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反逆の日章旗  作者: 零戦
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エピローグ

というわけで完結です。約半年間ありがとうございましたm(__)m


一応日出づる国で最終とは考えていますがよければそちらも御覧下さい。







――1955年八月、横須賀――


「お母さんッ!! 智と遊んでくるッ!!」


 桐野家で半袖半パンの少年が虫アミと虫かごを持って玄関で叫んでいた。そこへ、桜花がやってきた。


「五時までには帰ってくるのよ将宏。今日はお父さんも帰ってくるから」


「分かったァッ!!」


 少年――将宏はそう言って遊びに出掛けた。


「全く……誰に似たのやら……」


「そりゃあマサキでしょうよ」


「……クロエ、熱いからといって下着だけで動かない」


 桜花は下着だけのクロエに言う。クロエはコロコロと氷を舐めている。


「熱いもんは熱いのよ」


「……いいから服を着ろッ!!」


 桜花の雷がクロエに落ちた瞬間であった。その時、隣の部屋から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた。


「あぁもう。ノーマが泣き出したじゃないの」


 クロエはそう言って隣の部屋に行き、泣いていた赤ちゃんを抱き上げてあやす。


「よしよし……」


「将はどうした?」


「将宏が遊びに行く前に遊びに行ったわよ」


「……人の事が言えたもんじゃないぞ」


「さて、何の事かしらね〜」


 クロエはそう言って赤ちゃん――ノーマに母乳をあげる。


「ま、漸くマサキが帰ってくるんだからいいじゃない」


「……もういい」


 桜花は溜め息を吐いた。そして居間に行ってテレビを付けた。


『欧州では、ナチスドイツへの反乱が欧州各地で行われています』


 カラーテレビの中のアナウンサーはそう言っていた。


 第二次世界大戦が終わってから十年が経過していた。その十年で世界はかなり変わっていた。


 日本は1946年五月にアジア諸国に対してアジア連合を立ち上げようと通知してアジア諸国もこれを承認した。


 アジア連合の参加国は日本、満州、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、ビルマ、トルコ、サウジアラビア等であり、中国は自国のインフラ優先のため不参加で韓国も反日の大統領が就任しているため不参加。


 オーストラリアとニュージーランドは豪州連合を設立してアジア連合と協定を結んでいる。


 この立ち上げはアメリカや欧州と対等するためであった。欧州は大戦後の45年九月に欧州連合(EU)を設立した。勿論、ドイツが主導したものであるが。


 これに対してアメリカもアメリカ大陸を中心としたアメリカ連合が設立した。


 日本はこれに遅れまいとしたのだ。また、トルコとサウジアラビアの加盟には少々問題が起きていた。


 加盟申請時、トルコとサウジアラビアの周囲はドイツ軍が占領していたのだ。山本は少し躊躇したがドイツ側から「トルコとサウジアラビアはアジアの国なので加盟は当然の事」と返答が来たため加盟が了承したのだ。


 なお、台湾は日本の領土に組み込まれて台湾地方となった。


 そして日本はアジア諸国と手をとりつつアメリカを警戒した。ドイツとイタリアは未だに同盟が続いており、自動延長されている。


 日本はアジア諸国に艦艇や武器を売却してアジア諸国の連携を強めた。


 戦艦は売却しないが重巡も青葉型や古鷹型、最上型等がタイやインドネシアに売却された。後にタイには空母飛龍を売却している。また、日本で勝ち組になろうと密入国をする外国人(主に朝鮮人、中国人が多い)を取り締まるため海上保安庁が設立された。このため密入国等をする外国人を取り締まって密入国率が大幅に減少した。艦艇は旧式になった艦艇が提供された。


 そして1949年に、ヒトラーの妻であったエヴァ・ヒトラーが男の子を、51年には女の子が産まれてアメリカやイギリスが要警戒をする事になった。


「欧州もまだ不安定……だな」


「ま、ヒトラーの独裁体制は当分続くわね。後継者の子どもも産まれたしね」


 いつの間にかノーマをあやしたクロエが居間に来ていた。


「それもそうだな。私らがどうこう出来る話じゃない。さ、夕食の用意をするぞ」


「はいはい」


 二人はテレビを消して夕食の準備に入った。




「お父さんまだぁ?」


「もう少しだよ」


 時刻は既に午後七時を過ぎていた。夕食には隣に家を移した桐野少佐達も来ていた。


「こらシャーリー、食べようとしない」


 こっそり食べようとしていた桐野少将の娘――シャーリーをナターリャが怒る。シャーリーは謝って箸を戻した。


「ただいまぁ」


「あ、お父さんだッ!!」


 将宏はそう言って玄関に走った。そして居間に将樹と桐野少将が入ってきた。


「いやぁ悪い悪い。帰りに渋滞に巻き込まれてな」


「そうか、既に出来ているからな」


「すぐ着替えるわ」


 将樹は自分の部屋に入って着替えて居間に向かった。


『いただきます』


 大人数が食事を始めた。





「状況はどうなのだ?」


「ま、多分鎮圧されるやろな。ティーガーを出したと情報もあるしな。少将でもそんな情報は来ないな」


 食事後、桐野少佐達と話していた。ちなみに将樹は少将にまで昇進しており、横須賀航空隊司令官に就任していた。


「フ、よく寝るな」


「寝る子は育つというからな」


 将樹は寝ている将宏を見ながらそう呟いた。


「なぁ将樹……」


「どうした桜花?」


「将樹は今……幸せか?」


「……そんなもん決まっているやろ」


 将樹はそう言って桜花とクロエを抱き締めた。


「……幸せに決まっているやろ」


「……そうか」


「それは嬉しいね」


「……ここでラブコメするなよ」


「ツヨシさん……今夜どうですか?」


「……まぁいいよ」


 人の事が言えない桐野少将であった。


 日本、いや楠木将樹は幸せな家庭を築いていたのであった。









        ――完――



御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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