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第272話 【これからについて・3】


 式のやり方を一通り聞いたグレンは、アリアに「ありがとう。参考になった」と言って王都の方へと転移で向かった。

 そしてキャロルを呼び出して、王国の結婚式はどんな感じにやるのかを聞いた。


「そうにゃね。最近だと、帝国のやり方を真似て貴族の結婚にゃと盛大に祝う様になってるにゃね。元々、王族の結婚はその位してたけど、最近にゃと貴族もやってるにゃ」


「そうなのか……落ち着いた感じの結婚式は今はやって無いのか?」


「う~ん、貧乏な貴族にゃら前と似たような感じでやってるにゃ。グレン君もそっちのやり方をするのかにゃ?」


「ああ、ニアが人見知りだからあまり人が居ない風にやりたいと思ってな」


 キャロルはグレンの言葉を聞いて、「ニアちゃんの為ににゃね~」と笑みを浮かべながらそう言った。


「グレンの結婚式にゃから、グレン達が決めたら良いにゃ。国としても本当だったら盛大にやって欲しいと思ってそうにゃけど、結婚を決めてくれただけでも感謝してると思うにゃからね」


 その後、キャロルから聞いた話とアリアから聞いた話を家に帰りニアに伝えたグレンは、知り合いだけを呼んだ結婚式をしようと決めた。


「呼ぶ人はどうする? グレンの家族は呼ぶよね?」


「まあ、父さん達は決定だな、それとフローラとルドガー、シルバーナイツの面々は呼ぶと思う」


「皇帝さんはどうするの? 確かお兄さんと仲が良いって言ってたよね?」


「……ウィルドか、ニアが良いなら話はしておくけど良いのか?」


 そうグレンが聞くと、ニアは「うん」と返事をしたのでグレンはウィルドにも声を掛けるかと考え、他に誰を呼ぶのか話し合った。

 その後、グレンとニアの話し合いは数時間続き、誰を呼ぶのか紙にまとめた。

 当初の予定は30人くらいの規模でと考えていたが、シルバーナイツ全員を呼ぶので既に枠がかなり埋まってしまい、結果的に50人ほどの規模となってしまった。


「ニア、本当に大丈夫か?」


「うん、呼ぶ人の殆どが一度は会った事ある人ばかりだし、多分大丈夫だと思うよ。それにほら、式の前に顔合わせするんでしょ?」


「一応な、それで無理そうなら人数をまた絞るか」


 そう言って話し合いを終わり、長時間考えていたグレン達は疲労が溜まっていてその日は夕食と風呂を済ませると直ぐに眠った。

 翌日、グレンは候補の中でも一番予定が分かり難いであろうウィルドの元へと向かった。


「グレンが結婚するってグラムから聞いた時は嘘だろうと思ったけど、本当の事だったんだ……」


 グレンが来て話を聞いたウィルドは、驚いた顔をしてそう言った。


「まあ、色々とあってな。世界を助けた事で結婚させるみたいな話が出て来て、それならずっと一緒に暮らしてたニアと結婚するって話になったんだ」


「急な話だね……まあ、世界を救ったグレンの血を絶やしたくないっていう他国の考えも十分分かるね。多分、国の中には自分達の国の姫を嫁に貰って欲しいみたいな話もあったとは思うよ」


 ウィルドの言葉通り、話し合いの中で他国の姫を持つ国は自分の所の姫はどうかという話も出ていた。


「多分、あっただろうな。それでウィルドも結婚式に呼ぼうか思ってるんだが、予定とか大丈夫か?」


「僕を呼んでくれるの?」


「兄さんの友人だし、一緒に戦った仲だからな。ニアも他の国の王は流石に厳しけど、ウィルドなら俺とも親交があるから呼んでも良いって言ってな」


 その言葉を聞いたウィルドは「どんな予定が入っていても、その式を優先する」と言って結婚式に参加を決めた。

 その後、グレンはウィルドと少し話をしてから家に戻った。


「誰か来てるのか?」


 家に戻ると、家の中からニアと誰かが話してるのが聞こえ、リビングに行くとそこにはニアと楽しそうに話をしてるティアとマーリン、ウォルドレットが居た。

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[一言] 2桁の頃から読むの止めてて、最新のこのページまで読み直した感想 【良かった点】 ・妖精と契約してる云々も妖精眼もありふれてるけど、大抵の作品は1つの種族の長とかとしか契約結ばないのに対して…
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