chapter4_2_11 ユーラシア戦線1942
(※:一旦文体を元に戻します。)
さて、太平洋で激戦が展開されている頃、この年の全体の戦局の推移はどのようなものになるでしょうか。
純粋な戦争遂行能力なら枢軸、英ソはほぼ互角ですが、欧露はすでにドイツの占領下で、英国の生命線の一つである地中海は途絶しています。
よって6:4ぐらいで枢軸国側が有利と言ったところでしょうか。
もちろん、純軍事的なら枢軸国側が圧倒的に優勢です。
しかも、もうすぐ日独は直接つながる事が出来るので、共同作戦や技術交流などより密接に行うことが出来るようになり、さらにこの差は広がります。
ただし、枢軸国は単体で自らと同等か、それ以上の力をもつアメリカ合衆国も敵としてしまい、この対応に四苦八苦している状況です(アメリカはまだ総力戦体制にありません)。
幸いにして、折からの英米双方の不信からこの英米二つのアングロ国家が連携する事態には発展していませんが、だからと言ってアメリカだけでも大きな負担であることには変わりありません。
正直なところアメリカとは一日も早い停戦をしたいところです。
次に各戦線ごとに見ると、西欧ではドイツとイギリスがドーバー海峡を挟んで激しく航空戦を展開し、一進一退の空の攻防を続けています。
大西洋でもドイツのUボートなどの通商破壊とそれを守る英海軍との熾烈な戦いが展開されており、こちらも予断を許さない状況です。
強いて言うなら攻撃側であるドイツ側が、海では優勢かもしれません。
また、大西洋では、Uボートが合衆国船舶を相手に驚異的な戦果を記録しており、合衆国の通商を一時的に麻痺させる程の活躍を見せています。
ただし、これは合衆国が緒戦でまだ戦時体制に移行していない事が影響しているので、合衆国の海上交通は時が経つに連れて英国ほどではありませんが、徐々に改善することが予想されます。
一方のソ連戦線では、ドイツがモスクワをソ連の反攻から防ぎきり、翌年のウラル侵攻のための体制を立て直しているところです。
同じく極東でも、極東主要部を制圧した日本軍が、今度はシベリア方面での攻勢を開始すべく、体制の立て直しを行っています。
もちろんソ連では、この次の枢軸軍の攻勢を何とか防ぐべく、懸命の防戦準備が行われています。
ですが、物資の欠乏が厳しく、主要工業地帯であるウクライナ地方、モスクワ地域が陥落しており、この上で油田地帯であるコーカサス地帯を抑えられた時点で、その命運がつきることは間違いないとすら言える状態です。
しかも、まだウラルの工場は稼働し始めたばかりで、工場移転と戦争の混乱、物資の欠乏で生産も思うに任せません。
しかも、自国の事で手一杯の英国の援助は先細りするばかりな上に、すでにイランルートは日本軍のインド洋制圧で封鎖されています。
ついでに言えば、アメリカは目先の日本軍との戦争が忙しく、物理的・実質的にも支援する事が不可能と言う物理的な理由もあり、ソ連には見向きもしてくれません。
もっとも、たとえ政府が戦略的見地からしたくとも、共産主義国を支援することなどニューディールを経験していない合衆国市民が許してくれません。
ニューディーラーのいない議会も同様です。
一方、圧倒的な戦力を持つ日本海軍により制圧されてしまったインド洋戦線は、本来なら日本軍の勝手し放題です。
ところが、日本軍は太平洋でアメリカと熾烈な戦闘に突入しており、この方面の海上戦力は、通商破壊部隊以外は防衛戦力以外は保持されていません。
また、日本陸軍としては、インド全土解放のための準備をしたいところですが、その為の陸上戦力は全てシベリアに取られてしまったので、戦時に編成された部隊がやって来るまで、インドは当面は海軍による通商破壊が作戦の主なものとなります。
ただし、日本通商破壊艦隊の脚は、その性格上インドだけでなくオーストラリアやアフリカ東岸から遠くケープにまで及びます。
この日本軍のインド洋制圧のために、英国側は増援はおろか補給すら満足に送れないアフリカ戦線は、ドイツ軍の攻勢もあり崩壊寸前です。
また、インド方面軍と在印連合艦隊を合わせれば、一カ所ぐらいなら局地攻勢に出る事も十分可能ですので、軍編成を改変し、その為の陸上戦力を、新たに1個軍程度を再編成します。
政府としても、東亜の解放と言う政治的行動で、太平洋の劣勢から国民の目を逸らせる為にも、この軍部の方針(点数稼ぎ)を支持します。
目的は、インド東部全域の制圧です。
これを、海軍がなけなしの水上艦隊と、航空艦隊によって全面支援します。
当面の戦術目標は、カルカッタ。
これを可能な限り集中した海空戦力でもって近在に強襲上陸をしかけ、短期攻略を目指します。
そして、ここを拠点に勢力を伸ばしていき、印度独立の本格的な足がかりとするのです。
そして、日本にとっての最大の戦場となってしまった太平洋戦線ですが、42年6月に日本軍がようやく合衆国の攻勢をマリアナ=フィリピンの線で押しとどめる事に成功し、戦線は膠着する兆しを見せていますが、双方ともまだまだ海上の主力たる「戦艦」を始めとする海洋兵力が健在なので、どちらも予断を許さない状態です。
次は、この時点でのそれぞれの国の戦略目的ですが、英国は本国と各シーレーン(そして植民地)の防衛です。
それさえ維持できれば、後はどうとでもなるからです。
ドイツは、先ほどと同様総統閣下の言葉を信じる限り、ソヴィエトの打破と英国との妥協の成立によるドイツ民族の生存権の確立となります。
ソ連は、祖国防衛。
ここまで劣勢に追い込まれては、現時点ではこれ以外もはや何もありません。
アメリカの目的は、日本を可能な限りの短期で撃破して、合わせて日本からアジア利権を引きずり出す事です。
そして日本は、東亜を解放しソヴィエトも叩き、本来のほぼ目的を達成したので、後はアメリカ軍をいかに撃退するか、否、アメリカとの戦争を止めるかです。
以上のように、日独が終戦目指して攻勢を続け、連合国側が滅亡から免れる為に防戦すると言う図式に変化は全くありません。
ただし、イレギュラーの存在であるアメリカ合衆国がこれを混乱させており、彼らが今後どのような動きに出るかが一番注目されると言えます。
そして、アメリカの戦争介入により、そのゴールに近い者は誰もなくなり、あえて言うなら最後に戦争に首を突っ込んできたアメリカ合衆国と言えます。
これは、彼らが日本を戦術的に撃破し、それにより短期で勝利を掴もうとしているからと言う理由もあります。
そして、それにある程度成功を収めてもいるからに他なりません。
実にアメリカらしいビジョンもへったくれもない、単なる力押しによる結果に過ぎませんが、世の中そんなもんです。
数ある火葬戦記のような劇的な変化など早々発生する訳ありません。
敵よりも多い戦力を奇策によらない正当な戦術で局所局所で数的優位に運用する側が、そしてそれをなしうる兵站を持つ側が近代戦争では勝利するものです。
そして、それが叶わないので、各国とも戦線が膠着しているわけです。
劇的な変化と言う言葉が出てきたので、少しこの辺りも考えてみましょう。
このような状況の場合、火葬戦記で必ず発生するのがモスクワ占領やそれに類する状況が発生したときに起こる、スターリン暗殺と共産主義体制の崩壊です。
果たしてそう簡単に可能でしょうか? 確かにスターリンの暗殺は発生する可能性は低いとは言えませんが、共産主義体制そのものの崩壊に関してはかなり疑問が持たれます。
それは、スターリンによる粛正のせいで、赤軍の方が共産党に比べてより勢力が減退しており、多少の事では共産党に対して逆転できるとは考えられないからです。
だからこそ軍事クーデターと言う安易な発想に達するのでしょうが、スターリンのおかげで、軍隊の活動に異常に制約と監視の目を向けていた政治状態で、クーデターなど本当に可能なのでしょうか? 私個人としては、ほぼ不可能としか思えません。
それは、歴史がある程度証明しているとも思います。
ゆえに、この世界では最後まで徹底的に抗戦を続けることになります。
たとえスターリンが失脚しても、共産党体制は維持されるでしょう。
まあ、モスクワが陥落して政治的に大きく混乱すれば、多少可能性は高まるかもしれませんが、混乱するのは戦線が崩壊している赤軍も同様ですから、この条件は半ばイーブンと言えるでしょう。
次に、英国の早期崩壊です。
この世界では、史実通り1940年夏から秋に英国本土は守られました。
つまり、バトル・オブ・ブリテンは、辛うじて英国の勝利で終わっている訳です。
史実でも見る限り、多少の偶然はありましたが、英国の勝利は、防空システムなどの純粋な戦闘以外での勝利だと言えるので、ちょっとした偶然などではひっくり返らないとしました。
それに、この戦場でのミスはもともとドイツの方が多かったのですから、余程巧妙に(都合良く)時間犯罪が行われない限り逆転は不可能です。
ドイツが英国を屈服させたければ、地道にシーレーンを締め上げるしかないでしょう。
もちろん、ゲーリングが腹上死したりと言った、ご都合主義的お約束も発生していません。
(まさに、ミスの少ない側が勝利する典型なのが1939~1941年の欧州戦線と言えます。
緒戦の史実ドイツの勝利が、実際常に綱渡りの上に成り立っている点が多々見られるから、一度どこかで変更すると予測が難しいと言うのが、そのままの歴史である大きな理由です。
)
最後に、連合艦隊の大規模な海上戦力の欧州派遣によるミニタリーバランスの変化ですが、八八艦隊があるのだから、一個艦隊ぐらい派遣して、それをドイツ海軍と共に大暴れさせれば王立海軍ぐらい撃滅できようと言う意見もあるかも知れませんが、日本から見ると欧州は遙か彼方です。
そこに継続的は補給を維持しつつ多数の戦艦を派遣する時の経費の大きさは、自ら補給線を作り上げなければいけないのですから、容易に天文学的な単位となります。
物理的に考えれば、史実の国力ではまず不可能、史実の2~3倍の国力があってどうにか可能と言う程度でしょう。
もちろん、米国が何も文句を言ってこないと言うのが前提条件です。
また、連合艦隊はこの時点では、「防守艦隊」から「侵攻艦隊」への変貌を遂げつつありますので、しっかりとした補給線さえ確保出来るなら、欧州に脚を伸ばすことも不可能ではないでしょう。
もちろんこれは、史実の2倍以上の国力があって、インド洋と地中海が完全に枢軸国側の勢力圏にあるからこそ可能な話しで、それ以下の前提ではほぼ成り立ちません。
これは、史実と同質の海軍の場合、膨大な数の補給艦(給油艦)と近在に巨大な艦隊の拠点がないと、艦艇の設計上遠征はできないからです。
そして、その支援が可能な英国(ないしは米国)を敵としている以上、欧州くんだりまで出かけることは、物理的に相当の苦労が必要だからです。
そして、アメリカが日本に戦争を吹っかけている以上、日本にとってもはや欧州に戦力を派遣するどころの話しではありません。
また、八八艦隊の戦艦達を戦力として有機的に運用するには、それに付随する多数の補助艦艇と支援艦艇があって初めて可能となります。
つまり、戦艦一個戦隊でなく、丸々一個艦隊を送り込まないとロクな働きなどできません。
軍艦というのは、しょせん個艦単位の力でなく、艦隊というシステムの上での1個の部品に過ぎないのですから。
少し脱線しますが、史実の日本海軍は艦隊決戦のみを考えて作られたシステムなので、史実のように海上護衛に失敗して敗北したのは必定だったと言えるでしょう。
勿論、八八艦隊が主役の座を務めているこの世界の連合艦隊は、戦争を経るごとに少しずつ変化しており、一応海上護衛艦隊も持っています。
ただ、これについては海軍予算の大半は連合艦隊に消費され、その能力はまだまだ低く、現状では太平洋・東南アジア地域のシーレーン防衛で手一杯です。
なお、念のため言っておくと、この歴史的想定は、八八艦隊と日本帝国、そして最初に八八艦隊と喧嘩した合衆国以外の物理的な情勢以外は全く変化していないとしています。
大半の歴史上の人物達は、謎の死を遂げたりせず、史実と同様にあがいています。
変な方向に走っているのは、史実より巨大な軍事力と国力を持った日本人と、足下の不景気により何だか勝手に暴走している米国人だけと言えるでしょう。
さて、以上の事を踏まえてもう一度歴史のレールに戻りたいと思います。
なお、ここからは、また八八艦隊、つまり太平洋戦線を中心に話を進めたいと思いますので、残りの第二次世界大戦の推移はかいつまんで進めていきます。
史実においてドイツは、コーカサスの油田地帯などを狙った攻撃を行い、ソ連の継戦能力を奪おうとしました。
このルートでも、すでにモスクワを陥落させていますので、ウラルに直接向かわなければ、こちらに兵力が向けられる事になります。
そして、その可能性は十分高いと言えるでしょう。
ドイツの戦争目的からすれば、ウラルくんだりにまで攻め上るよりも、本来の戦争目的を達成すべく、まず資源確保に走るはずです。
そして、ロシア人から資源を奪いつくしてから、そして必要であるなら、じっくりウラルを攻めれば良いのです。
反対側の日本の最終的な目的は、この場合バイカル湖、イルクーツクになります。
これについては、もうこれしか選択肢がありません。
シベリアを平定する事により、恒久的に東亜を安定させるのがその目的だからです。
また、日本のインド洋戦線での目標は、英シーレーンのさらなる破壊とインドの混乱の助長と解放です。
それ以上は、アメリカとの戦争が片づかない限り手を付けれる状態にありません。
そして、それぞれの攻勢が始まるまではその準備に追われて、どちらの戦線も激しく動くことはありません。
(なお、ここでは米軍の動きについては、都合上割愛します。)
その間、唯一激戦が展開されるのが、北アフリカ・地中海戦線です。
英国の補給途絶と海軍力の減退により勢力を著しく減少させている英第八軍を、スエズ目指して進撃を継続するDAKが激しく攻撃します。
かくして、42年夏にはDAKがスエズに達します。
補給も増援も途絶えた英軍にこれを止めるすべはありません(もちろんM3、M4の群もありません)。
ついでに言えば、東洋で王立海軍がこてんぱんにのされているので、英海軍の全ての戦線で海上戦力が減退し、制海権の維持も難しくなっています。
(戦艦だけ沢山あっても仕方ないからです)
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英軍は、戦線をシリアに後退させ、さらに後は、危険な地中海を通って海上から本国に逃亡するしかありません。
42年後半からはDAK改め、ドイツ中東軍団による中東地域の制圧と、コーカサスに向けての南からの侵攻が始まります。
そして、ここで英国の退路を完全に遮断するため、ドイツから同盟国の日本に中東への派兵が要請されるでしょう。
と言っても、これが政治的な要求(枢軸側の結束を見せるなど)である事は明白でしょう。
(または、反対に日本から中東遠征の打診が行われる事で同様のことが実現するかもしれません。)
日本としては、インド解放とシベリア侵攻に全力を投入したいところですが、同盟国からの要請を無下に断る事もできないし、戦時動員のおかげで若干の戦力ぐらいなら何とか捻出できそうなのでこれを承諾し、まさに義理程度の戦力として、連合艦隊から現地部隊の遣印艦隊と陸軍から1個師団程度が中東へと派遣され、42年中にはペルシャ湾かイラク辺りでドイツ軍と握手する事になります。
日本人にすれば、中東なんて思えば遠くに来たもんだと言いたい場所でしょう。
それに太平洋が大変な事態なので、とっととこんな僻地での戦争は片づけて、苦戦する友軍の元にはせ参じたい所です。
そして広大な北のユーラシアの大地では、1942年6月にいよいよ日本軍と枢軸軍全軍による対ソ第二期夏季攻勢が始まります。
作戦目的は雨期の訪れる9月までに、ドイツはウラル山脈とコーカサスを、日本はバイカル湖一帯までを占領する事にあります。
この枢軸軍の総力を挙げた攻勢に参加する将兵の数は、後方要員まで含めると東西合計で実に500万人以上に達します。
その大半が欧州正面枢軸国により構成されていますが、枢軸国側がいかにこのソ連との戦いに国運を賭けているかを現すものと言えるでしょう。
これに対してソ連赤軍は、本来なら1000万人以上の動員能力があるはずですが、この1年の戦いですでに最低200~300万人の兵力を失っており、しかも大人口地帯の欧州ロシアの大半を押さえられているので、せいぜいこの半分の500万人の動員が精一杯となります。
さらに兵站物資の問題もあり、これ以上の兵力の動員は、いかなロシア=ソヴィエトとは言え物理的に不可能です。
そして、頼みの援助がない以上、戦車や大砲の数はそれなりにありますが、後方兵站がガタガタです。
しかも負け戦、首都をすでに落とされ、体制の権威が大きく失墜しているソ連指導体制での士気は、お世辞にも高いとは言えず数字以上の劣勢にあります。
対する枢軸側は、勝利とソ連打倒による終戦と言う明確なビジョンを持っているので、しかも戦術的勝利を積み重ねている事もあり、個々の兵士においても異常に高い士気を保っています。
1942年6月28日、枢軸軍全軍による夏期攻勢作戦が東西同時に発動されます。
なお、この時の攻勢作戦名はドイツ側は「ブラウ作戦」、日本側は「烈号作戦」とされていました。
そして、この攻勢を止めるすべは、史実と違い各国の援助の途絶え、生産拠点と兵員の多くを失ったソ連赤軍にはなく、壮絶ですが虚しい総力戦の末、42年冬までにソ連赤軍は事実上瓦解、戦線も全面崩壊し、ソ連はウラル山脈の奥のシベリアの奥地に押し込められてしまいます。
事実上のソ連敗戦、そう呼んでよいでしょう。
その後は、ソ連はシベリアの奥地にある以外の石油をはじめとする大半の資源の供給が絶たれた事になり、援助もないので後はズルズルと降伏の道を歩むしかありません。
かくして、1942年冬までに実質的に独ソ戦はドイツの勝利で終了し、度重なる敗北で指導力を問われたスターリンは失脚、その後権力闘争の結果スターリンよりもはるかに小物が権力を掌握するでしょうが、事実上の独裁国家での政変は、政治的に致命的な失点であり、勝利に乗じる枢軸側に抗することはできないでしょう。
そして、ドイツはウラル山脈より西の全てを支配する事になり、そして自らの戦争目的を達成する事になります。
もちろん、日本もすでにガタガタのソビエト軍を追い、バイカル湖まで押し掛けます。
また、同時にモンゴルも大東亜共栄圏とお題目に従い解放し、自らの勢力圏に組み込みます。
これで北の大地も安泰です。
こうして、42年冬にはソ連は、枢軸国との単独講和に応じる事になり、戦争の部隊から引き吊り降ろされる事になり、そしてこれにより枢軸国側は、悪夢の二正面戦争から解放され、最後の目標に向けての行動に移れるようになります。
北の大地は片づいたので、次は我らが日本軍が錦の御旗を先頭にして解放を進めるインド戦線です。
この方面の英軍は、主力が北アフリカ送りにされ、しかも本国からの補給も補充も増援も途絶えているので、日本軍に攻撃され消耗を続けるだけです。
しかも、民衆の支持は表面上解放者側である日本にあります。
いかな在インド英軍としても、補給もなし、制空権、制海権もなしでは、後退する以外道はないでしょう。
在インド英軍は、まさに内憂外患の状態でズルズルと後退を続け、デリーを失うまでもなく、降伏を余儀なくされるかもしれません。
ただ、日本軍には、この時点で決定的な戦力はどこにもなく、この年は小規模な作戦しか展開できません。
もっとも、実が熟するのを待つだけでもよいかもしれません。
また、その近くの中東戦線ですが、こちらも補給の途絶えた英軍を相手に、もはや枢軸軍の切り取り放題です。
主に活躍するのはドイツ軍でしょうが、中東も枢軸側の手に落ちます。
なお、英国はこの方面にはロクに戦力も残っていないので、想定については考えません。
中東はドイツと日本の二つの勢力に二分されます。
恐らく、イラク=ペルシャ辺りがお互いの勢力境界になるでしょう。
かくて、枢軸国側は、42年中に戦線の整理に成功します。
■英軍最後の反撃 ▼





