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『君と最後に出会った夏(でも、その君はもう…)』

作者:茅ヶ崎 渚

それは、ある蒸し暑い夏の出来事だった。
東京で暮らす主人公たちは、サークルの仲間同士で久しぶりに集まり、ある場所へ足を踏み入れることになる。そこは地元では噂になっているお化け屋敷……かってここに越してくる家族がなんらかの理由で亡くなり、それ以来“出る”と言われている場所だ。

好奇心と少しの怖いもの見たさで始まった遊び心、明るくて盛り上げ役のあきらも、この時はまだ冗談半分で笑っていた。

だが、その日を境に状況は一変する。
あきらが突然の体調不良で倒れ、入院することになったのだ。医師の診断では原因がはっきりしない。ただ、彼の容体は不安定で、仲間たちも面会すらできない。

その夜、修は奇妙な夢を見た。
見知らぬ場所で、小さな男の子と出会ったのだ。まだ幼いその子は、無邪気な瞳でこちらを見上げ、まるで昔からの友達に話しかけるみたいに「遊ぼう」と声をかけてきた。どこか懐かしさを覚えるその笑顔に、俺は思わずうなずいていた。

――その約束が、すべての始まりだったのかもしれない。

翌朝、目を覚ました俺は、夢の内容を思い出すたびに胸の奥がざわつくのを感じていた。夢にすぎないはずなのに、どうしても忘れられない。まるであの子の存在が、これから先の出来事を暗示しているように思えてならなかった。

修とひな。
二人で過ごす時間は、もっと穏やかで楽しいものになるはずだった。映画を観たり、美味しいものを食べたり、夏らしいデートを重ねて、ただ笑い合える未来を描いていた。
けれど――現実に待ち受けていたのは、想像とはまるで違う展開だった。

その小さな夢の断片が、後に訪れる不可解で恐ろしい体験へと、確実につながっていくことを、このときはまだ誰も知る由もなかった

やがて彼らは知ることになる――この夏が、生涯忘れられない夏になることを…
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エピソード 101 ~ 114 を表示中
101 現実
2025/12/13 00:00
103 任せたわよ
2025/12/15 00:00
104 黒い影
2025/12/16 00:00
105 やな予感
2025/12/17 00:22
106 恐怖
2025/12/18 00:00
108 本当の戦い
2025/12/19 23:34
109 水の中
2025/12/21 00:00
110 目覚め
2025/12/21 23:56
111 少年のひめい
2025/12/22 23:19
112 狂気の激突
2025/12/24 00:00
113 ひなの異変
2025/12/25 00:00
114 覚醒
2025/12/26 00:00
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エピソード 101 ~ 114 を表示中
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