」


「え? で、ですがまだ攻撃隊は見つかっていません」


 フレッチャー少将の言葉に参謀長が慌てる。


「馬鹿者ッ!! 敵の攻撃隊が現れたところに攻撃隊を発艦させるのだッ!!」


「あ……成る程」


 参謀長は思わず頷いた。


「悔しいが索敵機からの報告が無い以上、この手段しかない。索敵攻撃は攻撃隊の航続距離から考えると、とてもノーと言わざる得ない。それに攻撃隊を向かわした敵機動部隊も怪しい……」


 フレッチャー少将はそう言った。






――第二機動艦隊旗艦翔鶴――


「山口長官ッ!! 索敵機から入電ッ!! 敵機動部隊を発見したようですッ!!」


 通信参謀が山口長官に駆け寄って通信紙を渡した。


「……楠木君、予想通り敵機動部隊がいた。敵空母は二隻だ」


「では長官……」


「うむ、至急攻撃隊を発艦させろッ!!」


「ハッ!!」


 奥宮航空参謀は山口長官に敬礼をして指示を出す。


 空母翔鶴、瑞鶴、蒼鶴の三隻から準備していた攻撃隊が次々と発艦していく。


「何としても敵空母を沈めるのだッ!!」


 山口長官はそう訓示するのであった。










御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ