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【書籍化】秋津皇国興亡記  作者: 三笠 陣@第5回一二三書房WEB小説大賞銀賞受賞
幕間 姫君たちの皇都

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3 姫たちの駆け引き

 宵が長尾家次期当主・憲実の正室・勤子(いそこ)から茶会の招きを受けたのは、八月も終わろうとする頃であった。


「結城景紀従五位が室、宵にございます」


 実際に長尾勤子と直接に対面したのは、宵にとってこれは初めてであった。

 勤子の夫である憲実が、これまでは皇都に出ている父・憲隆に代わって領国の統治を行っていたために、直接会う機会がなかったのだ。憲隆公の代理として憲実が皇都に出てくると、その正室である勤子も夫を追って皇都に出てきたために、こうして宵と勤子との会見が実現した次第であった。

 ちなみに、長尾家現当主・憲隆の正室・喜代子は領内で長尾家の主要な重臣と共に領国統治を行っており、皇都には出てきていない。


「宵さん」


 だが、自分で宵を招いておきながら、勤子の表情や声には歓迎の響きはなかった。


 長尾家皇都屋敷の女中に洋風の客間まで通された宵であったが、勤子は彼女を襖の外の廊下に立たせたまま、牽制するように言ったのだ。自身は宵を値踏みするような視線で、椅子に座っている。


「最初にはっきり言わせていただきますが、私は結城従五位殿が憲隆公爵閣下に対し無礼な態度を取っていることに非常に強い憤りを覚えています。あなたの夫は『皇主陛下の下に六家は対等』などとうそぶいているとのことで、寛大な公爵閣下もそれをお許しになられているようですが、六家の次代を担う一人として、私は長幼の序を弁えない存在を許すつもりはありません」


 この女性が、最初に自身と宵との間で上下関係を明確にしておきたい意図が、はっきりと感じられた。彼女は、五摂家の分家である徳英寺侯爵家の出身である。出自という点では、本州最北・嶺州という辺境の伯爵家出身の宵よりも上であった。

 もっとも、その程度で萎縮してしまう宵ではない。

 こんな態度を向けられることは、これまでの人生で慣れている。鷹前の城では、父の側室である定子や彼女付きの女官たちにもっと陰湿な行為や言葉を投げかけられたこともあるし、自身に付けられた教育掛からは些細な間違いで厳しく責められたこともある。

 それに、出自に差はあっても、今は互いに六家次期当主の正室であった。


「お言葉ではありますが勤子様、結城家は長尾家の家臣ではありません。私は、結城家次期当主の室としてこの場に招かれたと認識しております」


 鷹前では反論や反発などすれば今まで以上に自身への仕打ちが酷くなり、母にも迷惑を掛けてしまうために控えていたが、今はその必要もない。

 むしろ、自分が不用意に(へりくだ)ることで、景紀の立場を傷付けてしまうことこそを警戒しなければならなかった。

 あくまで六家として結城家と長尾家は対等、その立場を貫かなければならなかった。


「……あなたが学のない田舎娘であるからといって、私の寛容さにも限度がありますよ」


 唇の端を痙攣させながら、勤子は叱り付けるように言った。

 確かに宵は女子学士院を始めとする皇都の学校に通った経験はないが、幼少期から景紀に嫁ぐまで城で厳しく教育されてきた。一方で、勤子は女子学士院の出である。学のないという勤子の言葉は、彼女自身の学歴に基づく他者の評価基準なのだろう。

 とはいえ、だからといって別に、宵が彼女の価値観に合せてやる必要もない。


「結城家に嫁いだ以上、私は結城家の人間としてこの場におります。勤子様が私をどのように見ておられようとも構いませんが、その一点だけは忘れることのないようにお願いいたします」


「……」


 すると勤子の顔が、苛立たしげに歪んだ。家格も学歴も年齢も劣る少女の態度に、明らかに気分を害している様子だった。

 だが、如何に長尾家次期当主の正室といえど、結城家と長尾家の政治的連帯を独断で崩壊させるわけにはいかない。勤子が内心でどれだけ宵の態度を苦々しく思っていても、あくまで両家対等とする宵の考えを受入れなければならないのだ。

 当の宵自身は、虎の威を借る狐の気分だったが。


「……この石女(うまずめ)が」


 反論の言葉に詰まった勤子は、最終的に公家出身の姫らしからぬ罵倒と共に忌々しげに北国の小柄な少女を睨み付けた。

 もっとも、その罵倒がここまで彼女の発した言葉の中で一番、宵を不愉快にさせる言葉ではあったのだが。


「まだ、三年は経っていませんよ」


 勤子の罵りに、宵はそう反論した。彼女の罵りは、婚儀から三年経っても子供が出来ない女性に向けられる言葉だからだ。とはいえ、そんな言葉の意味を厳密に捉えての反論など、さして意味はなかっただろうが。

 この時宵は少しだけ、同年代に比べて発育の悪い自分の体と、それを気遣って“そういう”行為を控え気味な景紀を恨めしく思っていた。


  ◇◇◇


「女の戦い・宵姫対勤子姫。第一回戦は宵姫の判定勝ちといったところですか」


「てめぇ、何やってんだ?」


「うひゃあ!?」


 宵に対する最低限のもてなしだけを女中にさせて、自身は途中退席していく勤子の姿を廊下の隅から観察していた多喜子は、突然背後から掛けられた声に思わず飛び上がってしまった。


「……って、隆房(たかふさ)ですか。脅かさないで下さいよ」


 多喜子の視線の先にいたのは、胡乱げな視線をこの六家の姫に向ける青年だった。


「てめぇが悪趣味なことしてるからだろうが。客人の会話を盗み聞きして、今度は何を企んでいやがる」


 胡乱な視線に嫌悪感まで混ぜ込めて、隆房と呼ばれた青年は吐き捨てた。


「あっ、知りたいですか? 知りたいですよね? では教えてしんぜ……」


 どこか芝居掛かった仕草でそう言う多喜子に、青年は付き合っていられないとばかりに廊下を歩き出してしまった。


「ああっ、ちょっと待って下さいよ隆房! 無視するなんて私が惨めな女に見えるじゃないですかぁ!」


 ぱたぱたと廊下を駆けて追いかけながら、多喜子は青年にまとわりついた。一方の青年は、鬱陶しそうに長尾の姫を振り払おうとする。


「ねぇねぇ、どうせ暇を持て余しているんでしょう? だったら私に付き合ってくれませんか? 長尾家の行く末を左右するかもしれない重要なことなんですよ? 興味湧いてきません?」


 青年の行く手を遮るように前に回り込んで、多喜子は捲し立てた。将家の十八歳の姫とは思えぬ、茶目っ気のある仕草と口調であった。


「はっ、どうせまた人を使って遊びたいだけだろうが」


 だが、青年は嘲弄するように多喜子の言葉を切り捨てた。


「政治っていう遊びは一人じゃ出来ませんもの。当たり前でしょう?」


 そう言って、多喜子は自身よりも少し高い位置にある青年の目を見つめる。

 千坂隆房。長尾家の分家・千坂男爵家の嫡男で、今年で十九歳になる青年であった。多喜子や景紀、冬花などよりも一歳、年上である。


「私なら、あなたの退屈な人質生活に花を添えてあげられますよ?」


 そして、今は宗家である長尾公爵家への人質として皇都屋敷に滞在することを余儀なくされている人物であった。

 長尾家当主・憲隆が征斉大総督として戦地に赴き、その嫡男・憲実が皇都に出てきている今、有力な分家である千坂家が長尾家の領国や植民地において不穏な動きをしないよう、その嫡男を人質に取っておく必要があったのだ。

 隆房は景紀の兵学寮一期先輩で、今は陸軍騎兵大尉の階級にあるが、人質として皇都に赴くに当たって「兵部省出仕」という職に任命されていた。

 官庁における「出仕」とは繁忙期などに置かれる員外官のことであるが、こういう場合は単純に何の役割も与えず、かつある部署に対象の人間を縛り付けておくために使われる。

 つまり、隆房は現在、武家の人間でありながら戦地にも出られず、かといって長尾の一族として領国統治にも関わることが出来ないという立場に追いやられているのである。

 だからこそ、多喜子は誘いを掛けているのだ。


「そういう火遊びは他を当たれ」


 だが、隆房はにべもなかった。心底嫌そうに顔をしかめて、多喜子と関わりたくないという雰囲気を全身で醸し出している。


「それに俺がてめぇ一緒にいたら変な噂が立つだろうが」


「ああ、ついに私の嫁ぐ相手が決まったとか、あるいはあなたの婚約者が決まったとか、そんなことですか?」


 隆房の言いたいことをすぐに察して、多喜子はにんまりと笑う。


「いいじゃないですか。六家の姫君を娶れるかもしれないんですよ?」


「はっ、尻に敷かれるどころか傀儡にされる未来しか見えねぇ女を誰が妻にしたがるってんだ?」


 噂の類であっても多喜子と結ばれる未来を回避しようとしているような、どこまでも嫌悪感と嘲笑を滲ませた声であった。


「私にとって、あなたは結構な優良物件なんですよねぇ」


「夫としてではなく、駒として、だろ?」


「ええ、そういうことが判っているから優良物件なんですよ」


 まったく悪びれず、多喜子は首肯した。


「世の殿方といえば、女なんて世継ぎを生むことが出来ればそれで十分って考えている方も多いですからね。女は男に従順であるべき。そんな殿方は私の好みではないんですよ」


 にこやかに、多喜子は世の中の男性を酷評する。


「でもまあ、今の世の中、男の方が世の中を動かしやすいのは事実ですから、男の駒が私は欲しいんですよねぇ」


 じぃっと、物欲しそうな目で多喜子は分家の青年を見つめる。


「ねぇ、隆房。私が何で今もあなたが欲しいか、判ります?」


「判らねぇし、判りたくもない」


 多喜子と距離を取るかのように、隆房は警戒の目線を少女に向けながら一歩、後ずさった。

 そのわずかな距離を即座に詰めて、体が密着しそうな至近距離から多喜子は隆房の顔を見上げた。心底、鬱陶しがっている青年の顔を間近から覗き込む。


「―――だってあなたは、女の怖さを知っているでしょう?」


 そうして、唇が裂けるような邪悪な笑みを多喜子は青年に見せた。






 多喜子は、自身が貪欲な人間であることを自覚している。

 どうしてそうなってしまったのかは、よく判らない。六家の姫という、何一つ不自由なく、望めば大抵のものは手に入るという幼少期の体験が、そうした人格を作り上げてしまったのかもしれない。

 父・憲隆は子供たちの中で唯一の女児である自分にかなり甘かった。それもまた、原因の一つかもしれない。

 とにかく、子供の頃の自分にとって思い通りにならないことなど、ほとんどなかった。

 そこから生み出された欲深さは、彼女の心に一つの野心をもたらした。

 自分も六家という立場を利用して、(まつりごと)を取り仕切ってみたいという野心である。

 そして、いずれ六家当主となるだろう景紀(当時は幼名を名乗っていたが)と関わっていく内に、また欲しいものが出来た。

 冬花である。

 いや、正確には自分にとっての冬花のような存在である。

 彼女は今でこそ、凜とした雰囲気を湛えた少女へと成長したが、子供の頃はとにかく景紀の影に隠れ、景紀に付いて回る女の子でしかなかった。

 それでも、多喜子は冬花(の、ような存在)が欲しかった。

 主君に依存して、主君に従順で、主君の命令を何でも喜んで聞くような従者。

 それが欲しかったのだ。

 そこで目を付けたのが、まだ幼名を名乗っていた隆房(「隆」の字は多喜子の父・憲隆から与えられたもの)であった。

 分家の子として長尾家の居城に人質に出されていた彼に対して、多喜子は景紀の冬花に対する態度などを真似して、心細い思いをしているだろう男の子を自分にとって都合の良い人間に仕立て上げようとしたのである。

 それは、ある程度まで成功した。

 自分のことに気を遣ってくれる宗家の姫に、隆房は心を許してくれた。

 だが、多喜子は失敗した。

 分家の分際で生意気だ、と兄たちとその取り巻きの家臣団の子弟が寄ってたかっていじめていたところを、多喜子は介入の機会を窺ってずっと見ていた。

 しかしそこで、物陰に隠れていた多喜子と隆房の目が合ってしまったのだ。

 今まで優しい言葉をかけて自分を気にしてくれた宗家の姫の本性を、分家の少年は察してしまった。

 加えて多喜子にとって誤算だったのは、隆房は冬花などよりもずっと負けん気の強い子供であったことだ。彼は、冬花と違って誰かに依存するような人間ではなかった。

 結局、多喜子は冬花のような人間を得ることには出来なかった。

 だが、多喜子の心には、隆房に対する罪悪感などまるでなかった。ただ、失敗したな、という思いがあるだけだ。

 そしてそれは、多喜子が隆房に負けたということでもある。

 思い通りにならないことの方が少なかった幼少期の彼女にとって、勝負に負けるのは我慢ならないことであった。それが、どんな手を使ってでも相手を打ち負かしたいという思いに変わるのに、さほど時間は掛からなかった。

 景紀と囲碁や将棋をする時に、反則を使ってでも勝ちは勝ちと考えることが出来たのも、そのためであった。そもそも、政には反則も搦め手を突くのも当たり前であることを多喜子は幼いながらに理解しており、それが悪いことだとは思っていなかったのである。

 だから今度こそ、隆房を自分の手駒にしてしまおうと長尾の姫は内心で舌なめずりしていた。


◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆


 景紀や冬花が出征してから宵の周囲や宵自身の置かれた環境もだいぶ変わったが、その最たる変化は景紀に代わって定期的に六家長老である有馬頼朋翁と会うことになったことであろう。


「こうしてあやつを通さずに会うのは初めてだな、宵姫」


 八月最後の日、皇都郊外の有馬家別邸に、風間菖蒲と朝比奈新八を護衛として訪れた宵はそのまま客間へと通された。客間は、頼朋翁が趣味で造り上げた庭園が見渡せる間取りとなっている。

 茶は、屋敷の使用人が淹れてきたものを出された。

 景紀と違い、まだ自分はこの六家長老が茶室に招いて直接もてなすほどの相手とは見なされていないのだろう。


「お主は長尾の姫とは、また違った方向で肝の据わった小娘のようだな。陽鮮でのことは聞いておるぞ」


 厳めしい顔付きの老人の、鋭い視線が宵を値踏みするように見据える。

 陽鮮の倭館でのことは、あの曹長などを通じて報告を受けているのだろう。自分が陽鮮の武官たちに拐かされ、両足を切られたこともこの六家長老は知っているはずだ。


「さて、まだ宣戦の詔書は下されておらぬが、すでに我が国は対斉開戦を決意しておる」


「存じ上げております」


「戦とは、始めるのは容易い。だが、終わらせるのは至難の業だ。特に此度の戦は、対外的に見れば講和や戦後におけるルーシー帝国やヴィンランド合衆国からの干渉も警戒せねばならぬし、対内的には六家の戦功の調整、戦後の利権の分割についても落としどころを探らねばならん。ただ斉と戦って勝利すれば良いというわけでもない」


「我が結城家は、大陸権益についてはそれほど多くを求めない方向で景紀様が家臣団の意見をまとめようとされておりました。私も、その方針を引き継ぐつもりです」


「我が有馬家も、すでに高山島など多くの利権を手に入れておる。これ以上の利権の拡大は六家間の格差を増大させ、不用意に対立を激化させかねん」


「中央集権国家成立のためには、内乱も覚悟すべきと以前景紀様におっしゃられたと聞いておりますが?」


 そう言った瞬間、頼朋翁の射貫くような視線が小柄な少女に向けられた。並みの少女であればすくみ上がりそうな眼光であったが、宵の表情は無感動なままであった。黒曜石のような瞳で、六家長老の鋭い視線を受け止めている。


「……ふん、よほど夫婦中は円満と見える。寝物語で聞かされでもしたか」


「ええ、そんなところです」


 少し品のない老人の皮肉に、宵は特に恥じる様子もなく頷いた。


「戦争で国力を消耗し、第三国の干渉があるやもしれぬ中での内乱など、愚の骨頂だ。今は、その時期ではない」


 頼朋はそう言って、宵の言葉を否定した。


「ただ我が有馬家とお主の結城家は大陸利権に手を伸さないという方向性で一致しているが……まあ、最近の景忠公の態度に若干の不安なしとはしないが、それはそれとして……問題は長尾家だ」


「伊丹家と一色家は恐らく半島も含めた大陸利権の割当について一定程度の合意が形成されている可能性がありますが、長尾家がどれだけ大陸利権に執着するか、そこが問題となるわけですね?」


「ふん、良く判っておるではないか」


 頼朋翁は小馬鹿にするように賞賛した。この程度のことも理解出来ない小娘であったならば、相手にする価値もないと思われていたことだろう。


「伊丹・一色両家と長尾家が大陸利権を巡って対立、長尾家との関係を深めている私たちにもその対立が飛び火し、最悪、六家同士の内紛に発展する可能性もあると、大御所殿はそうおっしゃりたいわけですか?」


「ああ、その通りだ。沿海州・氷州の植民地経営の中核を担っている長尾家にとって、特に満洲の鉄道利権と穀物を得ることは重要だ」


 沿海州や氷州は平地が少なく、また気候も寒冷であるため農作物の生産にそれほど適していないという問題がある。そこで、沿海州・氷州に対する食糧供給のために、満洲の豊富な穀物とそれを輸送するための鉄道敷設権の獲得が長尾家にとって大きな課題となってくるわけである。


「我々は伊丹・一色らの出方を警戒すると共に、長尾家にも警戒を払わねばならん。その辺りの情報を、上手く多喜子姫あたりから引き出しておけ。最悪、我らは長尾と手を切って、連中を六家の中で孤立させる」


 冷徹なことを、頼朋翁は平然と言ってのけた。長尾家は、宵にとって母方の実家でもある。それを場合によっては切り捨てると、この老人は言っているわけである。

 あるいは、景紀を支えるという宵の覚悟を試しているのか。


「判りました。微力ながら、力を尽くしましょう」


 だが、宵の覚悟ならすでに固まっている。母方の実家、そして母の兄であろうとも、景紀の障害にしかならないのであれば、切り捨てることに躊躇いはない。

 自分は、生涯をかけてあの人を支えると誓ったのだから。






 皇主による宣戦布告の詔書が渙発されたのは、宵が頼朋翁と会見をした翌日の九月一日のことであった。

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『秋津皇国興亡記』第1巻
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