表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/31

バンフィールド王国のおとぎ話

最後のちいさなお話。

 はるか昔、世界が滅亡の危機に陥ったとき。


 このバンフィールド王国に、異世界から一人の聖女様が召喚されました。

 かの方は、漆黒の髪に黒曜石の瞳を持った、それはそれは見目麗しい聖女様であったといいます。


 光の魔法を使う異世界の聖女様は、王様に頼まれて、王子様と、騎士と、魔法使いを連れて世界中の天晶樹を浄化する旅に出ました。

 旅は困難を極めました。異世界の聖女様は、さみしさや怖さを押し隠し、一生懸命頑張っていました。


 そんな聖女様を憐れんだ神様は、この世界にもう一人の聖女様を遣わしました。

 お城で働いていたこの世界の聖女様は、異世界の聖女様を助けるために、ひそかに後を追います。


 この世界の聖女様は、異世界の聖女様と違う、不思議な浄化魔法を使いました。魔物だけでなく、人の心も浄化する魔法だったそうです。

 この世界の聖女様は、慣れない戦いに疲れた異世界の聖女様の心を癒し、支え、いつしか二人は親しい友人となりました。


 そして手を取り合った二人の聖女様は、世界を支える三本の天晶樹を浄化し、すべての人に幸せを届けたのです。


 世界を救った聖女様は、一人は王子様と結婚し、もう一人は旅の仲間だった強い騎士と結婚しました。

 その二人の聖女様の一番上の子どもたちが結婚して、今の王家の祖となったのは有名な話です。

 そう、バンフィールド王家には、聖女様たちの血が流れているのです。それは王家の特徴である、漆黒の髪に夜明け前の空のような瞳からもわかります。


 それは遠い昔、まだ魔物や魔法が身近だった頃のお話です。

このお話を以って、「非凡・平凡・シャボン」番外編も完結とさせていただきます。

ながらくお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

最後まで読んでいただけて、感無量です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ