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反逆の日章旗  作者: 零戦
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第百話





「迎撃隊が交戦に入りますッ!!」


 双眼鏡を見ている見張り員が叫ぶ。烈風七四機、陣風九四機、零戦六五機の迎撃隊は米軍の第二次攻撃隊と交戦に入った。


「陣風隊はヘルキャットに当たれッ!!」


 再び飛び上がった二階堂少佐は陣風隊にそう指示を出した。陣風隊は第三機動艦隊からの支援もあって九十機を越えていたのでヘルキャットと一対一の空戦をさせたのだ。


 ヘルキャット隊は陣風隊の包囲網から抜け出そうとするが陣風隊は速度を生かしてヘルキャット隊に追いすがって銃弾を叩き込んでいく。


 そうなると楽になるのは烈風と零戦である。烈風と零戦は一気にヘルダイバーとアベンジャーに襲い掛かった。


「シットッ!! ヘルキャット隊は何をしているんだッ!!」


『駄目だエンジンをやられたッ!!』


『落ちるッ!! 落ちるッ!!』


『助けてくれェッ!! 後ろにゼロが迫って来るッ!!』


 無線機から先程の第一次攻撃隊同様に悲鳴が聞こえている。


「進めェッ!! 仇はジャップの空母を沈めてやるんだッ!!」


 指揮官はそう叫び、士気を高めようとする。第二次攻撃隊もボロボロになりながらも第一機動艦隊上空に到着して攻撃を開始した。


「撃て撃て撃てッ!!」


 護衛艦隊からの対空射撃に第二次攻撃隊はビビる事なく攻撃を始めた。


「行くぞボーイッ!!」


 ヘルダイバーがエアブレーキを開いて急降下爆撃を敢行する。最初に狙われたのは第一次攻撃隊の攻撃で損傷していた空母飛龍であった。


 飛龍は対空砲火を放ちつつ、回避運動を行う。襲い掛かったヘルダイバー隊八機は二機が対空砲火でやられたものの、六機は腹に搭載していた四百五十キロ爆弾を投下して離脱した。


 飛龍は軽快な回避運動をしていた。四発が至近弾となり水柱を吹き上げたが残りの二発は飛行甲板に命中した。


「消火急げェッ!!」


 応急隊の隊員が一色放水器のバルブを回して炎上しているヶ所の上から放水される。火は瞬く間に下火になりやがては鎮火する。


「被害状況はッ!!」


 空母飛龍の艦橋で第二航空戦隊司令官の吉良中将は部下にそう尋ねた。


「飛行甲板に二発が命中。飛行甲板の使用は完全に不可能となりました」


「むぅ、とすると飛龍はただ浮かべる箱船だな」


「大鳳に連絡して接近してくる第三機動艦隊と合流せねばならんな」


 吉良中将は悔しそうに呟いた。次に狙われたのは空母雲龍型の二番艦である天城であった。


「魚雷接近ッ!!」


「取舵一杯ッ!!」


 迫り来る魚雷を見つけて叫んだ見張り員の言葉を聞きながら天城の艦長は冷静に回避していく。


「左舷からアベンジャー雷撃機四機接近ッ!!」


 見張り員が叫ぶ。直ぐ様対空砲火がアベンジャー雷撃機を凪ぎ払おうとする。


 天城の対空砲火でアベンジャー雷撃機二機が海面にたたきつけられたが残りの二機は魚雷を投下した。


「これは回避出来んッ!! 総員衝撃に備えろォッ!!」


 天城の艦長が叫んで見張り員達が手刷りとかに掴まる。


 アベンジャー雷撃機から投下された魚雷は左舷の前部と中央部に命中した。命中した瞬間に水柱が吹き上げる。


「被害知らせェッ!!」


『左舷中央部浸水ッ!!』


『隔壁閉鎖ッ!!』


「反対舷へ注水急げェッ!!」


 天城は左舷へ傾斜していくが、右舷へ注水する事によって何とか復原する。


 天城は更に魚雷一本が命中するが天城への攻撃はそれだけだった。


「……何とか退けたな」


 帰還していく米軍の第二次攻撃隊を双眼鏡で見つめながら小沢長官はそう呟いた。


「被害の方はどうなっている?」


「駆逐艦一隻が大鳳の魚雷から守って撃沈。防空軽巡長良が爆弾二発を受けて大破。戦闘不能ですが航行は可能です。重巡利根に魚雷二発が命中。一時は左舷に傾斜しましたが今は復原完了しています」


 古村参謀長が紙を見ながらそう報告をする。


「空母部隊は?」


「損傷していた飛龍は更に攻撃を受けて大破。天城に魚雷二発が命中。飛行甲板の使用は可能です」


「……やむを得ないな。第二機動艦隊から戦果報告を待つとしようか」


 小沢長官はそう呟いた。その頃、第二機動艦隊から発艦した攻撃隊はハルゼーの機動部隊と交戦状態に入っていた。


「撃ちまくれェッ!! ジャップの飛行機なんぞ全て叩き落とせッ!!」


 旗艦エセックスの艦橋でハルゼーが吠える。ハルゼーは攻撃隊が上空に来るまでに六二機のヘルキャットと五四機のワイルドキャットを上げていた。


 しかし、戦闘機隊は兼子少佐率いる制空隊七八機の妨害を受けて攻撃隊を攻撃出来なかった。そのためハルゼーはVT信管の砲弾で撃退しようとしたが機動部隊上空に八機の彩雲が侵入した。


 八機のうち、四機の彩雲が搭載していた燃料タンクを切り離した。切り離された燃料タンクは落下途中でパカッと割れて中からアルミ箔の電探欺瞞紙をばら蒔いた。


 この電探欺瞞紙のせいで米機動部隊のVT信管が誤作動し始めたのであった。


「今が好機だッ!! 全軍突撃せよッ!!」


 攻撃隊指揮官の関中佐はト連送を発信して操縦桿を押して関中佐が乗る彗星が急降下爆撃を開始した。










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