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ブレーメンの屠殺場  作者: NiO
第 7-14日目 理科室:異世界の人体模型
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第2回 情報共有

 初ブックマーク頂きました。

 まことにありがとうございます!

 時間は10時を過ぎたところ。

 場所は中学校の体育館。



「……あ、クリアになってる」


 携帯の画面を確認すると、止まっていた時刻は動き始めていました。


『10時01分03秒 “第7日目”

 1問目 クリア』


 全員がクリアの文字を確認して、ほっとしました。

 そして、それをまた、見計らったかのように。

 先ほどと同じ声で、校内放送が流れました。



♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪


『全校生徒のみなさん。

 夜中の10時です。

 校舎の中に残っている人たちは。

 急いで理科室へ集合してください。

 繰り返します……』


♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪


 相変わらず無機質な声で放送が響き渡ります。


「次は理科室のようですね。

 それでは皆さん……」


 またも鶏の少年が場を仕切るように話を始めました。


「次回の『第14日目』は午後11時ジャストです。

 その時間までの間、再度情報共有致しましょう。

 まず僕からですが」


 鶏の少年は、先程のメールを3匹に見せます。


『 鉄1000㎏と 綿1000㎏ 重たいのは どっち? 』


「この問題は、これで終わりじゃないんですよ」


「「「えっ」」」


 3匹は驚いて、自分の携帯を確認します。

 下のキーを押し続けているとしばらく空白が続き、一番最後に、文字が書いてありました。


『ただし、間違った答えを選ぶと、死にます』


「「「!?」」」


 3匹は目を白黒させていますが、先ほど左右のサークルに落下した照明を見れば、それも納得です。


「しっかり協力していかないと、全滅もあり得ます、どんな馬鹿らしいことでも報告してください。

 ところで、恐らくこれからもミッションとして『なぞなぞ』が出ると思いますが、この中で『なぞなぞ』が得意な人はいますか?」


 誰からも手が揚がりません。


「……そうですか。

 実は、天才である私も、なぞなぞには造詣が深くありません……。

 これからも全員で答えを考える形になると思います。

 それと、どうやらなぞなぞを解く事と、ミッションクリアすることは別物のようですね」


「そ、それは私も、お、思った」


 驢馬の少女が付け足します。


「み、ミッションのメインは『なぞなぞを解くこと』なんだろうけど、『制限時間内に起こる異常に対処すること』も含まれていると思う」


 彼女の言う『制限時間内に起こる異常』というのは、先ほどの謎のバスケ部員のことを言っているのでしょう。


「あ、あれは、もし私たちがまだサークルの外にいたら、襲いかかってきていた、と思う」


「……となると携帯のカウントダウンも、なぞなぞの時間制限じゃないかもしれませんね。

 『そう言った異常が起こり得る時間帯』という意味が一つはあるのでしょう。」


 鶏の少年は一度話を切って、再度話し始めます。


「そして、カウントダウン終了は、『問題を間違えた場合、殺される時間』を示していると思われます」


 なんだか難しい事になったな、つまりどういうことだろう、と猫の少女は考えました。


 前回はカウントダウンの時間がなぞなぞの制限時間と思って時間いっぱいまで行動しようと皆が思っていました。

 結局なんだかんだで時間より早く答えを出すことになりましたが、もし時間いっぱいまで粘っていたら、途中で出てきた謎のバスケ部員となにかしらの接触があった可能性が高いです。

 結局、なぞなぞは解答が分かった時点ですぐに答える方針にした方がイレギュラーが無くて良いのかな、という結論に猫の少女は辿り着きました。


「なぞなぞは、解答が分かった時点ですぐに答えた方が良いでしょう……異論はありませんか」


 鶏の少年も同じ結論に達したようで、3匹に意見を問います。


「……誰からも異論がなかったので、『今後、なぞなぞがミッションに出る場合、解答が解ったら速やかに答える』方針にしていきましょう。


 ……その他に何か分かった情報があれば、挙手をお願いします」


「ぉ、おォ」


 ここで初めて。

 犬の少年が挙手しました。


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