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A国から逃げ隊  作者: 瓜
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地下へと続く道

今回も変わらずボキャブラリーが貧弱です。

 がらんとしたホームを行き過ぎて、地下へと続く階段を降りる。

 蛍光灯の明かりが消えた通路は、昼にも関わらず薄暗かった。

 万が一にも足を踏み外さないよう、手摺に手を掛けて慎重に進む。

 奥深くへ潜る程に、差し込む陽光は弱まっていく。

 光の途切れ掛かった足元には、ほんのりと暗がりが蟠っている。

 気をつけて、しかし可能な限り滑らかに、一段一段を下っていく。

 そして、目と同じ高さに通路を仕切る壁が現れる。

 短い階段だったので、余り時間も掛からなかった。


 そこで、ふっ、と方向転換する。

 何時もよりゆっくりと歩を進め、時折、割れた蛍光灯を踏み砕きながら、更に地下に潜るエスカレーターへと向かう。

 通路と繋がった改札口から、僅かに漏れる日光が、壁にでかでかと貼られたドラマの広告をぼんやり照らしている。

 最も、パンデミックが全国規模のものだとしたら、このドラマが放映される事は、もうないだろう。

 仄かに光る広告を通り過ぎ、ビニールシートやら黒いテープやらで覆われた壁に沿って、曲がりくねった道を行くと、ガラス張りの天井から惜しみなく光が降り注ぐ広間に出た。

 高い天井に格子状に区切られたガラスが燦然と煌き、その下にある全てを明るく照らしている。

 その中でも一際目立つ、長いエスカレーターの上には、目的の路線の名前が掲げられている。

 ここからエスカレーターを降りていくと、地下のプラットホームや線路の所に到着する、という訳だ。

 底の見えない、地下への道を見遣る。

 此処からは、正真正銘の真っ暗闇である。

 そう、慎重に、慎重に……


 一歩ずつエスカレーターの段を下っていく。

 さっきの、階段を下り切った時には、精々薄暗い程度だったが、先程の階段の何倍か長い上、地上からより深くに潜っていくため、辺りは程なくして闇に包まれた。

 手探り且つ目隠しの状態で、一つ目のエスカレーターを降りると、壁伝いに次のエスカレーターを目指す。

 盲目同然に周りが見えない。

 絶対、この鉄道会社の人間は、地面を深く掘り過ぎだ。怖い。

 内心で文句を垂れながら進む。

 工事中の、ツルツルとした壁。冷たい質感の壁。それを頼りに歩いていく。

 何歩も、何歩も歩いた気がする。

 目が見えないから、実際よりも歩いたように感じている。

 まだか?エスカレーターはまだか?

 いたく待ち遠しく、不安だ。

 …と、壁が、垂直に曲がる。

 私達も曲がって、また数歩歩いて。

 漸く手摺のような物に触れる。

 ほっと、胸を撫で下ろして、そこで方向転換をする。

 見える筈のない、地下のプラットホームを見据える、ような気になる。

 奥深い、穴の底から、ひんやりとした風が吹いてくる。


 と、その時。

 一瞬、底の暗闇で白い光が動いた。

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