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再起を果たすためデストピアな異世界に転移させられた俺は若返ったので妄想しながら好き勝手に生きるぞ!!  作者: みけ猫 ミイミ
第一章

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携帯用発電機

リチウム電池を具現化させるため英治は妄想を膨らませるも思うようにできず……。

 リチウム電池を具現化しようと英治は妄想を膨らませた。だが思うように考えを纏められないようだ。


(困ったぞ。やっぱり、リチウム電池は無理だ。そうなると……別の何かを考えないと。だけど、何かあるのか?

 ……マナを貯められる装置。動力を創るよりも装置を考えた方がいいような気もする。大きな物は無理……携帯できる物なら具現化しても消えない。

 それだと幾つも創らなきゃ……あーそれだ! 携帯用の発電機を具現化させよう。うん、そうした方がいい)


 考えが纏まった英治は眼前に手を翳した。


「リチウム電池じゃない物を具現化させる」


 それを聞いたティラベルとルゼリウスとカゼリアは更にワクワクしている。

 先ずは試しという事で自分用の携帯用の発電機を創るため妄想を膨らませた。


 《創作スキル【妄想】!!》


 そう言い放つと翳した手の前に魔法陣が展開され始める。その魔法陣は眩い光を放つと、チカチカ点滅しながら形が現れてきた。

 緑色で厚みがあり両脇に持ち手の付いているカップのような形である。

 マナの溜まった量を一目で分かる液晶画面が中央部に付いているようだ。

 それだけじゃない色々な機能も付けたらしく項目ごとのボタンもある。


「できたけど……動くか不明だ」


 携帯用の発電機を持つと英治は電源ボタンを押した。すると液晶画面に色々な項目が表示される。


 ・マナの充電

 ・発電開始

 ・接続

 ・音声ガイダンス ON/OFF

 ・機能の説明

 ・設定


 と、こんな感じだ。


「エイジ、どうなんだ?」

「ルゼリウス、ちょっと待ってくれ。今マナの充電をしてる」

「凄い……やっぱりエイジ天才」


 そうティラベルに言われ英治は苦笑した。


「マナを充電……この機械はなんなんだ?」

「カゼリア、これは携帯用発電機だ」


 それを聞きティラベルとルゼリウスとカゼリアは驚き目を丸くする。


「エイジ超天才……こんな小さな発電機、具現化させた」

「そんなことない。それにまだ、ちゃんと動くか分からないしな」


 そう話をしている間に、マナが溜まりMAXと表示された。


「コッチは大丈夫そうだ。あとは発電」


 そう言い英治は発電のスイッチを入れる。


「発電してる音がしてない」

「エイジ……発電するのに音が鳴るのか?」


 そうルゼリウスに言われるも英治は意味が分からず首を傾げる。


「どういう事だ? ビリビリとかバチバチのような音って」

「まあ魔法ならあるが……機械ではないと思うぞ」

「ルゼリウスの言う通り……機械自体、電気の音でない」


 それを聞き英治は「なるほど」と納得した。

 そうしているうちに液晶画面に表示されている蓄電量の表示がMAXになる。


「溜まった。あとは何かと接続させてみる。でも、その前に設定しないとな」

「設定……そんなのが必要なのか?」

「ああ……この設定をすることで自分の所有物であること、そのためのパスワードもな。その他の設定などもある」


 そう言い英治は携帯発電機の液晶画面を三人にみせながら説明した。その間、自分の設定を済ませてしまう。


「あとは何かに接続させるだけ、なんだよなぁ」

「待っててくれ、その辺にある物を適当に持ってくる」


 言ったあとルゼリウスは物が沢山おいてある机の方へ向かった。

 その机上には本や書類じゃなく機械的な物が置かれている。

 ルゼリウスが戻ってくるまでの間、英治はティラベルとカゼリアから携帯発電機を創るため要望を聞きメモ用紙に書き込んでいた。

 書き終えた頃、図ったようにルゼリウスが戻ってくる。


「要望を書いてたのか。じゃあオレは、フェニックスにしてくれ」

「フェニックスか……分かった」


 ルゼリウスの要望を聞いた英治は、メモ用紙に書き込んだ。

 それを確認したあと、ルゼリウスはテーブルの上に電子レンジをおいた。


「もしかして、これって電子レンジなのか?」

「そうだが、エイジの世界にもあるのか?」

「あるが……この電子レンジは電源コードってないんだな」


 電源コードと聞きティラベルとルゼリウスとカゼリアは、なんのことか分からず困惑する。

 その様子をみて英治は電源コードについて説明した。


「そんなもんがエイジの世界にはあるのか。似てるのに文明の成り立ち方が違うんだな。そうなると色々大変じゃないのか?」

「ルゼリウス……大変とは思わない。似ているおかげで俺は具現化できてるし、この世界にも順応してる」

「そうか、それなら良かった」


 そう言いルゼリウスは笑みを浮かべる。


「じゃあ電子レンジと接続させてみる」


 その言葉を聞きティラベルとルゼリウスとカゼリアは頷き、ゴクリと唾をのみ英治の手元へ視線を向ける。

 そんな中、英治は携帯用発電機を電子レンジへ向けた。その後、携帯用発電機の接続を選んだ。

 すると電子レンジの右についている液晶パネルに接続の文字が表示される。


「成功だ! これで青派に金を払って無理に動力を分けてもらわなくてもすむぞ」

「ルゼリウス、そんなことよりも……これって金になるんじゃないのか?」

「ボクも、そう思う」


 それを聞き英治は苦笑していた。

読んで頂きありがとうございます(^ω^)


では次話もよろしくお願いします(*⁰▿⁰*)

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