第235話 【集合体の悪魔・2】
グレンの攻撃、それを悪魔は簡単に受け止めた。
そしてニヤッと笑みを浮かべ、重力魔法でグレンを地面へと落とし、更に追撃の魔法を放った。
重力魔法には対応が追い付かなかったグレンだが、追撃の魔法は転移眼で回避して一度体勢を立て直した。
「ちっ、やっぱり他の悪魔とは魔力の質が違うな……」
「グレン、油断しちゃ駄目よ。あの悪魔、危険よ」
「分かってる。だから、こっから本気で行くぞ」
グレンはそう言うと、フレイナの力を借りた状態で悪魔へと突っ込んだ。
そこから、グレンと悪魔の壮絶な魔法戦が始まった。
互いに高威力の魔法を連発し、激しい戦いを繰り広げていった。
その様子を地上から見上げているベルとウォルドレットは、悪魔と互角に戦ってるグレンの力に呆れていた。
「僕もさ、強いっていう自覚はあるけど、グレンの強さを見たらその認識が狂いそうになるよ」
「ウォルドレット、大丈夫だ。グレンがおかしいだけで、お前は十分強いからな……」
ウォルドレットの言葉に、ベルは即座にそう言った。
「グレンの強さ、アレはもう人間の域を超えてる力だ。妖精とあんな数契約した人間は、グレンが初だろうからな……」
「契約しただけで魔力が上がるって、本当に凄いよね……それをグレンは、数百の妖精と妖精の長のフレイナちゃんと契約してるんだから」
上空でフレイナと共に戦っているグレンを見ながら、ウォルドレットは少し羨ましそうにそう言った。
そんな羨ましがられてるとは知らないグレンは、悪魔に少し押され気味となって苦しい表情をしていた。
「あの悪魔、ウォルドレット以上に色んな魔法使いやがって……」
6体の上位悪魔、更には下位の悪魔も取り込んでいる集合体の悪魔は数百の魔法を使い分け、グレンと戦っていた。
特に、上位悪魔が主に得意として使っていた魔法。
それは、どれも強力で対応するのが少しでも遅れたら大ダメージを食らうようなものばかりで精神的にもグレンは疲れていた。
「グレン、大丈夫?」
そんなグレンを心配に思ったフレイナは、そう声を掛けた。
心配させてしまったと思ったグレンは、笑みを浮かべ「大丈夫だ」と言って戦闘を再開した。
再開後もかなりの激戦をすることになったグレンは、徐々に悪魔の動きに慣れてきてある癖を見抜いた。
(フレイナ、あいつの眼の色を確認しててくれないか?)
(眼の色? 分かったわ)
グレンからの指示されたフレイナは、悪魔の眼を確認しているとある事に気が付いた。
(眼の色が魔法によって違うわね。それも使う前に変わってるわ)
(やっぱりか、どの魔法が来るか分かればこっちも仕掛けやすい、更に確認してどの魔法がどの色か見極めるぞ)
それからグレン達は、戦闘を行いつつ悪魔の戦いの癖を観察を行い。
特定の魔法、上位悪魔6体が使っていた魔法を使う時〝赤・青・緑・茶・黄・黒〟の6種類に変化している事が分かった。
それ以外の魔法の時は眼の色の変化はなく、上位悪魔の魔法の時だけ変化していると分かった。
(面倒なのは、黒色の重力と黄色の弱化魔法だ。それ以外の時は、大体寸前でも回避できる)
(ええ、そうね。特に茶色の範囲魔法は、威力が分散してるおかげでグレンには殆ど効かないものね。その時が仕掛けるタイミングとしていいかもしれないわ)
集合体の悪魔となった後でも、範囲魔法はグレンにとってそこまで脅威となっていなかった。
しかし、悪魔はそんなグレンに対しても時折、範囲魔法で攻撃をしてきている。
そのタイミングにグレンは、最大威力の〝最強の魔法剣〟を発動させて攻撃を仕掛けると作戦を立てた。
(問題はそのタイミングを一度逃したら、二度目のチャンスが来るか分からなかって事だな)
(一発で決められるわ、グレンの事を信じてる)
すこし弱気なグレンの言葉に、フレイナはそう言葉を掛けた。
フレイナからの言葉にグレンは気を引き締めなおし、再び悪魔との攻防を再開した。
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