表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
反逆の日章旗  作者: 零戦
120/132

第百二十話

色々と複雑化になってきます。






――1944年八月二十日、オアフ島聯合艦隊旗艦敷島――


「……作戦が成功しなかったのは真に悔しい。しかし次は勝とうではないか」


 集まった艦隊司令長官達の前で堀長官はそう言う。


「ですが堀長官。第一機動艦隊はほぼ壊滅しています」


 第一機動艦隊司令長官の小沢中将が言う。第一機動艦隊は戦没空母は四隻だが、損傷艦は三隻もあり暫くは行動不能である。


「うむ、それは承知している。もうすぐ就役する信濃を第一機動艦隊に配備させる予定だ」


 堀長官はそう言って第三機動艦隊司令長官の大西中将を見た。


「……それと、同じく壊滅的状況の第三機動艦隊は一旦解散させて機動部隊に降格させる」


『ッ!?』


 将官達は驚くが、大西中将は予め言われていたのか何も驚いてはなかった。


「ただしこれは第三機動艦隊の戦力が回復するまでだ。第三機動艦隊の戦力が回復次第、第三機動艦隊は復活する」


 その言葉に将官達はホッと溜め息を吐いた。これにより第三機動艦隊は一旦解散して空母隼鷹、飛鷹、阿蘇、千歳、千代田、慣熟訓練中の雲龍型空母九番艦筑紫の六隻配備となった。


 本来なら筑紫は十月中旬くらいで就役する予定だったが、戦没艦の乗組員を新型艦に乗り組みさせたりして配属の時間を速めたのだ。


「大鳳型の二番艦である天鳳は第一機動艦隊に配備させる」


 天鳳は十一月に就役する予定で、信濃は十月である。


「問題はアメリカだ。元凶であるルーズベルトは死んだ」


 堀長官の言葉に将官達は目を光らせる。


「現在は副大統領のヘンリー・アガード・ウォレスが大統領として就任している。裏では外務省がスイスを通じて日米和平を探っているが戦果はまだない」


「ウォレス大統領に関しては自分も知らないので力になれません……」


 将樹は済まなさそうに言う。


「いやいや楠木が気にする事ではない」


 堀長官は将樹にそう言う。


「……今回の攻撃で暫くはアメリカも行動は起こさないだろう」


 堀長官はそう呟いた。






――ホワイトハウス――


「……それで西海岸の主要基地の殆どは壊滅した状況だな?」


「はい。機動部隊も敵空母七隻を沈めましたが此方も三隻を沈められました」


 キングがウォレス大統領に報告する。


「むぅ……となると対日戦はほぼ手詰まりか……」


 ウォレスは腕を組む。


「それとロスアラモス研究所が狙われていた事もあります。奴等に情報が漏れていた可能性もあります」


 マーシャル参謀総長が言う。


「それに奴等には超重爆がいます」


 キングが言う。


「……ジャップ……いやジャパンは我々より遥かに上にいる。優位に立とうとシアトルのボーイング社工場を爆撃したのも超重爆を暴れさせるためだろう」


 ウォレスはそう言う。


「……それでは?」


 ハル国務長官が聞いた。


「……ジャパンとの和平停戦も考えるべきだろう。原爆が完成した時点でな」


「……プレジデントは何を考えているのですか?」


 キングは聞いた。


「……壁を作るのだよ……核のな」


 ウォレスは全員に言った。





――ベルリン、総統官邸――


「もう一度確認するが日本がアメリカの西海岸を爆撃しただと?」


「は、西海岸はかなりのパニック状態になっているようです」


「それにルーズベルトも死んだ。奴さえいなければイギリスも落ちたも同然だ」


 総統官邸でヒトラーはニヤリと笑った。だが直ぐに表情を変えた。


「だが……日本はハワイを占領したらインド作戦の支援に回るはずじゃなかったのかね?」


 ヒトラーはギロリと部下を睨む。睨まれた部下は恐怖で何も言えない。


 そこへ海軍長官のレーダー元帥がヒトラーに意見を出した。


「総統、日本が今回した作戦は恐らくは積極的防衛でしょう」


「ほぅ、積極的防衛かね?」


「はい、情報によればアメリカ西海岸には多数のエセックス級空母がいたようです。ハワイを占領してもこのエセックス級空母がいる限りアメリカは再びハワイに殺到して再占領するでしょう」


「……成る程、そのために日本は西海岸を攻撃したと?」


「ヤー、報告によれば西海岸は甚大な被害が出ているとの事。暫くはアメリカの攻撃も無いでしょう」


「……良かろう。日本を信じようではないか」


 ヒトラーは何か釈然とはしないがそう頷いた。


「それで日本にプレゼントは贈ったのかね?」


「はい。十分に贈りました」


「そうかそうか……上手く行けば三角関係になるだろう」


 言っておくが女性問題ではないので。


「しかし……良かったのですか総統? 日本にあれを渡して……」


「構わない。彼等には十分世話になった。その御礼だよ」


 ヒトラーは部下にそう言った。


「あれが日本に渡ればアメリカを東西から監視も出来るし攻撃も出来る」


 ヒトラーはそう言う。


「クク、アメリカが震え上がるのが目に浮かぶ」


 ヒトラーはニヤリと笑った。






――東京、首相官邸――


「ヒュットマン公使、そ、それは本当かね?」


 山本はドイツ駐在武官のハインベルト・ヒュットマン特命全権公使に訪ねた。


「ハイ、ヒトラー総統閣下ノ命令デス。ドイツ第三帝国ガ開発中ノ原子爆弾ノウランノ一部ヲ日本ニ提供シマス」


 それは驚くべき事であった。











御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ