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反逆の日章旗  作者: 零戦
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第百十一話

昨日、二ヶ月ぶりに缶ビール二本飲んで気づいたら朝の十一時でした(笑)






「まず一つ目はサンディエゴです。此処は海軍基地があり、アメリカ西海岸での米艦隊の基地となるでしょうね」


「だろうな。伊号潜からの情報でも艦隊は集結しているようだからな」


 山口中将が頷いた。


「二つ目はサンフランシスコです」


「何故サンフランシスコなんだ?」


 大西中将が三笠に訊ねた。


「サンフランシスコには金門橋があります。金門橋は世界一の吊り橋なのでこれを破壊すればアメリカ国民も動揺はすると思います……が、反対に激怒して戦争継続意思になりそうですが……」


「……むぅ、それは難しいな……」


 堀長官は腕を組んで唸る。


「三つ目はシアトルです」


 将樹はシアトルを指差した。


「何故シアトルなんだ?」


「シアトルにはボーイングの工場があります。勿論あのB-29も此処で……」


『……………』


 将樹の『B-29』という言葉に山口中将達はしかめ面をした。


「シアトル爆撃は大賛成だ。日本を焦土化する事は出来んッ!!」


 宇垣中将がシアトル爆撃の賛成を表明した。むしろシアトル爆撃は全員が賛成を表明した。


「そして最後の四つ目は……ロスアラモスの原爆研究所ですッ!!」


『ッ!?』


 将樹の言葉に豊田長官達は息を飲んだ。


「……成る程、サンディエゴ、サンフランシスコ、シアトルは全て囮で本命はロスアラモスというわけか」


 堀長官は頷いた。


「ただ問題はロスアラモスの何処に原爆研究所があるかです。開戦前にスパイをアメリカ本土に送りましたが、それらしい情報は一切ありません」


「……富嶽で偵察するわけにはいかんな」


 山口中将がそう呟いた。


「そうなれば奴等にロスアラモスを爆撃する事がバレてしまいます」


「……サンディエゴ攻撃の時に空母から彩雲を出して強行偵察しか無いだろうな」


 小沢中将がそう呟いた。


 彩雲は単発機でありながら約五千キロの航続距離を持つ艦上偵察機である。速度が速い彩雲なら強行偵察が出来る可能性は十分にあった。


「……それしかないだろう。楠木もそれで構わないかね?」


「はい、それしき手は無さそうですし」


 堀長官の言葉に将樹は頷いた。


「作戦は出来るだけ早めにした方がいいですが……」


「そこは軍令部と相談しよう」


 そこで会議は終了となり、堀長官は急いで二式大艇に乗り込んでミッドウェー経由で内地に帰還するのであった。






 堀長官が内地に帰還してから軍令部も大忙しであった。


 なにせ将樹の攻撃作戦に再び仰天したのである。


「楠木少佐は我々と斜めの思考をしているようだな」


 作戦を聞いた山本五十六は苦笑していたそうだ。


 結局軍令部も将樹に代わる作戦を思い浮かばず(サンディエゴとサンフランシスコ攻撃は案としてはあった)、ほぼそのまま了承する事になったのだ。


 軍令部の関係者曰く「シアトルやロスアラモスの攻撃は無かった」と悔しげに言っていたらしい。


 兎も角、日本軍は新たな攻撃作戦のために急いで準備に移ったのであった。


 それからの日本軍は新たな作戦のために奔走していた。


 ヒッカム飛行場の拡張工事は予定の一日前に何とか終了して富嶽隊の配備を一日早くさせたのである。


 富嶽隊の配備を急がせても、富嶽に搭載する爆弾をどれにするか悩んでいた。


 小型の六十キロ爆弾だと大量に搭載出来るが、研究所を完全に破壊出来るか疑問になっている。


 八百キロ爆弾だと破壊力は十分だが、富嶽に搭載出来る数は少なくなるので必中を期すことが出来ないかもしれない。


 そこが悩みの種であった。


 この話し合いは約十日間もかかり、結果的に五百キロ爆弾を使用する事が決定された。


 搭載する五百キロ爆弾は十八発となり、富嶽の爆撃手も陸海からベテランの爆撃手が選ばれる事になり、爆撃手もハワイに到着次第富嶽に乗り込んで訓練をしていた。


 富嶽の整備も陸海からベテランを寄せ集めて整備させていた。


 今回の作戦に関しては陸軍も全面的に支援をしていた。


 富嶽隊のために高オクタン価の航空ガソリンをハワイに移送したりしている。


 それほどまでに、富嶽に期待していたのだ。


「アメリカがB-29を出してきたら勝ち目は無い。向こうは大量生産で此方は手作りだ」


 山本首相はそう発言していた。


 そして二ヶ月後の八月一日。準備は全て整ったのである。





――空母翔鶴――


「……準備は完了した……か」


 部下からの報告に山口長官は呟いた。


「1800に第一機動艦隊から順次出撃する予定です。機関も温めています」


 伊崎参謀長が言う。


「うむ。この作戦は何としてでも成功させねばならんな」


 山口長官はそう言った。


 出撃する艦隊は第一機動艦隊、第二機動艦隊、第三機動艦隊、そして戦艦部隊である。


 戦艦部隊は、戦没した伊勢を除き全て出撃する予定だ。残念ながら鞍馬アイオワは慣熟訓練中のため出撃は不可であるが。


 戦艦部隊の出撃は金門橋を艦砲射撃で破壊するためだ。


 航空攻撃より艦砲射撃で破壊した方がアメリカ国民の精神的ダメージを与えられると判断したのだ。


 第一機動艦隊はサンディエゴを、第二機動艦隊は戦艦部隊の上空援護をしつつ同じくサンディエゴを攻撃する。


 第三機動艦隊はシアトルを爆撃する。


 第三機動艦隊には就役したばかりの雲龍型の阿蘇を加え、第一、第二機動艦隊は同じく雲龍型の和泉と陸前が配備された。


「パイロットはヒヨコだが、海鷲に鍛えられたヒヨコだ。十分に役に立つだろう」


「はい。そうでしょう」


 山口長官の言葉に奥宮航空参謀が頷いた。








御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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