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私の隣の幽霊サポーター  作者: 白い黒猫


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5/5

2025年シーズンを終えて

 最後のホームゲームが終わり、2025年シーズンもアウェイの一試合を残すのみとなりました。

 さて,私の隣の席は、今年どうだったのか。

 結論から言えば、今年も一度としてシートホルダー本人の姿を見ることはありませんでした。

 3試合は無観客、その他はすべてリセール購入者。

 席の持ち主は、ついに姿を現さないまま。

 謎は、今年も解けずに残されたのです。

 

 分かっている事実だけを並べてみる。


 決して安くはないシーズンチケットを、わざわざ更新してまで保持している。

 そこには確かなチーム愛があるはず。


 リセール購入者たちは口を揃えて言いました。

「最後に残っていた一席だった」

「このタイミングでこんな良席が?!」

 つまり、売りに出すのは試合日ギリギリ。


 あるいは、リセールを忘れてしまうほどのマイペースさなのか。

 おおらかで、どこか掴みどころのない人物。


 それが、私の辿り着いた唯一の仮説です。

 来シーズンは、Jリーグにとって歴史的な転換期となります。

 これまでの春秋制から、2026年より秋春制へ移行するため、来季は6月までの半期だけ東西に分かれた地域リーグラウンドが開催され、


 その後、2026年8月から2027年6月まで新シーズンが始まります。


 したがって今回のシーズンチケットは……

 〈地域リーグラウンド+2026–2027シーズン〉の一年半が対象。

 しかし不思議なのは、試合数は1.5倍なのに、価格はほぼ2倍に跳ね上がっていること。

 この不可思議な条件のもと、

 あの“幽霊サポーター”は更新するのか、それとも手放すのか。


 来年2月。

 地域リーグラウンドの開幕戦、スタジアムの灯が再びともるその瞬間!

 私の隣の席には、誰が座っているのでしょうか。

 その答えが明らかになるのは、もう少し先の話です。

 また報告します。

 この謎の結末を、どうか見届けてください。

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